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【三姉妹】性教育って大事よね、の話

ある日のこと。中3の長女に
「ねぇママ〜」と呼び止められた。

「明日うちに友達呼んでいい?」
「え、いいけど、誰呼ぶの?何人来る?」
「一人だよ。男子なんだけど…」
「!!!!」


キターーーーーーー!!!!!!


ついに!ついにこの時が!!

母親になって14年。
ついに娘が彼氏を!!

と思ったら、
「彼氏じゃないよ。普通に仲のいい友達。」だそうだ。

ぜったいウソーーーーー♡
と母は思ってる。いい意味で。

「全然いいよ。」
としれっと答えたあと、母は色々考える。

大丈夫…、だよな。
うちの子に限って、急に連れてきた彼氏(または彼氏未満の子)と、部屋でいかがわしい行為…とかしないよね。いや、まさかな。

やっぱり私も母親だ。心配もある。

でも、心のどこかで、大丈夫と思っている自分もいる。こんな時のために、オープンに性教育してきたじゃないか。

今日は、そんな我が家の性教育事情について書いてみたいと思う。


私の記憶が正しければ、あれはたしか下の子たちが小学生になった頃だったと思う。
急な鹿賀丈史、登場。

いつか来る思春期のために、性教育をちゃんとしたいな、漠然と思っていた。
我が家は、二年違いの長女と双子の三姉妹。女の子だからこそ、伝えておきたいことはたくさんある。

まずは、「赤ちゃんってどうやってできるの?」という、いつか必ず聞かれるというあの噂の質問に、少なくとも模範解答を用意しておきたい。

そんな私は、まずこの本を買った。

Amazonでベストセラーと書いてあったから。

読みやすくて、なかなか良かった。
読んでみて初めて知った。

「性教育は3~10歳ではじめよう」…早っ!
え。小1は早いかな、とか思ってた。
むしろ遅かった。いや、大丈夫。まだ間に合う。

水着ゾーンについて、
生理について、
性交渉について。

基礎的な知識から、伝え方まで、非常に参考になった。よかったら、みなさんもご一読あれ。

ちなみに、我が家では、生理については物心ついた頃から伝えている。女子を育てる上で避けては通れない。

そろそろ生々しい話になってくるので、苦手な方は、ぜひ「ありさのばかちん事件」でも読んで、そのままそっとnoteを閉じて頂いても大丈夫!

私は生理痛が重い。
月に一度、具合が悪くなるたびに、私は
「ママいま生理なのよ」と伝えてきた。

オープンに正直に。
それが私の教育方針である。

私に初潮が来た時、私は自分の母にそれを言うのがめちゃくちゃ恥ずかしかった。

学校で男子と女子分けられて、こっそりナプキンを配られる時代だ。今よりももっと生理について話すのは「恥ずかしいこと」だったし、ましてや親になんか、本当に言いづらかった。でも言わない訳にはいかない。

本当に恥ずかしすぎて嫌すぎて、当時「私も将来女の子を産んだら、この気まずい思いをさせるのか…」と強く思った事を覚えている。
だから、女の子を生んだ時点で決めていた。
生理については、しょっぱなからオープンで行くと。

娘たちには、生理は女子の日常に当たり前にあるもんだ、と浸透させた。
隠すものではない。ましてやタブーではない。

プールや温泉に行けない理由も、はぐらかしたりはしない。ナプキンのつけ方も見せた。
ナプキンの使い方も、家のどこに置いてあるかも、話しておいた。

そして、「生理は恥ずかしい事ではないけど、人前で大きな声で生理について話すのはちょっと恥ずかしい」という事、そして、家や学校での生理のマナーについても教えた。

オープンにして来た甲斐もあってか、娘たちは「生理痛が重い」とか「出血量が多い」など生理の悩みもちゃんと私に相談してくれるようになった。

私は母には言えなかったな。
娘がうらやましいと思う。

生理に関しては円滑に進んでいるが、
ただ、それ以外の性教育は未知だ。
さて、本を読もう。

ふむふむ。
とりあえず、もしあの質問が来たら、シンプルに事実を伝えよう。大事なことをしっかりまとめておこう。心の準備をしておこう。


しかし、その日は突然やってくる。

ある日、三女が突如、爆弾を投下した。

「ねぇ、ママ。赤ちゃんてどうやって出来るの?」

えーーーーー!!?
いまーーーーーー!!??

