猫になりたいこの気持ち。

息子がすーすー寝息を立てて寝ている。
布団を一切被らずねている。
ときどきすぴぴっと鼻から音がする。
息子は少々鼻が詰まっていて、フガフガ言っているのだが、そんな息子の寝顔は、赤ちゃんの時のそれと変わらないのだ。
否、まだ赤ちゃんかも知れない。だけど、もう3歳の彼は赤ちゃんではないのだ。

あぁ、猫になりたい。
猫になって我が子をペロペロして、朝を知らせて起こしたい。
にゃーと言って起こしたい。
背中と首の間の肉を噛んで、我が子を持ち歩きたい。
家猫になって、美味しいご飯をもらいながらぬくぬく我が子を育てたい。

そんな風に妄想しながら、トイレに行きチコちゃんをチラ見して寝室に戻ると、息子がすでに起きていて、ゴロゴロした後すくっと立ち上がり、ママ〜と甘えてきた。

起きる我が子をもう一度布団に誘いゴロゴロする。会話はニャーンのみだった。
にゃーとよんでにゃーという。
にゃーといえばにゃー。
コロコロする息子はかわいい。
そうこうしているうちに襖が開き、明るい部屋からパパが
「ご飯できたよー」と呼ぶ。
息子は、はーいと言って寝室を後にし、私は余韻とともに部屋にいた。

あぁ、猫になれたら。
全身毛だらけの猫になれたら。

今日も息子はかわいかった。
私は今日も猫になった。
息子がいつまで猫になってくれるかは分からないけど、まだ猫のうちにいっぱいにゃーしておこうと思った。
にゃーしようと思った。

※おちゃもさんのイラストがほっこり可愛すぎましたので、使用しました。ありがとうございます。

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