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PRブランディングの基盤づくりを振り返ってみた

音声プラットフォームを開発・運営するVoicyで広報をしているこいでです。
気がつけば、Voicyに入社して2年が経っていました。はじめての事業会社広報、そして2年のうち大半がひとり広報と、不安と余裕のなさでいっぱい、必死に走って息切ればかりしている日々でした…って振り返るいまも進行形です。笑 この機会に棚卸しとして、上長や社内のみんなと模索してきたことを振り返ろうと思います。

まずは、PR・ブランディングの基盤づくりについて。入社直後からすんなり取り組めたわけではありません。事業は常に進んでいるので、走りながら、ひとつずつ取り組んでいきました。そして、いまでも模索中なことばかりです。整理した時点では中長期的な視点を意識しましたが、実態にフィットさせていくのが理想的なので、今後適宜変わっていくと思います。



①PRが担うミッションを定める

“音声の市場形成”への寄与

Voicyのバリューである「Voicy Mind」のひとつに、“Toward the Goal 同じゴールに向かおう”があります。同じゴールを設定することは、事業成長のために重要なことのひとつ。会社として目指すゴールに基づいて、PRが担うミッションを設定することがポイントだと考えました。

Voicyが会社として掲げる
MISSION 音声×テクノロジーでワクワクする社会をつくる
VISION 音声で社会をリデザインする

このために、“音声の市場形成”は必要で、そのためにPRが寄与すべき。
そう考えて、PRのミッションとして設定しました。

②PRミッションのためには、どんなパーセプションが必要か

“音声を当たり前の選択肢に”

では、PRミッションである“音声の市場形成”への寄与は、どうしたら実現できるでしょうか。いまもご覧になっているnoteなどのテキストや、YouTubeやTikTokなどの動画には日常的に触れていますよね。情報の受発信において、テキストや動画という選択肢は当たり前なんです。しかし音声は…

- 音声?いやいや、テキストや動画で充分じゃない?
- 聴いてる時間なんてないよ。

“音声を当たり前の選択肢に”するために

そんな現在のパーセプションのままではいけない。
“音声という選択肢を当たり前にする”
パーセプションチェンジを図る必要があると考えました。

③PRで訴求していく項目を整理

PRミッションのパートでも触れた、同じゴールを設定することの重要性。これは、ゴール以外にも言えることだと思います。事業成長のスピードを加速させるためには、共通認識をもってそれぞれがコトに向うことが大切

ひとり広報でもチームでも、目線を揃えることで、メッセージの統一感が生まれます。これは、限られたリソースでPR効果を最大化することにもつながります。

6つの訴求項目“VoicyPRヘキサゴン”

①コーポレートPR:メッセージやビジョン、今後の展望
②サービスPR:実績や目標、Voicyや市場の現象を通じて成長性
③パーソナリティPR:パーソナリティの活躍や収益化の実現
④発信者視点:発信コストがかからず、感情まで届けられる声の魅力
⑤受信者視点:“ながら聴き”ができて、温もりまでも届く声の魅力
⑥新規市場:企業やサービス・ブランドによる音声用途

6つの訴求項目“VoicyPRヘキサゴン”

整理したら、どう使う?

この訴求項目は、まず、メディア掲載の内容を評価する“質的評価”として活用します。該当する項目をチェックしていき、どれくらい盛り込まれた露出が実現しているのかを見ていくと、ただ“メディア掲載できてよかったね”で終わることがなくなっていきます

また、メディア掲載のみならず、ニュースリリースや登壇などの発信で盛り込んでいきます。自分たちが直接発信する内容に盛り込むことで、ダイレクトに届けることができますし、ニュースリリースからの書き起こし記事でも訴求につなげることができます。そこから取材にもつながっていきます。PULLに効く土台づくりは、とても大事です。

ちなみに、どんなメディアでもすべての項目が載るべきもの、という考え方はしていません。媒体や切り口に応じて扱う内容は変わってくるので、それにあわせた訴求項目をピックアップし、適した形で丁寧にコミュニケーションします。すると、“ここを推したい!”と考えた要素部分を深掘ってもらうことができます。

取材でのコミュニケーションや自社発信での意識づけから、オーガニックを含むすべてのメディア掲載のうち6割以上の訴求を実現しています。

④社外公開情報の整備

全員広報という理想形。可能性の最大化と加速のためにクリアにしたこと

スタートアップは、全員広報であるのが理想ですよね。実際に、Voicyでもメンバー一人ひとりがVoicyでの音声発信、noteなどのブログ発信、登壇、メディア露出…などと、積極的にVoicyを広報してくれています。ほんとうにすばらしい。そうした文化で可能性を最大化させたいし、さらに加速させたい。そのためには、どんなことを社外の人に伝えたらいいんだろうか?この数字って言っていいのかな…?そこをクリアにする必要があると考えました。

ショート動画全盛期、15分の音声を約80%が最後まで聴く文化、すごくないですか…?
クリエイターエコノミーを盛り上げていきたいです

あくまでこれは一例ですが、ここに来れば、いま出すべき情報がわかる。自社だけでなく、総務省のデータや国内外の音声市場の動向がわかる。そんな場所を社内メンバー向けに用意しました。特に社内のデータをまとめるのには、データチームにやコーポレートのメンバーにたくさん助けてもらいましたし、PR活用していくファクトについて経営企画チームともすり合わせたりと、なかなかハードではありましたが、一度腹をくくって時間をかけてよかったと言えるものになると信じています。

時間も労力も要しますが、それぞれが使う情報をそろえることで発信効果を最大化させ、信頼感につなげることができるようになります。もちろんはじめから完璧に足並みを揃えることは難しいかもしれませんが、意識をする大事さを啓発していくことに意味があると考えています。

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なんとなく伝わりましたか…?
これらは、メッセージに一貫性が生まれるので、走りながらでもおこないたいオススメのアクションです。プロモート(PUSH)で取材や露出を獲得することも時に重要ですが、土台づくりをしておくことで問い合わせや取材依頼(PULL)につながっていきます。もちろん、戦略的なPR施策で狙った露出を取りに行く動きも大事!ですが、限られたリソースで歯車をうまく回していくためには、こうした積み重ねが効果的だと思います。

このなかには、最近取り組み始めたものもあったりします。変動の激しさがつきもののスタートアップ。経営・事業方針に最適化させた優先順位で、これからも模索しながらアップデートしたいなと思っています。なにかお役に立てる部分があればうれしいです。完璧じゃなくても一つひとつ前進させて、PRの成功体験を生み出し、PRへの信頼と期待を積み上げていきたいですね🤝

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音声のPR活用しています。最近はだいぶサボっていますが…
Voicyはアーカイブを大切にしています。既存の放送も色褪せていないものばかりなので、よかったら聴いてみてください♬




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