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江戸の川柳九篇⑤ 勘当をとうとう母はしそこない 柄井川柳の誹風柳多留
親子の関係も、川柳ではよく詠まれる。一人では生きていけない人間にとって、親子が人間関係の基本となる。
江戸時代に柄井川柳(1718~1790)が選んだ川柳を集めた「誹風柳多留九篇」の紹介、全5回の最終回。
読みやすい表記にし、次に、記載番号と原本の表記、そして七七の前句をつける。自己流の意訳と、七七のコメントをつけているものもある。
勘当をとふとふ母はしそこない
607 勘当をとふとふ母
有馬温泉炭酸泉、シュワ~とできる
日本最古の湯の一つといわれる有馬温泉は神戸市にある。
有馬温泉は、神話の時代から知られており、「摂津国風土記」には、有馬温泉は「塩の湯」と書かれている。塩分を含んだ湯として知られていた。
近世になると、豊臣秀吉が愛したことで知られている。秀吉は、山奥の有馬に9回も訪問しているそうだ。
有馬温泉の名物として、炭酸せんべいがある。炭酸せんべいは、いろいろな店で作られている。ほとんどが丸いカ
白いレンゲが咲いていた
昔はレンゲ畑がたくさんあった。
田んぼ一面が赤く染まっており、寝っころがることもできた。
レンゲは田んぼの肥料として植えられていたのだが、化学肥料が増え、レンゲ畑も減ってきた。
レンゲ畑の中に、1株か2株、白いレンゲが咲いている。
突然変異で白くなるのだろうが、どの畑でもその割合で咲いていた。
白い花を探すのが楽しみだったなあ。
でも今は、レンゲ畑そのものがない。
あっ、レンゲ
江戸生艶気樺焼③ 江戸後期文壇の代表作完結
黄表紙の代表作といわれる山東京伝(1761~1816)作画「江戸生艶気樺焼」(1785刊)上中下3巻の下巻、最終回。
艶二郎は、浮気な男は親から勘当されるものだと思って、勘当を望む。
下巻
十七
艶二郎は、望み通り勘当を受けたけれども、母から必要な金はいくらでも送ってくるので困ることはないけれど、なんぞ浮気な商売をしてみたく、色男のする商売は、夏の扇用の紙を売る、地紙売りだろうと、