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【国立科学博物館】特別展・和食

 私の会社は、明日が仕事始めです。
 他方、能登半島では余震が続いています。関東に住む私も、自粛してあまり出歩かない方がよいのかなと思う反面、明日からまた忙しくなることもあり、休み中に展覧会に行ってきました。
 今回も展覧会に行った記録を残します。

 そして私は、「自分の感覚が他の人とくい違っていたらどうしよう!?」と思うところもあって、あまり「おすすめします」とは、記事に書かないタイプです。しかし、今回の『和食』は「行って良かった」と思える展示でした。これから全国を巡回することもあり、色々な人に見て頂けたらなと思います。

■開催概要

(1)展覧会名

 特別展「和食〜日本の自然、人々の知恵〜」

(2)東京開催分

  • 日程:2023年10月28日(土)〜2024年2月15日(日)

  • 場所:上野・国立科学博物館

(3)全国巡回

  • 山形:2024年4月20日(土)〜

  • 宮城:7月6日(土)〜

  • 長野:10月5日(土)〜

  • 愛知:2025年1月18日(土)〜

  • 京都:4月26日(土)〜

  • 熊本:7月19日(土)〜

  • 静岡:2025年秋から開催予定。

(4)補足

 2013年に「和食;日本人の伝統的な食文化」は、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
 本展は、東京オリンピック・パラリンピックに合わせて、2020年3月に開催される予定でしたが、コロナ禍の影響で中止となった展覧会です。
 この度、改めて、ユネスコ登録から10年となる2023年に開催される運びとなりました。東京からスタートし、全国を巡ります。(開催期間の詳細は個別にご確認下さい。)

(5)感想

 企画意図が明確というか、展示の章立てなども複雑ではなく、スッキリとした気持ちで足を進めることが出来ました。見どころも、ネタバレをそれほどすることなく、スッキリと記載出来そうです。

■章立てと見どころ

(1)章立て

  • 1章:「和食」とは?

  • 2章:列島が育む食材(見どころ)

  • 3章:和食の成り立ち(見どころ)

  • 4章:和食の真善美

  • 5章:わたしの和食

  • 6章:和食のこれから

(2)見どころ①:2章

 2章では、和食の食材となる「水」「キノコ」「山菜」「野菜」「魚介」「海藻」「発酵」「だし」についての説明、標本、レプリカなどが並びます。個人的には、西洋との地形の違い、山菜のエグみ、海藻の展示、池田菊苗さんについてのパネルなどが印象に残りました。

(3)見どころ②:3章

 3章は、縄文時代の食事にはじまり、歴史を追って現代までの日本の食事(和食)についての説明が並びます。
 「和食のあけぼの(和食の原型、本膳料理から会席料理へ)」という奈良時代ぐらいから始まるコーナーが一番混んでいました。コーナーの立地にもよりますが。
 ショーケース内に、御膳の再現模型が並びます。私は、展覧会に行き始めたころは、ショーケースにくっついて、列に並んで少しずつ足を進めていたのですが、「早く進まないかな。」とそっちの方にばかり気が行ってしまうことが多かったため、最近では、後ろから覗き込むことが多くなりました。勿論、割り込みはしません。
 そして、私はマスクをつけて見ていたのですが、御膳など料理の再現模型が美味しそうで、よだれが湧いてくるのを感じました。(汚い話ですみません)

(4)公式ガイドブック

 最後の特設ショップで、公式ガイドブックを買うことが出来ます。展示の説明パネルとは少し構成が違うように思うのですが、説明が文字で書き起こされていて、インタビュー記事などもあり、私は購入しました。私は絵や写真より、説明を好むタイプです。
 価格は2420円で、高い図録などが多いなか、比較的リーズナブルなようにも思います。
 説明の分量としては、①音声ガイド、②説明パネル、③公式ガイドブック、という順番に増えていく感じでしょうか。要点を掴むには、①がオススメです。

 他方、公式ガイドブックにアップで写真があまり載っていない、標本やレプリカ、再現模型などを展示では重点的に愉しめば良かったのかなと思いました。

(5)その他

 4章:和食の真善美では、①和食の技と道具、②美と四季の映像が流れていました。食材だけでなく、使う道具や技にも言及があります。
 6章:和食のこれからでは、現在和食が直面する問題点が掲示されていました。自給率の低下、後継者不足、スマート農業などなど。問題も大きそうです。

■最後に

 最後に記載したいことを何点かあげます。
 1つは、食にまつわる「サザエさん」の展示です。サザエさんとフネさんが、運動会にのり巻き(太巻?)を持っていく場面がありました。これを見て、自分の子どもの頃を思い出しました。

 もう1つは、雑煮の餅の形などの全国マップや、都道府県ごとの料理のパネルです。私は、九州出身ですが、自分の舌がどの地方に根ざしているのか考えました。そして、展示会場を出た後、「お雑煮食べた?」と親に電話しました。(今年はずらして帰省したので、年末年始は九州まで帰っていなかったので。)

 文学作品や舞台の感想を投稿することが多い私ですが、文学作品等の中に食事の場面が出てくることがあります。今回の展示を見て、食事や食生活が、人間やその生きた時代を理解する上で、大切な切り口であることを改めて感じました。

 そして、本当に最後ですが、私は文章を書くのも読むのも遅い方です。しかし、今回の記事は割とスラスラ記載することが出来ました。今回の展示の企画意図が明確であったこと、自分の問題意識に合っていたことなどが理由として挙げられると思います。

 本日は以上です。長くなりましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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