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専用のものをそれ以外の用途に使う

専用。

なんという優雅な響きだろうか。

僕はこの「専用」という言葉にめちゃくちゃ弱い。ものすごい引力で引き付けられてしまう。たとえば、製図用シャープペンシル。大学で機械設計をやったときに基礎学習としてやったきり、手書きの製図なんてする機会はないのに、なぜか筆箱には製図用シャープペンシルが入っている。ちなみに僕が持っているのはグラフギア1000だ。製図に使ったことは一度もない。

出社に使っているリュックも、アウトドア用のリュックだ。(うちは私服だからなんでもOK)ビジネス用のほうが見た目はそれっぽいし、PCとか持ち運ぶならそれに特化した機構もあるのだろうが、僕はPCも持ち運ばないので、アウトドア用を使っている。

リュックについてもっと言うと、僕は仕事終わりにジムに行くので、トレーニングウェアやシューズが入っている。ならトレーニー用のリュックを買ったほうが便利な気がするが、なぜかアウトドア用を使っている。なんでだろうね。カラビナを付けるところが無駄にたくさんあったり、使いもしない寝袋を搭載する機能があったり、いろんなガジェットを突き刺す便利な機構があったりと、死ぬほど使わない機能しかないのに、なぜかアウトドア用を使っている。

もう8年くらい海に行ってないのに時計はダイバーズウォッチだし、ジョギングしないのに靴はランニングシューズだし、野菜しか切らないのに牛刀を使っている。

最近、久しぶりに専用をその分野で使うべく、キーボードを購入した。東プレRealforceだ。言わずと知れたタイピング会の重鎮キーボードで、競技者の中でもユーザーが多い。

僕は職業柄、報告書や資料作成などでタイピングする機会が多いので、道具にはこだわりたい。しかし、以前から言っている通り借金返済生活をしているので、なかなか贅沢な買い物ができない。なので、どうしても最上位のものに手が出なかったりする。

そんな理由で、僕は2ヶ月前に、エレコムのゲーミングキーボードを購入した。メーカーの希望小売価格は12,000円くらいだが、アマゾンではだいたいいつも5,000円ちょいくらいで買える。僕のときは5,300円くらいだったかな?キーはメカニカルの茶軸だ。ゲーミングキーボードだし、本来の用途的には銀軸モデルのほうが人気らしいが、ヨドバシカメラで試したところ、銀軸はキーが軽すぎて底打ちの音が響きそうだったので、少し重い茶軸のほうにした。

今調べたら6,700円に上がってた。

あまぞん

2ヶ月間使った感想としては、想像以上に良かった。タイピングについては申し分なく、これで5,000円なら安いくらいだ。10,000円でも、不満は感じなかっただろう。

しかし、1点だけ気になることがあった。当たり前っちゃ当たり前なのだが、メカニカルなのでやはりそれなりに音がするということだ。ヨドバシカメラでそのあたりも注意して確認したが、やはりガヤガヤした店内とオフィスではデシベルが大きく異なる。

大雑把に言えばそんなに問題ないんだけど、ちょっと気になるっちゃ気になるかな~くらいのデシベルだった。苦情は来ていないが(まあ自分が上司だし当たり前か)、周りに配慮したい僕としては、使い続けることに少し後ろめたさを感じるようになった。

そこで、一念発起。打ちやすさと静かさならもうアレに手を出すしかないと腹をくくり、給与明細と請求書を3時間くらい見比べ、今月ならいける!と踏んで大胆にもRealforceを購入した。メルカリで(笑)

新品は無理だよ今の俺には~(´;ω;`)

届いた商品はとても状態がよかった。前のオーナーさんがちゃんとした人で、備品も揃っていたし、傷や汚れもなかった。梱包も、深夜番組で美女タレントにラップ越しにキスするイジリー岡田くらいグルグル巻きにされていた。商品はまったく問題なかった。

だがしかし!だがしかし!

なぜだろう?エレコムのほうが打ちやすい。。。
なぜだ。なぜなんだ。

実を言うと、Realforceは初めてじゃない。僕がまだ保険会社で地獄を味わう前、大企業の恩恵で年間200万くらい貯金できていたころ(社宅家賃1万円、社食450円、手取り25万円だったから、月20万くらい余った)、一度使ったことがある。僕はそれまで会社の備え付けみたいなキーボードしか使ったことがなかったから、それはもういたく感動した。こんなに打ちやすいキーボードがこの世に存在するのかと、衝撃を受けた。

そんな思い出もあって、今回踏ん切りがついて購入にいたったわけだが、なぜだろう。なぜ使いにくいんだろう。

感覚としては、反発が弱い。僕は反発が弱いのはダメだとわかっていたので、キーの重さは30gではなく45gにした。それが意外にダメだったのか。たしかに、当時使っていたのは可変重タイプで、小指キーは30gでそのほかのキーは45gというタイプだった。これがポイントなのか?

ちょっと原因はまだ定まっていないが、昨日一日使い倒して指が猛烈に疲れており、何とも言えない「どうしてだ?どうしてだ?」感覚をかみしめている。

とまあ、現時点では、タイピング専用のRealforce(35,000円)よりも、ゲーム専用のエレコムV-custom VK210T(12,000円)のほうが打ちやすいという評価になっています。僕の中では。

本当、専用って何なんだろう。(まぁもちろん現代ではマーケティングなんだけども。それを言うと面白くないやん?)

専用に魅力を感じつつも、専用を専用意外の分野で使う生活をこれからも続けていくのだろうと思いつつ、やっぱり違うRealforceも試してみるかと思いながら来月の給与明細に思いを馳せる今日この頃。

とりあえずジム行ってきます。
どうぞよしなに。

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