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あの扉の向こうに『拝啓、マニュアルをどうぞ』
あの扉の向こうには
「
こんにちは、はじめまして
今日出逢ったアナタへ
そして、今まで出逢った方々へ
『ボクのマニュアルをどうぞ』
と、言っても
どこぞの唄のように
ここでは説明しませんよ。
これから深めるアナタには
これらを覚悟していただくために
これまでのアナタ方には
本当のボクをお見せいたします。
でも、こちらも鬼じゃない
何かあった時には
甘いもので大目に見ます
あの扉の向こうに『今もどこか演じ続けている』
あの扉の向こうには
「
生きている中で
『常に演じ続けている』ボクがいる
きっと自身の中にある
何かのキャラを取り出し
あたかもそれがボクであるかのように。
本当はこんなヤツではない
こんなに派手好きでもなく
あんなにフランクでもなく
ああいった優しさもない
まわりが思ういいヤツではない。
もうどれが本当のボクなのかも
わからなくなるほどに
『何者かを演じ続けている』
あの扉の向こうに『夢への希望と後悔の狭間で』
あの扉の向こうには
「
キミは希望を求めて
その丘に立った
幾度も自問自答しながら
またその丘に現れた。
少し強くなって
少し大人になったように
強がりながらも
頑張っている姿が
愛おしく、微笑ましく
またそこに現れた。
キミは優しいから
強がって、仮面を被って
安心させようとしてたけど
でもね、きづいているよ
そんな器用な性格じゃない事も
そして丘に立つキミは折れ
あの扉の向こうに『あなたの子でよかった』
あの扉の向こうには
「
自我をもった時を覚えていますか?
遠く昔の日に
目覚めた微かな記憶。
ふと気が付くと、そこにボクはいた
ただなんの迷いもなく
ただ二人の愛に包まれていた。
その日から
アナタ達の子供として
苦楽を共に過ごした。
とはいえ、アナタ方の苦労は
もっとあったでしょう。
気ままな性格のボクを
ずっと見守り育ててくれたんだから
今のボクには想像できないほど
あの扉の向こうに『静かなる白色の海がたぎる』
あの扉の向こうには
「
眼の前にある
波打つこともない
『静かなる白色の海で』
運び込まれる
鮮血のしぶきや
新緑のカケラと共に
薫る肉片たち。
何を思いそこに立つのか
やがて地獄の業火を浴びながら
逃れて窯を這出るも
彼らは何を目指そうと辿り着くのか。
そして、それはやがて
カトラリーを鳴らし待つモノの麓に
煮えたぎった白色の海は運び込まれ
6つも深い断絶を刻み込ま
あの扉の向こうに『綴る先に何を求めて』
あの扉の向こうには
「
不意に落ちた心の溝に
なかなか這い上がれない時期があり
ひとりで呻き踠いていた。
出口の見えないトンネルで
ひたすらに戻り進む毎日を
灯もなくただ歩いていた。
やがて、闇に捕まり
三途のほとりに佇み
渡ろうとしていたボクがいた。
心でもリアルでも止まらない
流れ落ちる涙とその感情を
吐き出すために
ボクは綴ることを始めた。
自分勝手な想いも
身
あの扉の向こうに『声を聴いて欲しい』
あの扉の向こうには
「
ぼーっと落ち込んだ
いつかの自分に自己嫌悪した
今更だけど
『声を聴いて欲しい』。
文字では伝わらない
言葉じゃないと見えない
でも話す事が怖いんだ。
嫌われるのが
見放されるのが
アナタはそうではないと
思っているけど
やっぱり少し怖いから。
なんて、思っているなら
大丈夫だよ
『声を出して聴かせて欲しい』
それがきっと本当のキミ。
何かに
あの扉の向こうに『恋が面倒くさい』
あの扉の向こうには
「
なんか必死に走ってた
衝動的になっていた自分
どこを目指しているかでもなく
ただの当て付けだったのかもしれない。
やっぱり少し違っていた
求めていたモノとは
大きくズレている現実が
その過程で見えてきたんだ。
キョロキョロしてたから
首も凝るし
器用な駆けを引きするほど
大人を演じきれない自分が居た。
だから少し休憩して
周りを見渡してみようかな
あの扉の向こうに『今を頑張る』
あの扉の向こうには
「
逃げたくなる明日がある
どれだけ頑張っても
見通せないから。
『今を頑張る』しかない事も
わかってるんだよ
でも、ちゃんとゴールは
やってくるのかな?
そんな気持ちに苛まれて
過ごす日々がある事が
苦痛でしかない。
ただ『今を頑張る』しかないんだよね
信じるしかないんだよね
出口のないトンネルなんて
ないのだから。
誰かに必要とされてる
だか
あの扉の向こうに『ホイミとケアル』
あの扉の向こうには
「
戦い続けて疲れ果てた
日常との戦闘に
大きく傷ついたから
呪文を唱えてもらった。
『ホイミとケアル』
どっちかわからないけど
とりあえずは効けばいい。
でもさ、なんか効かないんだよ
『ホイミもケアル』も
引っ掻き傷は治ったんだけど
心の傷には効果ない。
擦り減った気持ちには
何を唱えればいい?
『ベホイミやケアルラ』も
身体の疲れは取れるのに
あの扉の向こうに『傾きある日常から』
あの扉の向こうには
「
ただ過ごしていると
その事に気付かない。
「あの、傾き始めてますよ」
始まりはいつなのか
徐々に傾いていく日常に
違和感もなく
淡々と日々が流れている。
溜まった感情の重みで
傾いた心は
やがて日常を歪ませていき
少しずつカタチを変え
少しずつヒトを変えていく。
「ねぇ、傾いていますよ」
そう声を掛けることで
気づかせてあげて。
そのきっかけ
あの扉の向こうに『おかえりの言葉』
あの扉の向こうには
「
アナタに届けたい
『おかえりなさい』の言葉を。
なんて事はない
社交辞令に聞こえる
かもしれない
でも精一杯の気持ちを込めて
「よく帰ってきたね」
そこはブレる事はない。
アナタがくれる
いつもの『おかえりの言葉』
その言葉の中に
いつも暖かみを感じる。
日常にありふれた言葉かもしれない
でもその中に温もりが
きっと込められている。
そんな言葉
あの扉の向こうに『茜さす空を見上げながら』
あの扉の向こうには
「
帰り道を歩いている
仕事じゃないよ
休日のティータイムの後
少し洒落たcafeで過ごした
ついさっき。
風味のいいグァテマラをドリップで
甘いガトーショコラで舌鼓を打つ
アナタはバターの香るパンケーキを
アッサムと一緒に。
豊かな気持ちを作り上げるのには
十分すぎる休日の午後
名残惜しむ「またね」と
『茜さす空の下で』手を振る。
次が待ちどうしく