悪は存在しないを鑑賞

今日は「悪は存在しないを鑑賞」というテーマの文章を書きたいと思います。

話題になってるこの映画を近くの劇場で鑑賞してきました。

監督はドライブマイカーの濱口竜介さん。

大きな劇場で公開されておらず、今回は初めての劇場で鑑賞しました。古いノスタルジックな雰囲気がある劇場でした。

さて、本作の感想ですが、おもしろい作品なのは間違いありませんが、誰もが、えっ!そういう結末?という風に思う、良くも悪くもモヤモヤする映画だと思います。
好みが別れる映画とも言えるでしょう。

長野県の自然豊かな土地に東京からやってきた芸能事務所がグランピング施設を創る計画を持ち掛ける所がストーリーの肝になっております。

その地域には、鹿や鳥、美味しい水や山林、そして、そこに暮らす繋がりが深い住人たちがいます。
他方、芸能事務所はコロナ禍で経営が苦しく、このグランピング施設をつくって補助金を得てどうにか会社を存続させようとします。

芸能事務所のマネージャーと担当者、そして、多くの地域住民がグランピング計画の話し合いで揉めるわけですが、そのやり取りなんかはすごく面白かったです。
住民の意見や考えも理解できるし、また、芸能事務所側の言い分や置かれた立場もよく分かる。
グランピング施設やキャンプ場を自然のなかにつくる時って、こういう話し合いや地域住民への説得が必要で、なかなか大変だよなぁと思いました。

それと、映画の中盤頃にこの芸能事務所のマネージャーと女性担当者が車内でいろんな話をするわけですが、これが面白かった。
話の内容も良かったし、この話し合いがあることで、その後のストーリーに意味や重みが出来る構造になってて、そこが流石、素晴らしいストーリーテラーだなと思いました。

あと、最後のシーンですよね。
あの結末はどんな意味?どういうこと?どんなメッセージを観客に伝えたいの?
この映画を観た人はどんな感想を持つの?

とにかく、他の人の感想が気になるし、YouTubeなんかで観た人の感想を色々観てみようかなぁと思いました。
それくらい、良くも悪くも「モヤモヤ」させる映画です。
だけど、さすがドライブマイカーの監督だけあって、作品はとても良い。ですが、すごい着地を見せる映画だなぁ、と。

私は個人的に、とても満足度が高い映画でした。
ただ、ストーリーを反芻して、もう一度、あの結論はどういう意味なの?という部分を考えてみようと思います。

最後、この映画の音楽は素晴らしかったですね。
もう、最初のシーンから感動しました。

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