「二十歳のあなたへ」 From 佳歩 to 千春

二十歳のちーちゃんへ

 こんにちは、この手紙を書いている現在は2022年、私たちは27歳になっています。

 二十歳のちーちゃんに伝えたいことがあって、今回筆を執りました。

 二十歳のちーちゃんは、苦しんでいると思う。いっぱい傷つけられて、ひどいことを言われて、そんな中でただ絶え続けなければいけない環境に疲弊しているかもしれない。

 でもね、ここから人生は結構変わる、もうすぐ暗闇に優しい光が届く。

 にわかには信じられないかもしれないけど、27歳のちーちゃんは、自分の力で新たな道を見つけて、充実した生活を送ってる。素敵なご縁に巡り会って、今まで積み上げてきたスキルを認められて、新しい場所で生き生き働いてる。

 だから、今は安心してゆっくり休んでほしい。頑張り続けた自分をいたわってほしい。

 私も、新しい場所で新しい勉強を始めてる。それでね、その勉強をしていてわかったことがあるの。

 二十歳のちーちゃんが受けているのは、権力というパワーを振りかざしている人からの暴力。

 人はひどいことを言われ続けると、間違っているのは、価値がないのは自分だと思い始める。

 その状況が日々重くのしかかって、悲しくて怖くて、怒るエネルギーも声を出す気力も奪われる。それでも声を出せと、言わなければわからないと、その暴力に無自覚な人は言い続ける。

 ひどいよね。

 私の主観じゃなくて、このサイクルは学術理論として成立しているし、たくさんの研究で実証されてもいる。マイノリティーが常に頑張らないといけない社会の構造が、あの頃よりも今問題視されてる。

 だからね、これだけは忘れないでほしい。悪いのはあなたじゃない。ちーちゃんが悪いのだと決めつけたり、そう思わせたりする人の方が間違ってる。変わらないといけないのはちーちゃんではない。

 ビックリするかもしれないけど、ちーちゃんは今の職場をもうすぐ辞める。でも大丈夫、それであなたのスキルが、経験が、価値が損なわれることは何一つないから。もっと安全で、楽しくて、働きやすい職場にちゃんと出会えるから。

 期待以上の結果が待ってる、だから、楽しみにしてて。

 二十歳の今はつらさが限界を超えて、もう何もできないって思っているかもしれない、それでいい。傷が癒えるには時間が必要だから。ちーちゃんがいてくれれば、ただそれだけで私は嬉しい。

 いつまでも、何があっても私の大事な人。ずっとずっと、味方でいさせてね。

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