その時私たちは実家で、私の両親とみんなでホットプレートを囲んでお好み焼きを食べていた。
なぜ、いま。

ま、聞くよね。
今、急に、気になったんだもんね。
そりゃ、答えがどんなに気まずいのかも知らないから聞くんだもんね。
見てみてよ。ほら。ママ以外の大人は全員動揺しちゃってるよ。

でも、こんな事もあろうかと、模範回答のパターンもいくつか用意してある。
私のとっさの答えは、
「それは、すっごい大事なことだからあとでちゃんと教えるけど、今はみんなでごはん食べてる時だから、お風呂入った時にゆっくり話してもいい?」

がんばったよね。

三女の一言で氷点下に凍り付いたお好み焼きパーティの中で、まぁ、自分的にこの答えは満点と言っても過言ではない。

そしてその晩、お風呂の中で3人全員いる時にちゃんと落ち着いて話した。

どうやって子どもができるのか、何をするのか。そのあとママの身体の中でどんなキセキが起こったのか。そんな基本的な話をした。
R-18指定されたら困るからここには詳しく書かないけど、結構具体的に。

そして、それは身体も心も準備が出来た大人になってからの話で、未成年のうちにはしてほしくない事。でも生理が始まったら物理的に妊娠できる身体になってしまう事。もし好きな人にそういうことをしたいと言われても、嫌ならちゃんと断ってほしいし、それ受け入れてくれず無理強いするような人はあなたの事を大切には思っていない事。

初回から、結構しっかり伝えた。

三姉妹は、それなりにびっくりしていたけど、ちゃんと受け止めてくれたように思う。

それからと言うもの、性に関する話題は、家の中では可能な限りオープンに、せめて、タブーだとは思われないように気をつけてきた。

それでも、細かい事を何回も説明する度胸はないので、こんな本も図書館で借りて、そっとリビングに、おいておいた。

避妊からマスターベーションまで
流石に親も説明しずらい踏み込んだ内容も網羅

コツは、しれっとリビングに置いておく事。
面白そうだし、借りて来たから読んでみて〜と。そして、私も読んでるところを見せた。そしたら娘たちも読みやすいかなーと思って。

これぞ、しれっと置いてる本棚

そして今回。

娘が彼氏(のような男の子)を連れてくるなんていうシチュエーションも、ある日突然訪れる。
母の心の準備もまだなのに。

でも、事あるごとに、してほしい事、してほしくない事は伝えてあるから、きっと大丈夫。
自分の母がそうだったように、大きなルールの枠だけ決めたら、あとは信じるのみ。

思春期になってから急に性教育するのは、お互い恥ずかしい。とりあえず早くからオープンにしくのが、お互いに1番スムーズだと思う。

そして、それでも言いにくいことは、せめてそっと本を置いて読んでもらいましょう。
それがいい。

結局、次の日、お昼頃に
「おじゃましまーす。」
とかわいい男の子がやってきた。
背が高く、愛想の良い、素朴な子だった。
わぁ!かわいいやん!母、浮かれる。

用意したパンを2人で大笑いしながら食べ、
「ごちそうさまでした〜」と挨拶の後、2階の娘の部屋に入っていく。

母はそわそわする。
大丈夫、きっと双子も姉の部屋に聞き耳を立ててるだろうし、何が怪しい動きがあれば、こちらに報告にくるだろう。

でも結局、最後までそんな報告が来ることは、無かった。

長女の部屋から聞こえて来たのは、ただただ終始、大爆笑の声で、双子は、
「リア充、うるさい。」と怒っていた。

あとから長女に聞いたら、2人でずっと桃鉄をしていたらしい。桃鉄=平和だ。

パパになんて話そうかな〜と悩んでるうちに、なんと歯医者に行くからと、パパがいつもよりも30分早く帰宅してきた。
どうした!虫の知らせでもあったか!

まさかのリビングで鉢合わせする、
"お友達"とパパ。

何も知らないパパが「ただいま〜」とリビングに入ると、長女とお友達がテーブルでお菓子を食べていて、びっくりしたお友達は、
「こんにちは!」と立ち上がって挨拶をしてくれたらしい。

そのお友達よりもびっくりしたパパは、
全力で平然を装い、
「あ、こんにちは。」と挨拶を返した。

パパいわく、
「オレ、最初ボーイッシュな女の子かと思ったんだけど、立ち上がったら背デカくて、男子じゃん!ってびっくりした。」との事。

「多分、オレ、90°でお辞儀したわ。」
と言っていた。どんまい、パパ笑。

これから、双子にもこんな事があるかもしれない。三姉妹の誰かに本格的に彼氏が出来たりするかもしれない。

スマホを持たせた時と同じように、親は心配してルールや管理でガチガチに固める事も出来るけど、親のコントロールが効かない歳になった時に、判断し、行動するのは本人だ。

自分で分別をつける、そのチカラを身につけてほしいし、考える事が出来る大人になって欲しいな。

性教育も、そのための練習かな、と思う。

にしても、あの男の子かわいかったな。
うちが、オープンな家庭で良かったな、キミ。
長女の恋路が明るいものでありますように。

また遊びにおいで!

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