マガジンのカバー画像

自省録

15
自分用の思索メモ
運営しているクリエイター

#サービスデザイン

思わず誰かに話したくなる面白いデザイン小話が満載の「眼の冒険」

思わず誰かに話したくなる面白いデザイン小話が満載の「眼の冒険」

グラフィックデザイナーである松田行正さんによる「眼の冒険」がとても良質なデザイン論考集だったので、いくつかの学びをメモしておく。

印象絵画を生んだのは鉄道と気球?まずは、モンドリアンなどの印象絵画に繋がったのは、鉄道の登場による風景観の変化と、気球の発明による空中からの俯瞰眺望であったという話。

馬車とは比べ物にならないスピードで走る鉄道の車窓の風景においては、それまでしっかり見えていた風景は

もっとみる
プライバシー・パラドックス ~データ監視社会と「わたし」の再発明~を読んで

プライバシー・パラドックス ~データ監視社会と「わたし」の再発明~を読んで

メディア美学者である武邑さんの新著「プライバシー・パラドックス」が非常に面白かったので、備忘録的に内容と感想をまとめておこうと思う。

この本を一言でいうと昨今「データ」や「プライバシー」に対する人々の欲求と行動の間に大きな乖離が生まれている。

人々はプライバシーや自己のデータ保護を主張する一方で、そうした権利を脅かす便利なサービスを進んで利用している。

そうした「プライバシーパラドクス」とも

もっとみる
ビジネスパーソン力をバッキバキに鍛える24冊

ビジネスパーソン力をバッキバキに鍛える24冊

🎯 想定ターゲットは社会人1~3年目のマネージャーに上がる手前のBiz/企画職種や、 エンジニア/デザイナーなどBizはサブスキルのメンバー向けのブックリストです。

基本(シゴトの全体観)

思考(ロジカルシンキング)

調査(リサーチ)

課題解決のための情報収集術

外資系コンサルのリサーチ技法: 事象を観察し本質を見抜くスキル

伝達(コミュニケーション)

考える技術 書く技術

1分

もっとみる
ARはフィルターバブル問題を助長するが、同時に解決策にもなる

ARはフィルターバブル問題を助長するが、同時に解決策にもなる

フィルターバブルという問題がある。

パーソナライズ、レコメンドのアルゴリズムが普及した結果、各ユーザーが自分が見たい情報しか見えなくなり、偏った思想・考えを持ってしまう問題である。

この問題は、スマートフォン、そしてそのメインコンテンツであるソーシャルのタイムラインが助長したが、ARグラスの普及、そしてその上で動くARクラウドシステム、ミラーワールド的体験によってさらに助長されると思われる。

もっとみる
AR時代を見据えたAppleとGoogleの動きに関する考察メモ

AR時代を見据えたAppleとGoogleの動きに関する考察メモ

AR市場でビジネスをいま展開している企業は、サーファーに近い。

ARグラスの波が、いつ、どのように来るのかをちゃんと読み切って、沖に漕ぎ出すことが至上命題になっている。

沖に出るのが遅すぎても早すぎてもダメだし、漕ぐ方向や浜を間違えていると大きな波を乗ることはできない。

その意味で、昨今のAppleとGoogleそれぞれの動き、両社の方向性の違いは波を予測する上で非常に助けになるので、現時点

もっとみる
ARにとってのWithコロナの意義は、デジタルツインデータのチャージ期間である

ARにとってのWithコロナの意義は、デジタルツインデータのチャージ期間である

Withコロナは、ARにどう影響を与えますか?という質問をよく受ける。

答えとしては、影響受けまくりだ。

ただし、その影響はプラスとマイナスの両面がある。

まずマイナスの面からいくと、ARはリアルな空間の価値を拡張するものなので、Withコロナ期には本来のユースケースを発揮できない場面が増える。

例えば、観光、ライブ・スポーツイベントなどでの利用が主要ユースケースとしてあったが今はそうした

もっとみる