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アートめぐり マリー・ローランサン -時代をうつす眼

 2024年、アートめぐりはじめは、アーティゾン美術館で開催されているマリー・ローランサン展に行ってきました。

 アーティゾン美術館は、旧ブリヂストン美術館も訪れたことはなく、2020年に新しく開館したことは知っていたのですが、なかなか機会がなくやっと訪れることができました。

 東京駅から徒歩5分、都会の一等地にあるピカピカのビルです。古くからある美術館の重厚な感じは、ありませんが、スタイリッシュで素敵でした。

 マリー・ローランサンの展覧会は、2度目。絵は見たことがあるのですが、本などを読んだことはなく、今回の展覧会でキュビスムの画家として活動をはじめたことを知りました。

 キュビスムのイメージがなかったのですけど、確かに言われてみると影響を受けてると感じられる部分もありますね。

 自画像を比べてみても、初期の頃とはだいぶ作風も違っています。

帽子をかぶった自画像
自画像

 ただ「前衛的な芸術運動」や「流派(イズム)」を中心に語る美術史の中にうまく収まらない存在と解説にある通り、本当にオンリーワンという感じの作風を貫いたのが素敵。

 夢見るパステルカラーの優雅な女性像にうっとりします。

椿姫 第5図
椿姫 第9図
椿姫 第12図
女優たち
手鏡を持つ女
花を生けた花瓶
花束
三人の若い女

 活躍も幅広くて、絵だけではなく、詩を書き、舞台芸術にも関わっていたそう。

 マリー・ローランサンと関わりのある画家の作品もたくさん展示されていましたが、一番印象に残ったのは、藤田嗣治。

人形を抱く少女

 独特な作風で、吸い込まれそう。人気があるのもわかります。他の作品ももっと見たいと思いました。

 アーティゾン美術館の石橋財団コレクション選もよかったです。この作品は、アーティゾンにあったのかと思わせる有名な作品も多くあります。

ルノワール
ジョルジョ・デ・キリコ
ジョージア・オキーフ

 ジャコメッティの像は、真正面と横からじゃまったく印象が変わり、おもしろいなと思いました。

ディエゴの胸像
尾形光琳

 コレクションの幅が広く、時代や国にこだわっていないようですが、何を基準で収集されているか謎です。

 新収蔵作品もあり、これからも美術館として進化していくのでしょうね。また行きたいと思える素敵な美術館でした。

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