『波の見える風景』はぜひ改訂新版も聴いてほしいという話

先日、こちらの本番に出演しておりました!
(出演情報更新できておらずですみません…)




今年の課題曲と共に、往年の課題曲をピックアップして演奏する“ええとこどりコンサート”。

大井さんの指揮とともにスタートして、3年目になります。



この公演でどアタマに演奏したのが1985年の課題曲だった真島俊夫さんの『吹奏楽のための交響的「波の見える風景」』でした。
今年のⅢ番『メルヘン』を委嘱で書かれた酒井 格さんが高校生の時に演奏されたとのことで今回取り上げさせてもらったのですが、こちらには1988年に改訂された「改訂新版」があるのをご存知でしょうか?


課題曲版は約4分半となっていますが、改訂新版は7分ほどまで増えており、単純な演奏時間だけ見てもその充実ぶりが伺えます。

僕は改訂新版の方が先に出会っていて、中2の時に演奏しました。
京都市内の中学校でオーディションを通過した人達で選抜バンドを組んで演奏する「ビッグバンドフェスティバル」というイベントがあり、そこで演奏しました。
その時の思い出補正がある面は否定できないのですが、今回の公演で演奏するより前に知った課題曲版を聴いた後でも、「改訂新版の方が好きやなあ」という体になってしまいました…


とにかく波にかかわる描写がより細かくなっており、より「交響詩」というスタイルが出ています。
特に課題曲版では木管のトゥッティで始まるメロディも、改訂新版はオーボエがソロで提示してその後他の木管が加わるといった形になっていて、バックできらめいているグロッケンとヴィブラフォンも相まってとても美しい情景が浮かびます。改訂新版で僕が好きな部分の一つです。

他にも上記に挙げた波にかかわる描写も、波の大小がより広いダイナミックレンジや細かい音符で表現されていたり、ドバーーッとうねるような大波からスプラッシュのような爽やかな波の表現まで改訂新版の方では幅広く書き加えられています。

また、波だけでなくその大元となる海全体も想像できるようなロマンチックな音像も魅力的です。


曲の最後にあるティンパニソロも、(たしか)改訂新版は8分の12拍子が課題曲版よりもメインになっていて、より躍動感が増してクライマックスに向かっていて好きなんです!



こんな感じで挙げだしたらキリがなくなっていくのでここまでにしておこうと思います…(笑)
ぜひ皆さんも改訂新版の波の見える風景を聴いてください!!

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