ロシア所有の欧州へのガス供給パイプラインののルドストリームを爆破した犯人はウクライナだった!?

2022年2月にロシアがウクライナに侵攻し、長年くすぶっていたロシアとウクライナの紛争が激化した。
そんな中、2022年9月26日にロシア所有のガスパイプラインののルドストリームの4つ中、3つが突如同時に爆破された。


欧州各国はエネルギー資源をロシアの安い天然ガスに依存しており、そのロシア産天然ガスを欧州各国にパプラインを通じて供給していた。
ノルドストリームはロシアから北海を経由してドイツに直接ガスを届けられるため、どこかの国を経由することがない。
ノルドストリームが出来る前、ロシアから欧州への天然ガス輸送の8割はウクライナを経由していた。
つまり、ガスのパイプラインを通してロシアから欧州へ運ばれる過程で、ロシア産のガスはウクライナを通るため、ロシアはウクライナに通行料を支払っており、これが年間20億ドル(約3000億円)という金額であったため、ロシアは極力ウクライナを経由せずに欧州へガスを供給したがっていた。
なお、ウクライナの国家予算は年間約600億ドル、国防予算は120億ドルであり、ロシアが作ったパイプラインを通ってガスが送られるのを許可するだけで年間20億ドルもの収入があるのは、ウクライナにとってとても美味しいのである。
そこで出来たのが、北海を経由したノルドストリームである。

ノルドストリームはまず、ノルドストリーム1と呼ばれる北海を経由したパイプラインが建設され、これによってロシアから欧州へ供給されるガスのうち、ウクライナを経由する割合が8割から4割まで減らすことが出来た。
ロシアはさらにノルドストリーム2を建設することで、ウクライナを経由するガスの割合を2割まで減らす見通しとなった。

ウクライナはロシアが欧州へ天然ガスを供給する通行料を取ることで多額の収益を得ていただけでなく、ウクライナはロシアに黙って天然ガスを黙って盗んで使っていたのである。
ロシアにとって、天然ガスを欧州各国へ提供する際にウクライナを出来る限り経由したくない理由が、①多額の通行料を払い続けること、②大量の天然ガスを盗まれること、そして、③欧州への天然ガスの提供する際にウクライナに依存しなければならない、ということであった。

つまり、ロシアにとってウクライナを経由する天然ガスパイプラインの存在は経済安全保障上の問題となっていたのだ。

ノルドストリーム1および2が出来ることで、その存在は逆にウクライナにとっての経済安全保障上の問題ともなっていった。
さらにそこにアメリカの利権も絡んでいた。
ノルドストリームが爆破される前に、アメリカのバイデン大統領は頻繁に演説で「ノルドストリームは破壊される」と発言しており、その真意は謎とされていた。

実際にノルドストリームが2022年9月26日に爆破されたとき、アメリカが関与したことは確実で、米CIAがやったと見られていた。
なお、アメリカの大手メディアは「ロシアがノルドストリームを爆破した」と報道していたが、ノルドストリームはロシアの国益のために、ロシア自身が建設したものであり、それをロシアが自分で破壊するのは考えにくい。
実際、爆破された当初からロシアは、ロシアが破壊したことを否定していた。
アメリカとロシアの互いの主張は共には成立せず、どちらかが確実に嘘をついているのである。
つまり、どちらかは必ず嘘のプロパガンダを流しているということなのである。

そんな中、ウクライナ特殊部隊の軍人がノルドストリームの破壊計画に関与していたとの報道がなされた。
ノルドストリームが破壊されると利益を得るのはウクライナとアメリカであり、ウクライナが関与していたというのは信ぴょう性が高い。

https://www.washingtonpost.com/national-security/2023/11/11/nordstream-bombing-ukraine-chervinsky/


ニュースには常に嘘の可能性も真実の可能性もあるが、ノルドストリームを取り巻く環境を把握すれば、ロシアが破壊したというのはロシアの国益を損ねるためのスパイによるものでなければ考えにくく、ウクライナやアメリカが破壊したとみるのが自然なのである。

ロシアとウクライナも現在進行形で紛争が継続しており、様々な事件の真相はこれから明らかにされていくのである。
「ロシアのノルドストリームを破壊するために、ウクライナ特殊部隊の軍人が関与していた」という情報は歴史の真相を明らかにする重要な情報のひとつとなるだろう。


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