短編小説『カフェラテ』
土曜日。僕はとあるカフェに来ていた。
仕事で疲弊しきった体を癒すにはやはりここが一番だ。
土曜日だというのにやけに空いている。店内には僕とマスターしかいない。
カランコロン。音が鳴る。
木目調のドアから出てきたのは、少し長めの金髪で、ガタイのいい体にカジュアルなジーンズコーデを身にまとったイケメン。
来た。
"カフェラテさん"だ。
毎回カフェラテしか頼まないので、僕はひっそりとこのお客さんを「カフェラテさん」と呼んでいる。
前ぼそっと話しているのを耳にしたが、どうやら常連客ら