見出し画像

『生活保護なんて取らせない』という実親からのコトバ攻め

私はシングルマザーでわりとビンボーなのですが、
離婚してもうすぐ3年、ものすごく金銭的に追い詰められたことがあります。


あれは私がコロナに感染して、働けなくなっていたときのことでした。
2021年4月、ちょうど今から1年5ヶ月前に私はコロナになりました。
私は2021年2月まで派遣社員をしていましたが契約を解除し、3月から失業保険を受け取っていました。
失業中にコロナになったので、「有休」や「傷病手当」はありません。当時はコロナ感染者が受けられる公的援助もありませんでしたし、生命保険から受け取れる保険金もありませんでした。(私はもともと入院保険に入っていないので、いずれにしても保険の対象ではないのですが)

その頃、失業保険だけでは生活できないので、せっせと仕事をしておりましたし、失業保険が切れた後に向けて、仕事になりそうな事業に手をつけていましたが、その最中にコロナに感染し、熱が下がらず働けなくなりました。
2週間経っても、熱が下がったり上がったりを繰り返していて、保健所からも「できるだけ外に出ないでください」と言われている状況。
当時はコロナ外来もなく、コロナの情報も薄かったので、「私は一体いつまで体調が悪いのだろう……」という不安しかなく、回復の目処が見えませんでした。
だけどそんなことより、お金を稼がないといけません。私には養ってくれる人はいませんし、共に生計を担う人はいませんし、子供を育てないといけないのです。

そんな苦しい中、私の実家はまず、「どこで感染したのか?」と、感染ルート探しに勤しんでいました。
そのルート探しは、探しているかのようで探してはおらず、「どうせ、遊んでいたから移ったのでしょ?」と、最初から答えは出ているようでもありました。

息子は元気でしたが、検査したところ感染していたので、医師は「息子さんが先にかかって無症状のまま、お母さんに移したのかもしれません」と言っていました。

にもかかわらず、
「いや、あなたが息子に移したのよ!息子が先にかかるわけないじゃない!謎は全て解けたーー。」と金田一少年のようなテンションで謎解きをしては、両親はマメに私へ連絡をしてきます。

こちらは、体調不良と経済的困窮でそれどころではないのに、
そちらへの心配ではなく、原因ばかりを追求しつづける肉親の姿に、私はなにかものすごく消耗していく自分を感じました。


このままではヤヴァイ。
彼らの行動や言動に傷付いている自分を俯瞰します。

私はそもそも体調が悪かったので、彼らの話を真に受けるとメンタルまでやられてしまうと直感し、

『これはコトバ攻めだ、一種の性癖だ!』

と、自分に言い聞かせることにしました。

そうして彼らの性癖をいったん受け止めると、
むしろコトバ攻めはどんどん進化・発展していきます。

近所に住んでいたのもあり、外に出られないとわかると、食事を分けてくれました。
タッパーに入ったご飯には、「とにかく外に出るな、これ以上迷惑を掛けるな!」という怒りのメッセージが添えられていました。
「コロナの菌が移るから、タッパーは返さなくてイイ」と言い放った時には、『この人たち、ちょっと大丈夫かしら? 性癖、トガリ過ぎていない?』と、心配になったものです。

今思えば、私はどうやらMではなかったのでしょう。
「実家、マジウゼー」って思っていました。


だけど、まぁ感染したのは私ですし、彼らを濃厚接触者して実際に迷惑を掛けたのも事実なので、「マジウゼー」と思いつつも、コトバ攻めを受け止めて、Mの演技を貫いたわけです。

さて、その間も体調は良くならず、まともに働ける目処が立ちませんでした。

だけど想像してみて下さい。
こんなマジウゼー実家に「お金がない」と言おうものなら、

 「そら見たことか!だから離婚などしなければ良かったのだ!」
 「子供がかわいそう!」
 「あんたは本当にダメな人間だ!」

と、またまたコトバ攻めに遭うに決まっています。
(彼らの性癖を甘く見てはいけないのです!)

