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スケール1/43のミニカー写真集「撮影道具編1」

背景シート

ミニカーの写真集は、写真の背景によってイメージが随分変わったりするので、背景をどうするか色々試してから撮影に入ります。最近、新しく背景シートを仕入れたので何点か試し撮影してみました。

まずは写真のイメージ作りから

ミニカーの写真を撮る時は何枚かまとめて撮る事が多いです。
特に写真集の場合は大体こんな順番で構成を決めていきます。

1.テーマ設定:「デザイナー」「チーム」「ドライバー」など
2.車種選定:テーマが決まればおのずと決まる(車種決めてから、テーマ探すことも多々ある)
3.写真集の全体のイメージ決定:例えば「ミニカーカタログみたいに」とか「ちょっと暗めでクールな感じ」とか、大雑把に完成形を決める
4.個別の写真撮影:この段階でミニカーと背景色の関係を決める必要が出てきます。例えば「モノトーンでミニカー強調」、「ちょっとジオラマ風に」、「アート写真っぽく」など。

紙の上にアルミ蒸着PETフィルムを貼り合わせた紙

いつもは、モノトーンのP.P.やP.V.Cで反射が少ないマットな感じの白色や黒色の背景シートを使用してます。
ちょっと変化させたかったので、今回、「アルミ蒸着されたPETフィルムと紙を貼り合わせた紙」(何言ってんの?っていう感じにも聞こえますが)を使ってみました。市販品です。
最近は編集ソフトで背景を自在に変更できるようですが、ここはアナログ的に地道に行きたいと思います。

メタリック風で反射します

モデルと同系色の背景

今回使用した背景シートの色は「ハワイアンブルー」でちょっと濃い目のメタリックブルーです。今回は同系色のミニカーを組み合わせてみます。
濃い目のブルーの車と言えばやはり「タイレル」ですね。今回選定したモデルはMinichamps製「Tyrrell 012  S.ヨハンソン  1984」と「Tyrrell  P34  P.デパイエ 1977」です。ロスマンズやゴロワーズ好きの方、すみません。

実車のカラーリング

Tyrrell 012は1984年シーズン当初は黒または茶色主体のカラーリングでしたが、シーズン後半は「SYSTIME」がスポンサーとなり、ユニオンジャック風のカラーリングになってます。ブルー基調に赤と白のラインがアクセントになってていいですね。
Tyrrell P34は、1977年からはファーストナショナルシティバンクがスポンサーに加わったことから、チーム創設から通してきたエルフブルーと上下を分かち合う配色になってます。

撮影開始

今回のPETフィルム紙とP.P.を比べてみましょう。
まずはPETフィルム紙を使った写真から。

ミニカー自体に露出合わせると、背景シートは濃い目に
P34も同様
補正+2/3 シートの青み増加、反射像ははっきり。ミニカー自体は露出オーバー気味。

側面図、ちょっと上から

反射強めに+2/3補正
補正無し

映り込み(反射像)とミニカー(実像)が共に適正になる露出探しに時間がかかります。

いつも使っているP.P.(白)では

ミニカーの存在感は強まります
カタログ写真的にはP.P白が良いかも

P.P.使用時の撮影では、露出設定はミニカーだけ考えればいいので撮影は楽です。

結論:使えます(私見)

・PETフィルム紙はその色や反射像を利用して撮影できれば、結構使える。
・写真に派手さが出るので、写真集全ページに使うのではなく、表紙や途中ページのアクセント的に使いたい。
・本文に記載していないが、このシート、表面にキズがつきやすいので表面をこすったりしない様に取り扱いには注意が必要。キズが目立たない様に撮影するか、撮影後のレタッチで対応が必要。
・今回はミニカーとシートを同系色としたが、他の色のシートや組み合わせるミニカーの色を変えて、意外な効果を見つけていきたいと感じた。

以上です。

おまけ:PETフィルム紙 色違い「カナディアンレッド」

ちょっとくどいですかね。

今後も色々トライしていきます。

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