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投資家にこそ読んでほしい「鬼時短」

私の人生の質(QOL/Quality of Life)が最近2年で大きく変わったのですが、そのプロセスで影響を受けた方が二人います。
今日はそのうちのお一人、AB社(https://note.com/augment/portal)の小柳はじめさんについてお話させてください。

私は2年前までは毎朝4時半に起きて、5時から仕事を始め、夜も12時頃まで、週末も休みなし、ほぼ毎日、1日15時間労働をしていました。
それが当たり前とは思ってはいませんでしたが、自分自身のライフスタイルとして半ば受け入れていました。

今思えば、10年近く変わらなかった生活が変わったのは、小柳さんとの出会いがきっかけだったと思います。
ただ、「…思います」というように、当時はその変化に気づきませんでした。
小柳さんが「時短の人」(笑)ということも存じ上げなかったくらいです。

お付き合いさせていただくようになって、小柳さんがいかに仕事ができる方かということにいつも驚いていたのですが、いちばんの驚きは「時間のマネジメント」でした。

マネジメントがご自身の一挙手一投足に及んでいるのです。
だからといって、縛られて窮屈そうな感じはなく、スケジュール管理を適切にされていて、優先順位の選択がいつも明確で、そして私が何よりもすごいと思ったのは、すぐに動けるフットワークの軽さでした。

多数のクライアントを抱え、超ご多忙なはずなのに、なぜか身軽に動いていて、あちこちの楽しそうなイベントに出没しておられる…ように見える。
私もこんな動きができたらいいな、と思った時に、それができない仕事環境にあることを認めざるをえなかったのです。

私自身が本気で今の生活を変えようと思った時、私はそれままで無意識的に小柳さんを観察していたのを、意識的かつ主体的に小柳さんを模倣する態度に変えました。
その後、おそらく仕事では最低30%の時短を成し遂げました。
生産性は逆に、さらに上がりました。

家族との時間を以前より大切にできるようになり、健康のためにゴルフも始めることができました。
体調を崩してしまい、将来の命の時間を意識し始めたタイミングとも重なり、自分や家族のことだけでなく会社の将来のこともそれまでとは異なる次元で考え始めたことも、私の時短への決断を後押ししてくれた重要な出来事でした。

健康を守るために必要なのは食事、睡眠、運動、ストレス管理の4つです。
何も特別なことではないと認識しています。
しかしその特別ではないことが、できないのです。

ストレス管理は別として、食事・睡眠・運動の改善には時間が必要になります。
時間を捻出するためには、仕事やその仕組みを効率化するしかないのです。

自分の経験として、時短に際して、また睡眠時間の延長に際しては、勇気が必要な場面もありました。
早朝に私の相場レポートを待ってくださっているお客様がいるからです。
5時から作業して6時に出せば、お客様の出勤前の取引に間に合うと考えて2014年から毎朝頑張っていましたが、思い切って1時間ほど遅くしました。
大多数のお客様はそれでも大丈夫なことがわかりました。

もちろん早い時間に必要な場合は早い時間に取り掛かりますが、睡眠時間が平均1時間~1時間半以上増えました(2年前までは4時間程度でした)。 
人生の時間を延ばすためには、睡眠や運動を含め、その手段を時短してはならない、これが小柳さんの教えです。

さらにもう一つ重要なことは、時短が、その会社が良い会社かどうかを見極める判断材料になるということです。
小柳さんは「時短さえできない会社はカッコわるい!」と断言されます。
時短は、これから会社が生き残るためにの必須条件であることを教えてくださいました。
時短できない会社には優秀な人材が集まりません。
時短できない会社は株主から評価されません。
時短できない会社は、長い目で見れば、良いお客様がつきません。

その意味では、私たちの会社(株式会社メデュ)は、ちゃんとやっているな、と少し安心することができました。
正社員の労働時間は平均で120時間/月を超えることはありません。
通勤とテレワークを組み合わせ、生産性を上げていると思います。
でも、まだまだ改善の余地はあります。
誰より私自身の時短の成績がいちばん悪いです。
今後も小柳さんの教えを請いたいと願っています。

さて、このたび、私の時短の師匠、小柳はじめさんが、初の著書をご出版されることになりました。

タイトルは、「鬼時短」。
一部の人だけでなく会社全体で時短を進める。
時短しながら、成果や売上は高める。
時短しながら、社員の収入が上がるように応援する。
それが、鬼時短です。

ご縁があり、幸運にもご著書「鬼時短」(東洋経済新報社)の最終ゲラの最初の読者になる特権を得ることができました。
すみずみまで読ませていただきました。
ここに感想をシェアさせてください。

正直言って、衝撃的でした。
学びの宝庫だと思いました。

1、この本は、サラリーマン(会社員)としてどう生きれば成功するかを教えてくれる教科書です。
経営者向けの本だという先入観が吹っ飛びました。
本著の随所で、小柳さんが電通社長、幹部役員、現場責任者や部下などとのやりとりを通じて日本のサラリーマンはこうやって成果を上げることができる!という姿を見せてくださっています。

2、この本は、「時短」が会社の価値を上げ(つまり株価を上げ)、人の価値を上げ(つまり個人資産を増やし、心身を健康にする)、日本社会の価値を上げる(つまり日本の文化資本を守り、国際競争力を上げる)ことを論証する論文です。

時短と聞いて、残業を減らす、コストカット、企業のイメージアップ、といったことくらいしか思い浮かばなかった浅はかな自分を恥じました。
時短は会社、経営者、従業員、取引先、株主、家族や社会含めて全体を豊かにしていく「入口」だったのです。
小柳さんの識見に惚れました。

3、この本は、経営者がビジネスで成功するためのフレームワークを提供してくれています。
具体的に何をしたらいいのか、あれも、これも、と全部書いてあります。
イエスマンに対しては何を、現場で頼られている古参社員に対しては何を、など丁寧にリスト化までされています。
本当に具体的です。
この本一冊でコンサル単価数千万円の年間契約が取れるほどだと思います。
しかし具体的であればあるほど、私の中である種の疑念が湧いてきました。
小柳さんは、たんに具体的なノウハウを伝えるためにこの本を書いているのではないはずだ、と。

やっぱりそうだ、と確信したのは半分くらい読み進めてからでした。
経営者にとって最も必要な、普遍的で再現性のあるフレームワーク(何にでも応用できる)を得られるように仕込んでおられました。
そのフレームワークとは……とここまでネタバレしまうと読者の楽しみを奪ってしまうと思いました。
ご自身で、小柳さんからの学びを得ていただきたいです。

最後に、レオス・キャピタルワークスの藤野英人さんが推薦文を帯に寄せられています。
投資家の方々にもぜひ読んでいただきたい本です。

画像は「小柳はじめ著『鬼時短』を手に説教する小柳はじめ」。

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