見出し画像

地味な女の憧れ

私の性格を一言で表すなら”地味”だと思う。
自分の言動で目立ちたくないし、チームを代表して発表するとか大きなステージに出ることは避けたい性格だからです。
そして、いわゆる日本人の特徴も兼ね備えているので、「あなたほんと地味な性格してるのね」の代表格と思っています。

遡れば幼少期からそうかもしれません。
母親から「あんたは可愛いうちの子や」と言われても、クラス30人同い年の子供がいるのに、なんで母親は私だけを可愛いんと言うんやろう?と思ったぐらいです。
大人になればそりゃそうだと思うけど、あの子と私は何が違うの?と思っていました。

だから自分の意見を言うことは大人になった今もとても苦手です。食べたいご飯や行きたい場所を本音で言えるのは、家族だけかも。
自分の意見はあるけど衝突したり面倒な会話になりそうなら、黙ってその場を過ごします。もし相手から詳細を求められたら言うけど、あんまり言いたくないかなぁ。この気持ちを察してほしいなぁとすら思うかも。

そんなふうに自己主張はしない、かといって輪にも入らない地味な女が出来上がりました。


そんな私が16歳だった時の話。
高校入学して周りは知らない子ばかり。今から友達を作ろう!とゆうタイミングは高校生活を楽しむ上で非常に重要ですよね。

まぁ私はその時もモジモジして話しかけられません。が、たまたま同じ中学だった友人と同じクラスだったので助けられました。「あの子たちと一緒にお昼ご飯食べようよ」と声をかけてくれたのです。

初めての会話の時って「どこ中学なん?」からの「名前はなんて呼ばれてたん?」が定番かと思います。それからメルアド交換やプリクラ交換とかしてました(平成の女子高生の話)。

「へぇ〜かおりんって呼ばれてたんやぁ。かおりんって呼んでいい?」プリクラに書いてある名前を見て言われるのです。「う、うん。」その友人しか呼んでないけど、そうゆうことにしておきます。

しかし中学が同じ友人は「私のことは○○って呼んで」と、自分であだ名を決めていました。私はかおりと言いますが、かおちゃんって呼んで!みたいなことを言っていたのです。

「おっけ〜○○ね!よろしくね〜」
周りも違和感なくそのままそのあだ名が浸透しました。

(あだ名って周りが決めるんじゃなくて、自分で決めていいんや)
周りになんとなく流されて生きてきた私にとって、自分が呼んでほしいあだ名を主張することは衝撃でした。


話は変わりますが、英語の授業でHow are you?とか会話の典型文って習いますよね。I'm fine thank you.And you?みたいなやつです。

その中にPlease call me Mike.みたいな例がありました。
でもそれを言っているのはミカエルとかで、ミカエルからどうしたらマイクになるん?みたいな名前の人だったりします。

後に知りましたが、欧米圏の人は「Mikeと呼ばれることが心地いい」とか「Mikeと呼ばれると私は嬉しい」と感じれば、Please call me Mike.と言うそうです。(本にそう書いてただけで、実際は知りませんが。)
つまり、あだ名を指定することは自分のアイデンティティーの一つとも言えるのです。


中学が同じ友人は、16歳の時からあだ名を指定できる人です。
そのためあだ名だけに限らず、他のこともしっかりと主張できるタイプです。

「プリントを後ろに配るときは、この辺りに手を持って来てほしい」
「先生!いま鳥が一生懸命空を飛んでるから外がむちゃくちゃ気になる!」
「え、自分チャリで来たん?」
思ったことをそのまま言葉にします。相手が大人だろうが、男子だろうが、友達じゃなくても関係ありませんでした。

私は上記のことであれば我慢します。(取りづらいなぁ。鳥すげぇな。あの道チャリで来るってやばいなぁ。と心でそっと思うだけです。)
だから友人がめちゃくちゃ羨ましいです。

その友人とは今も仲良しで、16歳の時に指定されたあだ名で呼んでいます。「かおりと会いたいから旦那に子供見てもらってるねん。夜中まであけるから今からドライブ行かんへん?」
これからも彼女に会って、彼女のマインドを取り入れていこうと思っています。




サポートお願いします!いただきましたサポートは、新たなネタ集めの交通費として使わせていただきます🙏