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世の中から消えつつある文化第21位について

世の中から消えつつある文化第21位くらいに、「合コン」があると思う。

今のご時世、マッチングアプリやインスタを使っていくらでも男女が出会えるし、わざわざ数名集めて日にちを決めて王様ゲーム、、なんてことにはならないのかもしれない。

実際、周りの友達にも「合コンをしたことがない」という人がたくさんいる。
…あっ私ですか?私は短大生の時に5.6回くらい合コンをしたとは思います。ええ。
当時の私たちといえば、寝ても覚めても「彼氏ほし〜〜」と言っていた。ちなみに、よくnoteにも書いている通り、私は短大で湯葉の厚さほどの薄っぺらい友達しかいなかったので、別に欲しくもないのに話題を合わせるために「彼氏ほし〜」と言っていた。てか、それしか話すことがないのだ。もはや、語尾に「彼氏ほし〜」って付けるアニメに出てくるキャラみたいになってたかも彼氏ほし〜ゾナモシ〜星がほし〜

わたしが短大生だった約10年前は、まだマッチングアプリもインスタも流行っていなかったため、「彼氏の友達が合コン開いてだって〜」みたいなことがよくあった。良き時代だった。
なんでも今ではラインより先にインスタを聞くと言う噂じゃないか。まあ確かに意中の相手にラインを送るより、ストーリーにDMを送る方がハードルが低いのはなんとなくわかる。

と言うわけで、彼氏ほし〜についてしか話すことのない友達と何回か合コンに行ったが、結論、合コンで彼氏など一度もできなかった。なんならその中の誰とも、一度も後日連絡をとらなかった。なんなら楽しい思い出なんて一度もなく、カメムシ噛み潰したみたいな苦い思い出しかないので紹介しよう。

事件ファイル1 「自分の器によそったスープ、鍋に全戻し男」

さして盛り上がっていない相手の顔もまったく覚えていない合コンで、一つだけ死ぬほど覚えていることがある。
大学生がうじゃうじゃといる狭い居酒屋で、コース料理も終盤に差し掛かり、「鍋の次は残ったスープにお米入れてリゾットにしてもらってシメです」との説明が店員さんからあった。「は〜い」となんとなく返事をした私たちだったが、相手の男が

「スープ全然残ってないなあ」

と呟き、

「しゃーないしゃーない」

と言いながら、自分の器に残っていた、鍋を食べたあとのスープを鍋に戻したのだ!えっ待ってなんもしゃーなくなくない!?せめて一言聞いて!?店員さん呼ぶから!!!!
私はそこまで自箸とか気にしないタイプなのだが、こういう場合ってスープ足りなかったら店員さん足してくれるよね!?もしや人生初の鍋!?女友達との鍋でも自分の器の残り汁戻さんぞ、、と慌てふためいた。

そして後日、その中の一人(スープ戻し男ではない人)とデートした私の友達は、カラオケに行き、良いムードでもないのに隣の席に座ってきて、「目瞑って?」と言われたらしい。まずデートしたんかいな。「目瞑って?」なんて今時どんなトレンディーなドラマでも聞いたことないぞ。

瞑らなかったらしい。

事件ファイル2 鮨詰め事件

3:3の合コンで、確か相手にお店を予約してもらったんだけど、席が何故か4人がけのテーブルで全員体斜めにしながら座って話した。シュールすぎるだろ。やはりさして盛り上がらなかった。

事件ファイル3 合コン抜け出さない?とナンパされた

この事件はカメムシを噛み潰さなくてもいいかもしれない。
さして盛り上がっていない合コン、友達とトイレに行くと、途中の廊下でとんでもないイケメンに、「お姉さんたち合コン中?俺と抜け出さない?」と、これまたここ最近聞かないトレンディドラマのようなセリフを言われた。
きっとこの人になら「目瞑って?」と言われたら瞑る
友達は「えっ・・・」と固まり、顔に「ええ、是非」と書いてあった。しかし、私には合コンを抜け出すなんていう非人道的なことはできなかった。そう、私は夢見がちだけど情には厚いタイプなのだ。

そしてさして盛り上がらなかった帰り道、友達と「さっきの人明らかパンピーじゃなくなかった?」と言う話になり簡単に検索をかけると、すぐに顔が出てきた。ぼちぼち有名な読モだった。この時一緒にいた友達は、結婚した今でも「人生最大の後悔」としてこの日のことを後世に語り継いでいる。

事件ファイル4  あんたらの方なんか〜い

さして盛り上がっていない4:4の合コン。
渋谷で終電になり、わたしと八王子に住んでいる友達(未婚、彼氏無し)は帰路についたのだが、もう二人の友達(実は二人とも彼氏がいる)は、終電を逃して男たちと漫喫に泊まったらしい。いやそっち〜??
まあ私と帰宅した友達には、終電を逃して初対面の男と漫喫に泊まるようなエロポテンシャルはとてもじゃないけど無かった。普通に帰りの電車で最近見たオモロいテレビの話とかした気がする。そう言うところがダメだったんだろうな…

このほかにもなんか色々あった気がするが、これは数少ない合コン経験の中の話なのだ。恋人作るんじゃなくてネタ作りに行ってたの?

まあ、10年越しでノートのお題として昇華できたから、ま、いっか。死ぬまでに、合コンという言葉が無くなるまでに、またもう一回くらい行ってみたいな。

おしまい


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