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読んだ:「朝日記の奇跡」

だからこの手の本を買うのはさあ…! と思いつつフリマで100円だったから…

内容はといえば「朝に日記を書くと奇跡がおきる」(そのまま)、とにかくポジティブになれる!というもの。初版は2005年です。

で、内容の今見ても目新しいところは「エクセルの日記を推奨している」というところ。今はとにかく手書きにしろ系の話が多いと思うんですが、2005年という時代ではまだデジタルを私的に使うことが珍しい時期だったような気がするので、逆張り的なあれかもしれません。

エクセルで、かつ、1日をマンダラチャート式に9分割して、何十年でも使える連用日記を作ろう、というものです。
連用日記は当然ですが繰り返すたびにデータベースとしての機能が強化されていくもので、これをカバーしうるのはデジタル、かつ表になっているのはエクセルだという話。

あと夜にかくと自省自責モードになるけど朝だとフラットに出来事をメモできるからいいよね、とか、日記はむしろ感情を書き残すようにすべし、とか、ありがちですが悪くないかんじです。
ただ中盤から「氣」って言い出して ウッ となりましたが……スピ系の人でもあるみたいです。

でも本業は20年以上学習塾やられてるかたでもあり、ちゃんと具体的な方法などもあって良いです。たとえば子供に出す宿題の回答用紙、白紙にしておくのと下線を用意するのと四角い枠を解答欄にするのだと枠のほうが提出立が圧倒的に上がる、とか。9分割式の日記にするというのもここから着想を得ているようです。人間はマス目を埋めたくなる生き物。

で、本書自体はうんうんと思うくらいだったんですが、あらためて、「日記」というものをちゃんと書くべきかもなーーと思ったりしました。
このnoteは日記ではないです。これは違う。なんだろう。雑記?

日記とは誰にも見せない自分だけのもので自分との対話のためのものです。本書もそういっている。他人には見せられない心を書き出すことこそが日記の役割。

人間の心は言葉が作るものだと私は思ってて(スピ話か? そうかも?)、言葉のない民族では親族の死を覚えていられない、という逸話があります。
頭の中でぐるぐる考えているだけでは、それはずっと頭のなかにあるだけで、とにかく書き出せ、現実へのとっかかりはそこからだ、というのはよくいわれることです。

で、いわゆるタスク管理はタスクを管理するためのもの、あくまで発生した「やらなきゃいけないこと」をさばくもので、なんというか後追い型。で、それを処理する精神性というか心のステータス、主体性をあげるのは、自分が吐き出した言葉を、しかも感情や考え方に関する言葉を蓄積して、読み直していくことだけなのかもな……と思ったりしています。
で、それをやるのが日記なのかなあ、とか。

わたし、ついついタスク管理系のツールにそういった日記系の役割もおわせがちだから、ちゃんとタスク管理と日記を切り分けて運用する必要、あるかもなと本書で考えました。

なんだかんだで良書ではありました、「氣」とか言い出すタイプだったけど。

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