シリーズ「霊の中に生きる」 No.3人の霊(3)⑨


福音の奥義

向こう岸へ渡ろう」

ヘブル人=川を渡る者
アブラム

人の霊(3) - 牧師の書斎

聖書の最高の教えは、
「霊の中で生きる」ことです。

「ヘブル人」ということばは「川を渡る者」を意味します。「へブル人」の初出箇所は創世記14章13節です。

14:13 時に、ひとりの人がのがれてきて、ヘブルびとアブラムに告げた。

この時アブラムはエシコルの兄弟、またアネルの兄弟であるアモリびとマムレのテレビンの木のかたわらに住んでいた。彼らはアブラムと同盟していた。

そこでは「ヘブル人アブラム」とあります。「ヘブル人」はヘブル語で「ハーイヴリー」(הָעִבְרִי)と言います。
אַבְרָם הָעִבְרִי(
アヴラーム・ハーイヴリー)で「ヘブル人アブラム」となります。彼は「川を渡って来た者」なのです。

彼の出身地は「ウル」で、偶像礼拝に満ちた所でした。そこから神に召し出されて、川を渡ってカナンの地にやって来た者こそアブラムであったのです。

信仰の父アブラムが川を渡ったのなら、私たちもアブラムに接ぎ木された者として「川を渡る」、「向こう岸へ渡る」必要があります。

それは神のご計画が実現されて安息を得るためです。

このように、湖上での嵐の訓練はイスラエルの民が民族的に「向こう岸へ渡る」ことのための預言的な啓示です。

向こう岸へ渡る際に、海は荒れて、水が舟の中に入って来て溺れそうになって死んでしまうという思いが弟子たちの心を支配しました。


嵐の中に平安なイエス

イェシュアは「霊の中にいて」眠っています。しかし弟子たちの心は恐れと不安で占められていました。

彼らの「理解の型紙」であるたましいが反応し続けていたからです。

この出来事は、「霊の中に生きるイェシュア」と「たましいで生きる弟子たち」の決定的な違いを見せてくれる一つの「絵」なのです。


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