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国語の勉強教室

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国語に関係する記事をまとめた私の国語教室です。
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記事一覧

固定された記事

読み書きそろばん、人間の勉強の基礎は国語、国語の勉強教室で母語である日本語を大切…

 国語はすべての勉強の基礎。  人間が人間であるのは、言葉を使うからだ。言葉によって人間…

山東京伝描く江戸の町の出版事情~ご存じの商売物①

 「御存商売物」(北尾政演作画)の紹介。  江戸の出版事情を、書籍を擬人化して描いた山東…

桐一葉、その前に紫の花

桐一葉日当たりながら落ちにけり  高浜虚子  秋の陽をあびながら大きな桐の葉が風に乗り落…

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令和版小倉百人一首試作5/5

 令和の子でも読める百人一首の試作、最終回、81~100。少しでも百人一首の魅力を現代の子ど…

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令和版小倉百人一首試作4/5

 令和の子でも読める百人一首の試作、4回目。子どもたちに伝えてほしい日本の伝統。 61 …

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令和版小倉百人一首試作3/5

 令和の子でも読める現代語訳百人一首の試作、3回目。 41 恋してる噂がすでに立っている密…

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令和版小倉百人一首試作2/5

 できるだけ原文に近い表現で、令和の子にも読める百人一首の試作、21~40。 21 長き夜に来ると言いつつ来ぬあなた月も朝日を迎えるまでに今来むといひしばかりに長月の有明の月を待ち出でつるかな   素性法師 長月は、夜が長い旧暦九月。「すぐ行く」と言ったのに、来ないあなた。 22 山で吹き秋の草木を枯らすのは山と風から嵐となりて吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ   文屋康秀 「山」と「風」を合体させたら「嵐」という漢字ができるという言葉遊び

令和版小倉百人一首試作1/5

 百人一首を身近なものに。令和の時代の子でも読める百人一首の試作。1~20。  百人一首を、…

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受験の国語力を伸ばすためには、まずは作文力から

 夏休みの作文の宿題はうまく書けているだろうか。  「中学受験の国語を伸ばすために重要な…

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トマトにスイカ、野菜と果物、木と草と~ことばの不思議

 トマトは野菜か果物か。よく聞く質問だ。  野菜と果物はどう区別するのだろう。  ところ…

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「短歌ブーム」に私の百人一首と万葉集の記事まとめ

 短歌ブームだそうだ。「角川短歌賞」の応募総数は2022年に過去20年間で最多の768編(応募は5…

こどもの日と母の日と~子どもは宝、子どもは未来~万葉集の山上憶良の歌

銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも  山上憶良 銀も金も宝石も、どうして子ども…

山の色が変わる~杜甫の絶句が春を詠う

 人間が植えたソメイヨシノは公園や道路で咲くが、自分で種から芽を出したヤマザクラは山々を…

人目も草も枯れぬと思えば、命をいただく「いただきます」 冬の百人一首④

冬 誰もいない 山里はさらにさびしい 誰もこない 草木も枯れた 誰もいない 冬 山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草も枯れぬと思へば  源宗行朝臣 山里の冬は特に寂しい。人も来ないし草木も枯れてしまうから。  冬の百人一首を並べてきた四首目。百人一首通番では二十八番目。冬の歌の最終回。  人のいなくなった冬は寂しい。人だけでなく、草木も枯れる。人も草木も同じ立場で並べている。人の命も草木の命も、同じ命として感じている。自然と人と、「いのち」としては同じものと考えている