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絵葉書|詩


「絵葉書」

何処へ行こうか、

反射する雨粒は空をみあげた
手のなかに握りしめた
月まで行けるはずの片道切符

小さな物音で臆病になる夜の片隅は
投げ出された涙色の紙切れになる
切手の貼られていない絵手紙
それを大切にしまっている理由

寄せ集めた小銭だけでも
僕たちは、
宙を翔べると信じていたんだ

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