私は彼らに何も言わずに、ギリギリまで仕事をしましたが、明るい未来が見えず、ついぽろっと父親に弱音を吐いたことがありました。

「最悪、生活保護を取ろうかな……」

もう、疲れ果てていました。コロナに感染してから1ヶ月が経つと、大体熱は下がりましたが、倦怠感はなくならず、お風呂に入るのもダルイ状態。それでもパソコンでの仕事をつづけていました。
失業保険もあと3ヶ月で切れてしまうので、いつまでもこの状態が許されるわけでもありません。少し弱気になった私はぽろっと父親にこぼしてしまったのですよね。

「そんなこと、簡単にできるわけないだろう!」

即答でした。

「そんなに甘くない!」

と続きました。

私はこのときに、「あぁ、こうして追い詰められて死んでいく人がいるんだろうな」って想像しました。

生活保護は実家の承認が必要なので、実家に反対されてしまうと取ることはできなくて。
こういう壁でたくさんの人が、お金がなくて、生きる希望を失っているのじゃないかなって。
なんかそんなことを想像したのです。

だけど、いいですか。
いったん落ち着いてみましょう。

これはただの性癖です!
彼らはただ、コトバ攻めをしているだけです!
そして彼らと私は相性が合わないだけなのです!!!!!!

私はこの時、「こんのクソが!!!」と思いました。
(やっぱりMじゃないのでしょうね)

私はこれ以来、一度も実家に弱音を吐いていません。
「この人たちにだけは隙を見せるものか!」と心に誓い、受けれられる社会支援を探しまくりました。

私はもともと税金の仕事をしており、社会保険周りについても普通の人よりは知識があったので、
市役所や区役所にも何度か電話をしましたが、受けられる支援は見付かりませんでした。

追い詰められた私は「ホントに実家クソだな!」とフガフガしながら鼻息を荒くして、「社会って冷たいのね!」と、ナイフみたいにビンビンに尖って生きることになります。

そうは言っても家賃を払わないといけないので、ある日、元夫に助けを求めることにしました。

「なんか最近、こうちゃん(=息子)の食欲が止まらなくて。だけどコロナで働けなくて食費が厳しいので、3万円もらませんか?」と元夫にLINEして、振込んでもらいました。
じゃぁもう少しいけるかなと期待して、「もう少しほしいかも~」と言ったら断られました。
(調子に乗ったのがバレた様子)

そんな折、
ある日こっそり父親が5万円をくれたのです。
私の状況を察してくれたのでしょうか。
なぜくれたのかはわかりませんが、こちらも理由は聞きませんでした。

「あ、なんか、クソとか言ってごめん!」

と反省しつつ、ありがたく受け取ります。


元夫と父親のおかげで、私の中の尖ったナイフは丸みを帯び、鼻息はそよ風のようにソヨソヨと柔らかくなりましたが、
「8万円あっても1ヶ月分の家賃にしかならなしな~」と思ったのも事実。
(ほら、私ってMじゃないですし)


単発で5万と3万じゃなくて、
1人1万円ずつで良いから毎月継続コースにしてくんないかな~って思っていました。
(クソはこちらですね)


はい。
私自身はこんな感じでしたが、
こうやって追い詰められて行ってる人って、私だけじゃないと思ったのです。
私も『クソが』って言いながら、それなりに追い詰められましたので。

しかも、こうやってお母さんが追い詰められると、子供にストレスが行っちゃうのですよね。
私もむちゃくちゃ子供に当たりました……。
だから、悲しそうな親子の姿を想像すると、本当に心が痛くて……。

あれから1年半が経とうとしていますが、私はまだビンボーから脱していませんし、シングルマザーの低所得者として社会からかなり援助されて生活しています。

ただ――、
こんな私にも一つだけ言えることがあるとすれば――

「コトバ攻めは性癖です!」

っていうことでしょうか……ね♡


いや、本当に。追い詰められる親子が減ってほしいって心から祈っているのですけどね……

面白いと思って下さった方、応援したいと思って下さった方がいらっしゃいましたが、ぜひぜひサポートをお願いします♡ あなたのサポートで私の活動が継続できますっ♡♡