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1年北マケドニアに住んだ私が移住国としてどうか検証してみた

昨年の3月にマケドニアに渡航してきて、今年ももう2月に入ったのでマケドニアでほぼ1年過ごしたことになりました。「北マケドニア」なんて国が存在することすら知らなかった私ですが、実際に1年住んでみて私からみたマケドニアのいいところ、悪いところ、そこから実際移住国としてありかどうか結論を述べたいと思います。
ちなみに次回はオフリドのお勧めグルメスポットについてまとめた記事を書きたいと思いますのでそちらも楽しみに🤟

マケドニアのいいところ

治安がいい

はい、まず第一はこれ。リアルに日本にいる時とほぼ変わらないレベルで治安がいい!!!夜中の11時でも女一人で歩けます。もちろん気を付ける分には越したことありませんが。世界の治安ランキング(2023 World Population Review)では36位に入っており、スペインよりも下ですが1ヶ月住んだ身としてはスペインの方が治安悪いと感じました。発展途上国となると人々の生活も豊かではないので自然と犯罪が多くなるイメージがあると思いますが、マケドニアではそんなことがありません。貧しくとも生き生きと心穏やかに生きている人が多い気がします。

自分のライフスタイルを大事にしている

マケドニアの人たちは陽気で明る人が多いイメージです。上記も述べましたがお金がなくとも人生を楽しむ方法を知っていて、時間がゆっくり流れているように感じます。少し逆説的な見方をするとお金がないからシンプルなことに楽しみや幸せを見出すしかない、とも思えますがお金のために仕事をバリバリこなして稼ぐよりかは家族や友人との時間を大切にして仕事はあくまで生きるための手段と捉えている人が多いように感じます。

これを一番感じたのは30−40代の人たちとピクニックに行った時のこと。
車で山の途中まで走らせて、1時間弱ハイキング。そして水が透き通って綺麗な湖が見られるスポットに着くと、みんなで持ち寄ってきたスナックやパンをブランケットの上に広げてのんびりタイム。

マケドニアの伝統的なパンやホワイトチーズ、ワインなどたくさん

「週末いつもこうやって過ごすの?」と尋ねると「そうだよ!いつも仲間でいろんなところへ行ったりこうやってピクニックしたりするんだ」と返ってきて愉快な彼らをみているとこちらもなんだかハッピーな気分になりました。

物価が安い

バルカン半島諸国のなかでもマケドニアは特に安いほうだと感じます。
例えば
ビール0.5Lは100円ぐらい
おしゃれなカフェでのカフェラテも200~300円ぐらい。
スタンドとかだと150円ぐらい。
レストランの食事も比較的安く、ピザも結構大きいサイズで1枚600円〜800円ぐらいかな?女性なら2食分は余裕であるのでそう考えると300円ぐらい。

このかなり大きいサイズで300円ぐらい。

フルーツや野菜も新鮮で美味しく、日本よりずっと安いので料理が好きな人には最高です。値段をあまり気にせず買い物ができることが嬉しいです。

日本人というだけで人気者になる

街を歩いていると子供達が「Hello!」と元気よく声をかけてくれます。他のヨーロッパ諸国では体験しなかったのですがこちらにきてから近所の子供に遭遇すると決まって声をかけられれるようになりました。道端でいきなりセルフィーを求められた時はかなり面喰らいましたが、嬉しそうな子供たちを見ていると悪い気はしませんでした。
日本人だから、というよりかはアジア人自体が珍しいので日本でもたまにある外国人への憧れみたいなのに近い気はしています。
日本のアニメはやはり人気で、日本出身だと話すと「日本のアニメ好きだよ!進撃の巨人とか、ナルト見たことあるよ!」みたいな感じで話されます。

若い人の英語レベルが高い

ドイツやフランス、スペインといったヨーロッパ主要先進国と比べてもマケドニアの若い人たちの英語レベルはかなり高い方だと感じます。
これには理由があって、マケドニアのテレビをつけると放送されているものは海外のものが多く、マケドニア語で放送されているものはあまりありません。そのせいもあって、子供たちはYouTubeなどで英語のコンテンツを見て育ち、自然に英語を覚えていく人が多いそうです。実際話してみると、綺麗なアメリカ英語で話す人が多くアメリカ文化の影響を強く受けていることがわかります。
ドイツやスペインでは国が発展しているので吹き替えで見られるものが多く、英語を覚える必要もないのでマケドニア人より英語ができないというのも納得ですよね。

