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限り無く大きな羽根を持つ女神です

【太陽風】

6千度の光球こうきゅうよりはなたれた熱風ねっぷう
私達の住むこの地球ほしの電波を乱したり
極北の地に魅惑みわくのオーロラを創(つく)り出す
又 大地に温もりを与えてくれたり
水着の日焼けの跡も作ってくれる
色んな顔を持つ この風は
限り無く大きな羽根を持つ女神です
羽音も立てず 姿も見せず
1億5千万㎞のへだたりを
何なく飛び越え
いっ気に この地球ほしをかすめ 
次の惑星わくせいへと向う
更にその先は 光の届かぬ氷の世界
その時 女神は白い固まりとなって
静かな眠りにくのです

太陽風  F80号  切り絵

人によっていろんな切り方がありますが、
私の場合は、まず黒い紙を裏にして白いえんぴつで直接下絵を描きます。
ここで下絵を描く時、表が仕上がりなので右左反対(逆)になる事を想定しなくてはなりません。
そして裏にしたまま切り抜きます。

幼い頃より宇宙へのあこがれと興味はありました。
実家は食品の製造業をしていて
たびたび明方まで仕事をする事が有りました。
子供ながらに手伝いをして、作業の合間に夜空を見上げては
流れ星の数を数えたりしていました。
休憩時間のわずかな間にたくさんの星が流れます。
北から南へ西から東へと本当に楽しい時間でした。

中学生になると少し宇宙のしくみも知って、
隕石や流星も地球の引力や太陽の力が
大きく影響しているのだと解りました。
太陽の膨大な質量は強力な引力を生み、
私達の地球も太陽を中心とした公転の渦の中にまきこまれています。

更に太陽の表面温度は6000度にも達し、
その中心部は想像もつかない程の高温です。
表面から吹き上げるフレアは太陽風となって、
地球にも届き様々な恩恵や影響を与えます。

そしてその風は地球を通り過ぎ次のその又次の惑星まで達し、
やがて光の届かぬはるか彼方の宇宙の片隅で6000度の羽根を休め、
氷の固まりとなって一生を終えるのだと想いながら、
この切り絵を創りました。

描き方

黒いラシャ紙を切り抜いて、白い台紙の上に貼り付けています。
ブルーのスパッタリングは太陽風の冷えた固まりをイメージしています。


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