シリーズ「霊の中に生きる」 No.3人の霊(3)⑧
福音の奥義
「向こう岸へ渡ろう」
●聖書の最高の教えは、
「霊の中で生きる」ことです。
『向こう岸』
「向こう岸」とは神のご計画における最終地点です。
それは旧約の預言者が繰り返して語って来た「メシア王国の成就」です。しかしそこに行くまでは、反キリストによって湖は突風が吹いて大荒れになるのです。
預言者たちはそのことも預言しています。
「湖」はヘブル語で「ヤーム」(יָם)といって、「海」と同じことばです。「海」とは神に逆らう諸国や勢力の象徴です。
それは反キリストによる支配を意味します。やがてイスラエルの民は未曽有の苦難に遭うのですが、イスラエルの残りの者は神によって額にしるしが与えられて、反キリストから守られるのです。
そして彼らは「恵みと哀願の霊」(ゼカリヤ12:10)が与えられることで神に奇蹟的に立ち返ります。
12:10 わたしはダビデの家およびエルサレムの住民に、恵みと祈の(哀願の)霊とを注ぐ。彼らはその刺した者を見る時、ひとり子のために嘆くように彼のために嘆き、ういごのために悲しむように、彼のためにいたく悲しむ。
波が静まるように、反キリストの支配は再臨のメシアによって終焉し、彼らはメシア王国に入って行くのです。
このことを預言的に示しているのが、この出来事です。
「湖の向こう岸へ渡ろう」とは、メシア王国への神の約束が預言されたことばなのです。これはやがて歴史において必ず成就し、実現するのです。
と同時に、
イェシュアが「神の国はあなたがたのただ中にあるのです」(ルカ17:21)と言われたように、私たち個人個人に対しても、人の霊の中にある「至聖所」の中に神がすでに住んでくださっていることばでもあるのです。
それゆえ、私たちは私たちの同意の有無にかかわらず、神の御前と言われる至聖所で生きることを促していることばでもあるのです。
幕屋や神殿の中心は「至聖所」です。
そこは「シークレット・プレイス」(secret place)であり、サタンが決して入ることのできない「砦」なのです。
その「砦」は「人の心」にではなく、「人の霊」の中にあります。人の心はサタンの足場となっており、それは肉です。
そこは恐れに支配されるところです。私たちのただ中に神の国が明確に現わされるためには、「肉」から「霊の中へ」と「渡る」必要があるのです。
つまり「霊」を用いる(霊を働かせる)必要があります。それはまさにヨシュアに率いられたイスラエルの民のように、ヨルダン川を渡ってカナンの地に入ることで神の安息が与えられたのと同様です。
深き河
わが故郷は ヨルダン
深き河!
おお我ゆかん
幕屋の地に
ともに行かずや
愛の筵に
新約の地よ
たゆとう 愛!
深き河!
主よ 我 往く
幕屋の地に
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