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伝え方はクソ大事だという話

タイトルをもう一度書くが、伝え方はクソ大事だ。
バカみたいに大事だ。

伝え方の話をすると、「どう伝えるかようりも、何を伝えるかの方が大事」とか「何を伝えるかよりも、誰が伝えるかの方が大事」とかマウント合戦が始まるんだけども、それでも、「自分が伝えるしかなくて」「伝える内容が決まっている」ことも多い。特に会社ではそうだろう。よほど革新的な会社にお勤めじゃない限り、「明日のプレゼンはお前が話したほうが刺さるから代わってくれ」「任せろ」なんてことはない。

そうなってくると、やはり大切なのは「どう伝えるか」とうHow toの部分になってくる。

さて、先日アルバイトの面接をしていたところ、面白い履歴書が一通あった。採用の仕事をやったことがある人ならわかると思うが、履歴書が面白いというのは、もうそれだけで強い。ほとんどの場合、その人が採用されることになるだろう。僕ももちろん、その人を採用することにした。

補足しておくと、面接の内容だけなら、その人のスコアは高くなかった。今回は3名採用の枠に15名の応募があったから、12名落ちることになる。その人を面接だけで判断したなら、甘めに見ても真ん中より下だった。やや無口で会話のタイミングがなかなか合わず、少し会話に工夫が必要だった。

そんな彼がなぜ採用になったか。それは自己PRの欄に書いてあったことが、僕たち採用する側に抜群の安心感を与えたからである。

彼の自己PR欄にはこのように書いてあった。

「これまでの職業人生を、幾多ものデータ入力のアルバイトに捧げてきた私の腕で貴社にも貢献したいと思い、応募しました。」

最高やろ。コミュニケーション取りづらいとかもはやどうでもええわ。というか、コミュニケーション取りづらいのがかえって信ぴょう性を高めてるやん。「お、コイツ、間違いなく本物や。」って。こんなに無口なんやもん。そりゃあもうデータ入力に人生捧げてきたんやから、それくらい多めに見るって。なんたって、他の人が愛想よく笑ったり、相槌を打ったりしてる間、この人はずーーーーーっとデータ入力してたんやもん。絶対採用するしかないやろ。

ちょっとウケ狙いに感じるかもしらんけど、会議で彼はどう?って提案したら、全員が「俺も気になってた!」とか「3人採用できるし、1人は彼でしょ」とか、みんなのハートをつかみまくってた。

でも、伝え方が下手な人だと、同じ内容でも、たぶんこんな感じで書いてくるんちゃうかな。
「データ入力の業務は経験があるため、貴社に貢献できると思い応募いたしました。」

いや、悪くないで。決してマイナスにはならんけど、これくらいのことはみんな書いてくるから、正直埋もれるんよね。

たぶん、採用になった彼も、この人も、実質的にはそんなに実力差はないのかもしれん。でも、やっぱり伝え方が違うだけで、引き込む力が全然違う。

これは僕も改めて意識せなあかんな~と思った次第でした。
どうぞよしなに。

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