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若者を導くベテランビジネスマンなら思う…はず

第1 はじめに

 この投稿は、若者を導く立場にあるビジネスマンの方々にご覧いただけたらと思います。若者を導くことに関するお話です。

第2 取り組みたい仕事

 最近、とある若者と話をしました。彼は課題にぶつかってそれをクリアすることで段々成長するような仕事がしたいそうです。一方、法的な文書その他で論理を駆使して誰かの利益を守るような仕事が彼には向いているように私は思います。でも彼はそんな仕事に興味はないようです。

 私と同世代位の方々にはこれらが別の仕事に見えないのではないでしょうか。少なくとも私にはそう思えます。後者には前者の要素が多く含まれていませんか。

 法曹を目指す若者はまだまだいます(減ったという話は聞きましたね、そう言えば)。そんな若者がまだまだいることを考えると、上述の彼が若者の典型という訳でもないようです。ただただ法的な文書その他で論理を駆使するような仕事が上述の彼には魅力的に見えなかっただけのようです。

 若者を導く立場のベテランビジネスマンにとってこういうギャップは普遍的なテーマではないでしょうか。

第3 大人の事情

 上述のような若者の「過ちを正す」という行動は自然な反応のように思います。ある種の視野の狭さを指摘して、そんな考えではダメだと伝える。時間をかけて説得する。仕事自体の体験を通じてその魅力を体感させる。

 あまり強引なやり方は不適切ですので、本人の考えに任せるという考えもあるように思います。その若者が仕事を辞めたいというなら追わない。興味がないなら興味を惹くようなことはしない。来るものは拒ます去るものは追わず。

 しかしながら、若者を導く立場のベテランビジネスマンは「去るものは追わず」などと言っていられないように思います。そんなビジネスマンにとって導きの対象である若者とはどんな存在でしょうか。若者に支えて貰えないと自分の立場が危うくなるのではありませんか。そもそも若者をどう導くかが上層部から自身への評価の一環かも知れません。

 昭和日本と違い、若者の育成がベテランの当然の義務ということはなくなりました。実力主義という名の下、育てた若者はある日突然自分の上司になるかも知れないことですし。それでも、新たな理由によりベテランビジネスマンには若者を導く義務があるように思います。

  その理由とは、戦力という利益の回収を目的とした指導という投資、このように私は考えます。

第4 令和の若者

 スポ根という意味での昭和の感覚を暗黙の了解·常識として向き合うことのできる令和の若者というのはどちらかと言えば少数派のように思います。令和の若者はもう少し合理的。空気が読めます。そして、よく考えている。下手をすると昭和のオジサンより考えが深かったりします。

 でも昭和の影響がない訳ではありません。昭和生まれの親に育てられた世代ですから当然と言えば当然です。昭和の影響を受けつつも平成の現実を眺めて考えざるを得なくなったのが令和の若者、そんな気がします。

 投資して利益を回収したいベテランビジネスマンに対し、投資を受け入れる価値があるか見極めて是ならば応じ否ならば拒む令和の若者といった構図でしょうか。

第5 ベテランビジネスマンの立ち位置

 投資という言葉が出てきたので触れたいのですが、ベテランビジネスマン世代の方々はNISAというものをご存知でしょうか。ご存知なら、そのNISAではインデックス型を選択されてますか、それともアクティブ型を選択されてますか。成果としての利回りはどの位ですか。実のところ、NISAはご存知の方が多くてもそれ以外のことをご存知の方はあまり多くないのではないかと思います。

 一方で「投資を受け入れる価値があるか見極めて是ならば応じ否ならば拒む令和の若者」というのはNISAで言えば上で挙げたようなことを見極めて応じるなり拒むなりしている人達です。それならば、NISAの対象商品を売る立場の人達が上で挙げたようなことを知らないようではマズイのと同じように、若者を導くベテランビジネスマンは自らが導こうとしている世界について上で述べた「投資」の価値を説明できる力量が必要ということになります。

 「あなたが導こうとしている仕事をすればどんな利益があるのですか?」と問われたとき(そんなことを真正面から聞いてくる若者はまずいないと思いますが)、「ガタガタ言わずにやれば良いんだ!」としか答えられないベテランビジネスマンは投資の回収ができないという言い方もできるかと思います。

第6 終わりに

 仕事を教える前にその仕事に取り組む価値を説明できないとマズイというのがこのお話の要点になります。率直に言って、仕事を教えること以前にベテランビジネスマンなら直ちに明確に答えるべきことだと言う気がします。

 かく言う私自身、こう書いていて「エッ」と思いました。知財に取り組んだらどんな良いことがあるのかって問われている訳じゃないですか…ドラマな仕事生活はあると思いますよ…◯澤直◯みたいな経験にはたどり着けそうです…儲けに関してはこれからのゴハンのネタを模索中です…時代の変わり目なので…


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