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『表面上は良い会社』でも中身を見ると『ひどい会社』だったという話

こんにちは、お金が入るでかねいりです。

今回は、あるエピソードを通して「良い会社の条件とは?」というお話をさせて頂ければと思います。

■採用面接にて~有名ミュージシャンの会社~

私は、自社の採用責任者として、経営コンサルタントの採用任務を担っています。
少し前の話ですが、私はある応募者の方との面接に臨もうと準備をしていました。事前に履歴書を確認したところ、その方が直近で務めている会社は、ある有名ミュージシャンの方が経営をしている会社でした。その会社は、ミュージックフェスにおけるごみ問題がきっかけで、環境への関心が高まり、環境を良くしていくために自分たちも実践をしていこうという想いで「未来に向けて快適で環境に良い暮らし」をコンセプトに創業。衣食住に関わるサステナブルな消費や暮らしの在り方を模索するという試みを行っている会社であることがわかりました。

具体的には、農場を自社で経営。その農場で作られた野菜や牛乳・卵などを自社ブランドで販売。農場内にホテルを併設し、そのホテルでは農場で取られた料理が堪能できる。また、電力は太陽光でまかない、ごみはバイオマスで処理を行うという施設の運営を行っていました。
とても社会性があり、良い試みをおこなっているなと感じました。

■あることが気になった

一方で、その方の履歴書を見て、気になることがありました。それは年収の低さです。その方は、有名な経営コンサルティング会社に勤められた後、このミュージシャンが経営する会社へ入られました。ご経験を見ると決して能力が低いわけでもなく、ご経験も充分のように見えました。

実際に面接でお会いして、お話を聞いたところ、上記の事業の予算策定とその管理、業務プロセスの検討・整備などを行うだけではなく、この会社の経理や人事などの管理部門の整備を行ったり、そのミュージシャンの方の特命事項に対応したりと業務範囲にこだわらず動いており、とても仕事熱心な方でした。当然ながら、かなり忙しい状況が続いていたと言います。

そこでやはり気になったのが、その方の年収です。これだけの働きをしているのも関わらず、相応しくない金額でした。ご本人は、今回の転職で年収を上げたいということではなく、あまりに忙しすぎて家族との時間が取れず、そこを改善させたいということがその理由でした。

この話を聞き、私は腹が立ちました。
誰にかというと、その有名ミュージシャンにです。

■『良い会社』の3つの条件

経営コンサルタントの小宮一慶氏は、「良い会社」は次の3つの条件を満たす会社だと言います。

①お客様に喜ばれる商品・サービスを提供して社会に貢献する会社
②働く人が幸せな会社
③高収益の会社

この会社は、①は重視しているかもしれませんが、②・③について全く考えていない会社です。言い換えれば「やりがい搾取」な状態で「有名ミュージシャンのもとで、世の中に良いことができる」というニンジンをぶら下げて、従業員を酷使しているという点に非常に腹が立ったのです。
有名ミュージシャンではありますが、経営者としては失格です。

表面上は良い会社でも、中身を見てみるとひどい会社があるということを皆さんに知って頂きたい、そして良い会社の3つの条件の重要性を感じて頂きたいということで、このようなお話を紹介させて頂きました。

有名ミュージシャンの方には、従業員も含めた持続可能な社会を是非つくって頂きたいものです。

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