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反資本主義者が少ない理由

どうしてみんなは資本主義を支持しているのだろう。資本家という、労働者を雇って得られる利益であるところの不労所得で荒稼ぎをしている特権階級が存在することは比較的有名な事実である。しかし、どうして日本人民の大多数は彼らを打倒しようとしないどころか擁護するのであろうか。

日本人の多数派は排外的ナショナリズムと軍拡路線を支持している。他の国でも愛国心や国益ありきの議論が根強い。確かに例えば日本といった国民国家の一国の利益だけを考えれば、ブルジョア国家の政府(行政府ではない)の利益だけでなくその国の労働者階級の生活にとっても資本への課税を緩めることで産業を流出させずにおくことが合理的な政策として説明できる。

しかし、それで本当にいいのだろうか。ある国が資本への課税を緩和して儲けられるとしても、すると他の国が真似をしてその国の利益を相殺してしまいう。だから、そんなことをしても世界各国で安い労働力を買い漁って自己を増殖させる資本の運動がストップすることは無く、貧しさを競う不毛な価格競争が続き、世界の労働者階級が一緒に不幸になるだけである。

全世界の労働者階級は連帯してこの現状に抵抗し、資本家から収奪した生産手段を国有化する社会主義の実践によって幸福を勝ち取ろう。

社会主義は一国だけでは不可能である。何故か。それには社会主義が全世界の反動的勢力によって包囲され、叩き潰されるという理由や生産手段を国有化しようとしても資本が流出してしまって不可能だからだ。

全世界の労働者階級の国際的連帯で資本主義を粉砕しよう。

マルクス主義研究会 白沼 2022年7月31日

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