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レコード・クリーニング方法各種の一長一短~11

レコードクリーニングの最終回となります。


②も究極のマシーンです。
ブラシでなぞるというのが基本系ですので、①ほどの洗浄効果でないと推測。
が、それでも手動に比べればあらゆる点で効果を含め凌駕していると思います。

メリットは①より洗浄力はやや後退するものの、完全に溝奥等とまでは
いかないまでもかなり細かい埃等の除去が簡単に行え、かつ効果も
上々です。またバキュームですので一気に液体等を吸引、乾燥されますので
短時間での処理可能も大きな魅力です。



Hannl Mera Record Cleaning Machine
更に値が張ると②の最上級クラスなるものも存在します。
ローリング・ブラシ付属のものはクラウディオと同等の洗浄効果が
期待できるとのことですが、前述の通りかなり高価になるのがネック。


②は高価であることと、バキューム音がうるさいこと、大型で場所を
取ることとマニュアル動作を除けばデメリットをあまり見出せません。



上記は実際、私が使用してるマシンになります。
『強力吸引・盤面乾燥・除電”機能のバキューム式レコードクリーナーの
決定版!』と謳われてます。
除電に関しては微妙ですが、概ね満足いく使用感です。


これが重宝するのは洗浄機能に加えて「ドライ機能」が追加されてることです。
従来はクリーニング後には自然乾燥ですが、この機能を使うことによって
短時間でレコード演奏を行うことが出来るようにアップグレード。
(ドライ機能で、5~7回転して完全乾燥)
この手のタイプとしては比較的珍しい「乾燥機能」が装備され他の機種との
差別化が図れてると思います。


①②共通の懸念事項をもう1つ。
ともに洗浄力があるためにレコード製造過程時に混合させた「天然油脂」
取り除かれてしまうということ。この油脂ですがレコードの艶や光沢の
役割だけでなく特に古いレコード(オリジナル盤など)は独特の音色を
与えるという方もいるらしく、この辺からも私が冒頭で記した通り万人に
納得いくクリーニング方法は難しいということです。。。

以上が全てではありませんが、レコードクリーニングの各項目の
代表的なものです。


最後に液体を使用しての共通はクリーニング直後のレコード・プレイ
クラウディオ、for SMiLE lab レコードクリーナー クリーンメイトNEOでの
クリーニング以外なるべく避けましょう。

すぐに効果を確かめたい気持ちは分かりますが(笑)


理由としては異物でできた溝の弾性変形が元に戻るのに時間がかかると
言われています。そのためクリーニング直後にプレイすると、除去された異物の
跡の凹みのためノイズが増えたような感じる場合があります。十分に乾いてから、できれば1日以上経過してからのプレイを心がけるようにいたしましょう。


あとは盤面は綺麗なのにプチノイズが乗るという現象・・・。
これは所説ありますが、音溝奥にしつこくこびり付いた埃等の影響から発生すると言われてます。この場合はクリーニング後何回もプレイをすると徐々にノイズが
軽減するリポートを聞いたことがあります。こびり付いた異物が針通しによって
剥がれていき軽減するという理屈らしいです。


ただ・・・

※あるサイトによると0.5ミルの針に2gの針圧を加えた場合は、平方センチ当り
1トン弱の荷重が接触点にかかるとあります。レコード針は10万分の数ミリというような微細な音溝の変化を拾って行くわけですが、それが本当だとすればゴミ等があった場合にはどうなるか?

針に掃除を任せるというのは、汚れ分等を音溝に押し込み焼付け、
針をも磨耗させることとのことです。


それが本当だとすれば、意図的に針通しというのは個人的には怖いです。。
しかしながら・・・・
結果的に針に埃等がこびり付いたのは仕方がないといったところです・・・。


上記工程を何回行っても改善されない場合はプレスの問題と思って私は
諦めます(笑)輸入盤は音質的にアドバンテージはあるものの、一方でプレス品質は国内盤に比べ後退は否めませんのである程度は仕方がないかと・・・。

内袋等が著しく汚い場合は新品または綺麗なものに交換を推奨。

いかがでしたでしょうか?
「自己クリーニングを探す旅」のヒントは見つかりましたでしょうか?
後はご自身の用途/環境等に合った既存な方法/カスタマイズ問わず、
最も適したクリーニング方法を見つけ出して行ってください。

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