人目も草も枯れぬと思えば、命をいただく「いただきます」 冬の百人一首④
冬
誰もいない
山里はさらにさびしい
誰もこない
草木も枯れた
誰もいない
冬
山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草も枯れぬと思へば 源宗行朝臣
山里の冬は特に寂しい。人も来ないし草木も枯れてしまうから。
冬の百人一首を並べてきた四首目。百人一首通番では二十八番目。冬の歌の最終回。
人のいなくなった冬は寂しい。人だけでなく、草木も枯れる。人も草木も同じ立場で並べている。人の命も草木の命も、同じ命として感じている。自然と人と、「いのち」としては同じものと考えている