マケドニアの嫌なところ

発展途上国ならではの不便さ

日本が便利すぎるのもありますが、他の途上国と比べてもマケドニアはかなり不便なほうだと感じます。例えばAmazonといった通販サービスもないですし、コンビニ弁当のようなものはありません。ファストフードでケバブやハンバーガーは食べられますがサンドイッチのような軽食もスーパーでは売っていないので自炊するかレストランで食べるしかありません。
また、交通機関もそこまで発展していないので、基本的にバスが移動手段になりますが車がないとほとんどどこにも行けません。

閉鎖的な考えの人が多い

1年間マケドニアのオフリドという場所に住みましたが、現地の友達を作るのにとても苦労しました。原因は正直これに尽きるのではないかと思います。
特にオフリドは首都のスコピエと違って人口も少なく夏は観光客で溢れますが冬はほとんど人がいなくなるような場所です。野心のある若者たちはたいていスコピエに行くか、他国に移住してしまうのでオフリドに残る人は必然的に閉鎖的な考えを持つ人が多くなるのだと思います。

日本の小さな街から出たことない人を考えるとよいでしょう。
自分の育った街をほとんど出たことがない人はすでにそこに長い間確立されたコミュニティがあるので新しい人間関係を構築する必要はありません。
いつも同じ人間と時間を過ごせば同じ考えの人が集まりそこから発展することは少ないでしょう。したがって閉鎖的な考えになってしまいます。

正直この1年間かなり孤独でした、、、
やはり人間一人では生きていけないなと改めて思った年になりましたね。

ゴミが多い

環境意識が高かった自分からするとマケドニアのゴミ処理には耐えられません。
ゴミの分別が一切ない!ビンもプラスチックも燃えるゴミも全部一緒。
正直きたばっかりの頃はゴミ箱にペットボトルをゴミ箱に入れるのが心苦しかったです。
ゴミは全て山に埋め立てられているようで、以前遠くの街に車で出かけた時に山の途中にゴミが埋められている光景を目にしました。
政府がなんとかするのが筋だと思いますが、マケドニア政府は汚職であまり機能していないらしく現地の人も半諦めているようです。

アジア料理屋さんが圧倒的に少ない

私の住むオフリドにはお寿司屋さんが一件あるのみで他中華やタイ料理などのアジア料理レストランがありません。このお寿司屋さんもロールしかなく、高い上に美味しいお寿司とは程遠いクオリティでした、、、
そのため私は他のヨーロッパの国に行くたびにアジア料理を食べていました。ただ、首都のスコピエには日本でも売れそうな美味しいお寿司屋さんがあるのでお寿司欲はスコピエに行くときに満たしていました。
あとは自炊でアジアンスーパーで調達した調味料を使って色々日本食を作っていましたね。
ちなみにオフリドにはアジアンスーパーもありません😇

スコピエの寿司「Sushico」握りもあります!

マケドニアは移住国としてどうか

結論からいうと、移住国としては「なし」です。
首都のスコピエならば人もたくさんいて、モールもあり全て揃っているのですが世界的にみてスコピエは大気汚染がひどいので個人的にはお勧めしません。オフリドは湖が綺麗で治安もいいので住みやすいですがなにせ冬は寒いし、イベントもほとんどなくやることがないので一人ではかなりきついと思います。カフェやレストランなどの店の入れ替わりもないので飽きます。
家族や友人がいればいいかもしれませんが、上記に述べた通り新しく現地の友人を作るのはかなり困難です。

移住国というよりかは夏に2ヶ月ぐらい友人や家族とバカンスでくるのはありだと思います。
オフリドの夏はカラッとしていて気温が上がっても日本の夏のように蒸し暑くないのでエアコンなしでも生きていけます。
湖も水の透明度が高く最高に綺麗です。

バルカン半島の国で知名度も低いマケドニアですが、魅力もたくさんある場所であることは間違いないので皆さんもぜひ旅行で来てみてください!
次回はオフリドのお勧めグルメスポットについてご紹介していきます✨

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