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祖母の最後の贈り物~コンプレックスを克服した話~

こんにちは☀️
心理美容カウンセラー®、フィトセラピーアドバイザーのかなこと申します。
普段はインスタグラムにて心やフィトセラピー(植物療法)について発信をしております。
noteでの初の投稿のタイトルにしては若干ヘビーかとは思いますが、
最後はハッピーなので(笑)、
外見のコンプレックスに悩んでいる人へ何かきっかけになれば幸いです。

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3年前、母方の祖母が突然亡くなった。
祖母は田舎で一人暮らしをしていて、当時はコロナ渦ということもあり、東京に住んでいる私は2年ほど会えていなく、亡くなる半年前に電話をしたのが最後だった。

突然のことに実感が湧かないまま仕事を早退し、近日中の予定のキャンセルや調節の連絡に追われながら、近くに住む叔母たちと一緒に田舎へ向かった。

祖母の家に着いてから、周りの大人たちはお葬式の準備に忙しそうだった。
喪主や親族の一存で準備が進めれるならいいのだが、
喪主と親族と葬儀屋さんとお坊さんの他に、今まで会ったこともない村長的な人も交えて準備を進めていくので話しがなかなかまとまらない。コロナ禍ということもあって、どこまで人を葬儀に呼ぶのか、香典はどうするのかで揉めているようだった。

あぁ、私はこの田舎特有の不自由さが嫌で東京に来たんだよな…と
田舎の人間関係の窮屈さを感じつつも、
子供のとき以来の身内の不幸だったため、自分がどう立ち回ればいいかわからず、少し離れたところから眺めることしかできないもどかしい気持ちになっていた。

そんな姿を見かねてか母が、
「おばあちゃんが一人で居間で寂しいけぇ、あんたはそばにいてあげんと!」と言ってきたので、
私は眠っている祖母の近くへ。

安らかな顔の祖母は本当にただ寝ているようで、
私は「起きないかなぁ」としばらく眺めていた。
これまで祖母の顔をじっくりと見ることもなかったため、
「シワはいっぱいあるけど、畑仕事するのにシミは全然ないなぁ」とか、
「80代なのに白髪が全然ない。すごいなぁ」とか
そんなことを考えていると、
「あ…この鼻もしかして…私のと似てるかな…?」

そこからは涙が止まらなかった。

私は自分の鼻にコンプレックスがある。
自分の顔にコンプレックスがない人の方が珍しいかもしれないけど、
私の場合は母が見た目に厳しい人だったので、
「あんたは鼻が低くてかわいそうね。誰に似たんだかね~。」
と言われて育ってきた。

それに加えて両親が不仲だったため、
父に似ているパーツがあるとそれをことごとく否定された。

エラが張ってるのも、背が高くないのも、
足の甲の皮が厚くて骨ばっていないのも
お父さんに似てしまってかわいそう。

小さいときは目も大きくてかわいかったのに、
なんで変わっちゃったんだろうね。

悲しそうに伝えてくる母に対して
自分ではどうにもできない悔しさと、
父に似ている私は愛されない存在なのだと幼いながらに感じていた。
(現在は母とは関係良好なのでご安心ください!)

しかし、なぜか鼻だけは父親には似ておらず、親族みんなから嫌われている父方の祖父と一緒だと気付いたときの嫌悪感は今でも覚えている。
整形する勇気もなく、写真を撮ったとき低いが故に横に広がる鼻を見ていつも落胆していた。

そんな鼻が一部ではあるけど、私の鼻先と祖母の鼻先が似ていることを初めて発見した。
このことを家族に言ったところで「いや、あんたの鼻はじいさんの鼻だ。」と笑われるのが目に見えている。
でもそれでいいんだ。自分がこの鼻はおばあちゃんの鼻だと思ってればいいんだ。
高くて鼻筋も通っていないかわいそうな鼻だけど、大好きな人から遺伝としてもらった大事な私の顔の一部なんだ。何が悪いんだよ。
あぁ、目の前にいるおばあちゃんにありがとうって伝えたいのに…
なんで起きないんだよ…聞こえてるかわかんないけど、ありがとね‥‥

30年余り、自分ではどうやっても折り合いがつけれなかったコンプレックスが数分で克服された時間だった。
おばあちゃん恐るべしである。
最後の最後に私に大きな贈り物をくれたおばあちゃん。
私も同じ生き方ができるように頑張ってみるね。おばあちゃんからもらったこの鼻と一緒に。

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最後まで読んでいただいた方は本当にありがとうございます。
文章に伸びしろたっぷりなので、読みにくい、わかりにくい等ございましたらすみません…汗

コンプレックスって、整形やダイエットで変化される以外は、
結局どこかで折り合いをつける必要があると思っていて、
私の場合は「大好きな人と似てるとこならそれでいいや」と思えたことでした。
これが正解ではなくて、皆さんそれぞれの折り合いの仕方があると思っています。
この記事が何かのきっかけになれば幸いです。
ありがとうございました!

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