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発酵のメリット その2 「酪酸菌」

前回は「乳酸菌」についてお伝えしました。今回は「腸活」で大活躍する「酪酸菌」です。

この酪酸菌の作用により、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が住みやすい環境を作り出します。「腸活」と「酪酸菌」のワードで検索をすると非常にたくさんの記事があり、そのほとんどで免疫力アップの効果を出すには「酪酸菌」が重要な働きをしていることが記載されていました。「酪酸菌」とは我々の健康に重要な働きをしているようですが…食品との関係はどうなのでしょうか?

酪酸菌が含まれる食品

酪酸菌が腸に良いなら、それが含まれる食品を摂取すればいいじゃん!って思うところですが、酪酸菌が含まれる食品は「ぬか漬け」か「臭豆腐」くらいです。酪酸菌は体内で常在菌としてすんでいるので、それを活性化、もしくは維持する事が大切です。

酪酸菌の働き

酪酸菌の働きは、腸内で善玉菌の繁殖を助けて、腸内フローラ(菌のグループ)を作り、腸内の環境を整える役目があります。そのために整腸剤に使われていることもあります。「善玉菌の繁殖を助ける」これが我々の体にとっては大きな役割であり、酪酸菌の活動しやすい環境を整える事で、免疫力のアップにもつながると言われています。

酪酸菌の特徴

耐塩性で、ぬか床にも多く生息。酵母の一種「産膜酵母」と一緒になると悪臭の原因になるので、ぬか床は毎日かき混ぜる事が大切と言われているのはそのためです。また、強アルカリや乾燥の条件など悪条件で繁殖できない状態であっても芽胞の状態で存在できて、環境が良好になると再び活動をする事もできる菌。なので、整腸剤に用いられているのは、芽胞の状態で酸の強い胃を通過して、腸内まで生きた状態で届く事ができるのです。

健康と酪酸菌の関係

酪酸菌により腸内フローラが形成される、それにより腸内環境が整い健康維持につながる。とお伝えしましたが、その酪酸菌を保つためには①食物繊維の摂取、②適度な運動と③十分な睡眠 と安定した生活を送る事が一番のようです。コロナの感染対策として有効と言われている「免疫力アップ」にもつながる菌ですし、長生きされている方は酪酸菌が多いというデータもあるようで、「長寿菌」とも言われているようです。

酪酸菌について、腸内フローラや健康との関係、こちらの武田コンシューマーヘルスケア株式会社さんのサイト「酪酸菌大百科」では図解もあり、非常にわかりやすく解説がされていました。ぜひ、ご興味がある方はご覧になってください。


参考文献:発酵検定公式テキスト(実業之日本社)、武田コンシューマーヘルスケア株式会社のサイト「酪酸菌大百科」

 



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