見出し画像

キャリアも趣味も、ポートフォリオで考えてみよう

「ポートフォリオ」の考え方をキャリアに適用して考えよう……という文章を読んだ。ポートフォリオは様々な用法のある言葉だが、ここでは経営や投資で使われる意味合い、つまり持っている資源(お金や時間)を最適に配分しようということだ。

つまり、仕事や収入源を分散して、リスクを低減しつつ実入りを最大化しよう……という考え方といってよいだろう。その際に重要になるのが以下の3点だという。

  • 1: あなたの存在は、仕事内容や役職で規定されるものではない (Your identity is not defined by any one role or opportunity.)

  • 2: 収入源や属する産業の分散化は、不確実性や変化に対処することの助けになる(Diversification of income streams and industries will help you navigate change and mitigate uncertainty.)

  • 3: 自身の嗜好が変化したときは、ポートフォリオのリバランスをすればいい(それ以外のときもリバランスはできる)“When (not if) your needs change, you can and should rebalance your portfolio.”

転職多めの自分にとって、この考え方には納得感がある。しかしその前提として「有限である人生の時間資源のうちどれほどを、キャリアの構築や維持に投下するか」問題がある。そもそもこの問題が難しい…… 20代・30代のときは仕事のことだけを考えればよいかもしれないけど、40代・50代になると家庭のことや健康問題が浮上してくるよね……という月並みな話でもあるし、そもそも年齢に関係なく「仕事のことだけを考えればよい」なんて時代錯誤な考え方なのだろう(とはいえいつの時代も、仕事≒人生のひとは相当数いそう。まあそういうひとにも仕事以外の側面は少なからずあるわけで)。

実際に、冒頭で紹介した文章は「ポートフォリオの考え方の適用先はキャリアにとどまらず、ライフ全体に及ぶ」という内容で、この文章の著者は来年春に「ポートフォリオ・ライフ」という書籍を出版するようだ。

卵を一つのかごに盛るな(Don't put all eggs in one basket)と、よく言われる

人生という時間の配分問題。大切なテーマだけど、人生そのものの価値観に関わる問題で、話が大きすぎて取り組みづらい。

もうちょっと小さなレベルで考えたいな〜と思い立ち、趣味について、こんなダイアグラムを書いてみた。

厳密じゃなくていいので、とりあえず分けてみると楽しい

分類軸(縦と横に何を設定するか)は適当に思いついたものでスタートしてみた。はじめはインドア系・アウトドア系、他者と接するか否か、の2つを軸にして書いてみて、その後あれこれいじって上のようなかたちで一段落した。こういうふうに分類して俯瞰してみるのは、自分が趣味に何を求めるかを改めて考える良いきっかけになるなぁと思った。

たとえば自分は上のようにまとめてみることで、パラグライダーに行ったりnoteを書いたりという活動は刺激的・発散的なもので、楽しいけどある意味で疲れてしまう、だから引きこもって読書をしたりヨガをしたりしてリラックス・エネルギー補給をしてバランスを取っているんだな〜ということが再認識できた。

分類軸は他にも色々考えられる。どれくらいお金がかかるか・どれだけ努力が必要か・1回あたりの時間は長いか短いか・どこかに移動する必要があるかないか、等々。あれこれ書いてみるのも面白い。そうこうしているうちに、自分の価値観が見えてくる。

それだけでも自己理解が深まるし、より未来志向なアプローチをするならば、もう一歩推し進めて「今後どういうふうに資源(時間やお金、エネルギーなど)を分配していくか」を考えてもよいだろう。

キャリアや趣味など、自身の活動をポートフォリオ視点で振り返る……これからも続けてみようと思う。

  • 参考資料

    • 経営資源のポートフォリオ(経営戦略) https://schoo.jp/biz/column/499

    • 投資資産のポートフォリオ(分散投資) https://manabow.com/know/chapter6/1.html

サポートでいただいたご厚意は、「パラグライダーと私」インタビューで生じる諸経費や執筆環境の整備に使わせていただきます。