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肩関節前方部の痛みについて〜現場での臨床評価からアプローチまで〜

みなさんこんにちは!
理学療法士の荻尾です。

最近は暑くなったり、寒くなったり・・・・
身体がおかしくなりますね。

人間は恒常性という性質があるので、常に血圧や体温、呼吸数といったものが
外部環境に応じて一定に保とうと働きます。
それに沢山のエネルギーを消費するので、
こんな時こそ
・睡眠時間を増やす
・食事量を増やす
といった調整が必要になりますね。

前置きはさておき、本題に入っていきます!

今回は、臨床現場でも非常に訴えの多い
【肩関節前方部の痛み】
について考察していきます!

肩関節前方部の痛みとどのようなことを思い浮かべますか?

・三角筋の損傷
・関節部分であれば、腱板損傷?
・関節包の痛み?
・関節部の炎症?
・結節間溝であれば上腕二頭筋腱炎?

色々考えられるわけですが、これら全ては結果としてこのような症状や痛みが出ているわけなので、

前提として、もっと先に介入することや改善すべきことは沢山あります。

動作を見て、圧痛を見て、スペシャルテストをして、問題点を把握!
といきたいところですが、上記の評価だけでは全然臨床上改善できないことが多いです。

私のスタジオは自費の分野なので、症状にフォーカスしてしまうと上記の評価になってしまうわけですが、

なぜ、

肩関節前方部に痛みが出るの?

こういったところを多角的な視点から見ると、改善するために必要なことが見えてきたので、今回シェアしていきたいと思います。


肩関節の関節構造と動きを理解する


肩関節は皆さんご存知の通り5つの関節から構成されます。

・肩甲上腕関節
・肩甲胸郭関節
・第2肩関節
・肩鎖関節
・胸鎖関節

この5つの関節が綺麗に協調して動けば問題ないはずですが、
この5つの関節が協調的に動かなくなると肩関節としての機能が低下しやすくなります。

肩関節の関してはもう少し詳しく解説しているnoteがあるので是非こちらも参考にしてみてください↓

特に肩甲上腕関節では、関節窩に対してより大きい上腕骨頭が動く関節になるので、とても不安定であることが分かると思います。

解剖学的には、この不安定性を関節包靱帯などで補っているわけですが、先程も記載した通り、肩関節は5つの関節が協調して動くことが大事なので、運動学的に考察すると、

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