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【美術館】名品ときたま迷品(サントリー美術館)

 2024年5月12日(日)、六本木のサントリー美術館に行ってきました。テーマは「名品ときたま迷品」です。メモや感想を残します。

■はじめに

 今年の目標の一つに、美術館で、絵画以外のジャンル(陶芸や染織など)にも触れてみたい(造詣を深めたい)というのがありました。
 美術館のうち、サントリー美術館が「生活の中の美(Art in Life)」を基本理念に展示・収集活動を行っていることは、これまでもホームページなどで見たことがあります。
 今回の展示は、「名品」と「(知られざる)迷品」ということですが、後述するように、展示構成も多岐に渡り、楽しむことが出来ました。
 会期は、2024年4月17日(水)から6月16日(日)まで。音声ガイドや当展に特化した図録はありません。世田谷美術館「民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある」との相互割引があります。

■展示とポイント

(1)展示構成

・第1章 漆工 生活を美で彩る
・第2章 絵画 おおらかな心で愛でる
・第3章 陶磁 人類最良の友と暮らせば
・第4章 染織と装身具 装わずにはいられない
・第5章 茶の湯の美 曇りなき眼で見定める
・第6章 ガラス 不透明さをも愛する

(2)今回の気づき

 一番の気づきは、「緋綸子地葵藤牡丹扇面模様打掛ひりんずじあおいふじぼたんせんめんもよううちかけ」を見たときに訪れました。

緋綸子地葵藤牡丹扇面模様打掛

 私は、これまで能装束などの展示は何度か見たことがあります。「華やかだなぁ」とは思うものの、そこに留まるものでした。

 しかし、今回「生活の中の美」ということもあり、多少無理があるものの、以下のような考えが頭をよぎったのです。
「自分がこの打掛を羽織ってみたらどうなるだろうか。自分の顔は映えるだろうか。」
 こうした想像をすると、急に展示の打掛が身近なもののように思えてきました。

 もっとも、日頃からおしゃれをする人は、こうした観点で、いつも打掛などを見ているのかもしれません。私自身、日常衣料品を購入するときは、(自分に)似合う・似合わないを考えるのですが、こうした展示品や重要文化財のようなものは、距離を持って見てしまいます。

 (今回は展示がありませんでしたが)「刀剣」や「書」なども、あまり自分で扱ったことがない分野で、私は距離を持って見がちです。こうした他分野でも、視点や接点を作れたら面白いかなと思いました。

(3)その他の気づき

 上記した「緋綸子地葵藤牡丹扇面模様打掛」のように漢字で名前をつけられた作品も多くありました。漢字を読むと、どういった柄のどういった作品か推測することが出来ます。時間がかかりますが、作品名も目で追って行きたいと思います。
 また、今回の展示には、通常の解説以外に「学芸員のささやき」のような少し変わった解説もついていて、面白かったです。

 世田谷美術館の「民藝 MINGEI」にも、時間が合えば行ってみたいと思います。冒頭の写真は、「泰西王侯騎馬図屏風たいせいおうこうきばずびょうぶ」です。こちらは、絵画のコーナーに展示されていました。
 本日は以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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