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クラロワリーグ | CRL Asia | Thank you and farewell, "Blossom"

2020年3月16日、統合された新リーグ「クラロワリーグ イースト」(Clash Royale League East)8チームの開幕ロスターが発表された。昨季のプロ選手で今回CRLを去る日本選手の数は過去最多の10人。
3月が終わる前に、1ファンからの送別メッセージを1日1本書いていくことにした。今日はその6日目。

2020年2月19日、”Blossom”が「クラッシュ・ロワイヤル」のプロ選手生活からの引退を発表した。彼はこれまで「クラロワ」の公式eスポーツリーグ「クラロワリーグ アジア」(Clash Royale League Asia, CRL Asia) において、日本のプロチーム GameWithの一員としてプロ選手活動をしてきた。(この2月19日は、GameWithがCRLからの撤退とクラロワ部門解散を発表した日でもあった)。

5番目の選手としてチームをサポートする役回りが多かった彼だが、その笑顔とひたむきさゆえに、多くの人から応援される選手だった。

急な報告ですが、プロ選手を引退します。
関係者の方、応援してくださった方、ありがとうございました🙇‍♂️
クラロワは辞めはしませんが、諸事情によりin率は減ると思います。
リーグでの1年間は一生の思い出です!
本当にありがとうございました!!
GameWith esportsのクラッシュ・ロワイヤル部門は解散となります。
2年間努力を惜しまなかった選手や監督
チームが勝てない時も応援し続けてくれたファンの方々
クラロワリーグを運営してくださった関係者の方々に
心から感謝申し上げます。
今後のクラロワリーグのさらなる発展を祈っております!


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BlossomのCRLにおける公式戦プロ通算成績はつぎの通り。

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2019年のGameWithは、2v2のYUIHIIRO-焼き鳥ペア、1v1のWエース KKRolaporonという陣容がカッチリ決まっていて、Blossomの役割はKOHに限定された。選手としてよりも、ZEROS監督を支えチームを支えるサポート的役割に時間が多く割かれた。彼もそれを承知で、通信制の高校に転校してまでこの世界に飛び込んだそうだが、それにしたってここまで試合に出れないとは思わなかったことだろう。

「プロなら切磋琢磨してギラギラ下克上を狙うべき」という人もいるかもしれない。一理ある。ただ、それは”自分よりずっと格上の選手たちを彼らより少ない練習時間で追い着き追い越せ”という無理無茶難題でもある。

Blossomにしたって手をこまねいていた訳ではない。S1とS2の間のオフ、2019年7月30日に開催されたYouTuberきおきお主催の「クラロワ新人王決定戦」ではなんとJACKに次ぐ準優勝に彼は食い込んでいる。難しい状況下でも彼は爪は研いでいたし、その鋭さは徐々に増していたのだ。


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BlossomがCRL公式戦で初のゲーム勝利を挙げたのは、2019年10月10日のことだった。S2レギュラーシーズンの最終週Week8、相手はFAV gaming。KOHの1番手として登場し、FAVの1番手きたっしゃんに見事土をつけたのだ。

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実況・岸大河「Blossom選手やっと花開きました。初勝利です!」
解説・ドズル「いやー素晴らしい戦いでしたね。この大一番、本当に大事な1試合でこの落ち着いた戦いができるって言うのは実力ももちろんのこと、かなり仕上がっていると思います」

この試合を見てこの実況と解説を聞いて、うるっと来てしまった人、僕以外にも多かったのではないだろうか。


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スポーツにしろeスポーツにしろ共通する1つの正義は、強者や勝者が喝采を浴びる、ということだ。

”シンプルでフェアな条件のもと、腕に自信のある者同士が技をぶつけあって、白黒ハッキリ決着がつく”。それは、アンフェアが幅を利かせ、試合開始前から結果が決まっていたり、決着がついても灰色のグラデーションだったりすることがしょっちゅうある現実世界にまみれる僕ら”その他大勢”の庶民にとって、まぶしい異世界だ。勝者は、そこでスカッとした爽快感を与えてくれる存在。そりゃ憧れる。

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その一方で、矛盾するようなことを言うようだけれど、たとえ結果を出せない選手でも、苦しい状況下で懸命に抗い続ける姿に僕らは惹かれる。(まあ中には嬉しそうに罵声を浴びせる輩もいるが、そんなやつのことは知らん)

クラロワリーグで言えばBlossomもそうだし、2018年にFAVで選手として活躍し2020年監督として復帰することになったOzもそうだったけれど、全然試合に出れなかったり、勝ちから見放されたりする選手はどうしても出てきてしまう。けれど、その難しい立場でその選手が”どうあるか”をファンは実は割と見ている。

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Blossomと言えばイケメンだしさわやかな笑顔が印象的だ。でも、彼の置かれた状況でその振る舞いが簡単ではなかったことを、知っているファンは知っている。自分ならできるかな自信ないな、俺なら愚痴ってるな、あそこで腐らないのはなかなかできることじゃないよな、等々色々思いながら彼の動向を見てきた。

2019年10月10日に彼が初勝利を挙げた時、プロ入りまでの苦労もプロ入り後の献身もあの日の勝利も彼のものなのだから「おめでとう」と言うべき場面にもかかわらず、なぜだか僕は「ありがとう」と言いたい気持ちになった。


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さてBlossom選手の今後についてだが、先日こんなTweetが発信された。

新たな戦い、いい知らせを待っています!


Thank you and farewell, "Blossom" ! ■


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Memories

▽2019/05/22

▽2019/09/16

▽2019/10/10

▽2019/10/11


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Information

Blossom(ブロッサム)
・CRL: GW(2019 S1 S2)
・Clan: change white
・Best Trophies: 7664
・SNS: TwitterYouTube


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Good luck!

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