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クラロワ | 大型アップデート「クラン対戦2」についてまとめたり、語ったり

2020年8月31日、スマートフォン向けゲーム「クラッシュ・ロワイヤル」で約1年半ぶりとなる大型アップデートがおこなわれ、新しく「クラン対戦2」(Clan Wars 2)というゲームモードが実装されました。

今回のnoteでは、この「クラン対戦2」の紹介と、2週間遊んでみての感想や考察を語っていきます。


クラロワの「クラン対戦2」とは? 何が変わった?

クラロワの「クラン対戦2」とは、ゲームモードの1つである「クラン対戦」(2018年4月に初回実装)が約2年半ぶりにリニューアルされたものです。”8月にリリースされます”とアナウンスされてから、まだかまだかと待たされた8月の最終日、遂に出航の日を迎えました。

ざっくり新旧比較するとこんな感じになります。

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クラン対戦(旧)
・サイクル:2日間x2週間(任意開始)
・「準備日」:戦闘機会 3、ゲームモード数 5(毎月入替)
・「戦闘日」:戦闘機会 1 or 2、ゲームモード数 1
※ゲームモードやリーグによってキングLV・カードLVに制限あり

クラン対戦2
・サイクル:7日間x5週間(自動開始)
・「リバーレース」:戦闘機会 4、ゲームモード数 4
※全リーグ全モード、自分のキングLV・カードLVでデッキ作り


クラン対戦2の「リバータスク」(クラン対戦2のゲームモードの呼称)の4つのうち3つには、これまでの「クラロワ」の遊びに無かった全く新しい要素が加わりました。

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1.バトル/PVP(BO1)
1対1の対戦を1試合。これは従来通り。

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2.デュエル/Duels(BO3)
1対1の対戦を2戦先勝方式(BO3)で。両者があらかじめデッキを用意していることもあって、試合テンポもサクサク。カード重複のない3~4デッキのカードLVと、複数デッキでのプレイスキルが今後大事になってきそう。

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3.船のバトル/Boat Attacks(PvE)
相手クランの船を攻撃するクラロワ初※のPvE(Player versus Environment)モードです。従来の対戦で強いのとはまた別のデッキが脚光を浴びそう。(※練習モード「訓練キャンプ」の対戦相手はBotなので、厳密に言えばあれもPvEと言えなくはありません)

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4.造船所/Boat Repair
自分たちのクラン船が破壊されたら修理しなくては。デッキのカードLVの合計数値分だけ修理を進められます。ワンクリックでクランに貢献可能。

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そして、報酬体系も変わりました。

基本的には、各バトルでゴールドを獲得しやすくなったのが特長です。(特に、デュエルで勝てるとゴールドがっぽがっぽ)

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また従来は、期間内に上のリーグで上の順位を達成するほど豪華な報酬が得られるシステムでした。(例)最上位のレジェンドリーグで1位フィニッシュすれば、報酬の宝箱からはURが1枚確定でもらえました。

これがクラン対戦2では、リーグを問わず1位でゴールしたクランは、URが1枚確定でもらえることになりました。とにかく今いるリーグを毎週1位でゴールすることの重要性が増したわけです。


◆ ◆

Supercellが「クラン対戦2」に込めた狙いを考える

遊んでみた感想に入る前に、Supercellがこの「クラン対戦2」に込めた狙いは何なのか、について考察してみたいと思います。


「新たな成長目標の提示」

これまでクラロワのゲーム内で提示されてきた成長目標は、「自分のキングタワーとデッキを育てて(LV13までカンストさせて)、1v1のマルチで天界を目指そう」というものでした。

開発陣は、色々なデッキやカードを使って楽しんでほしいと常々発言し、実際にそういうゲームモードを追加してきました。(ドラフト然り、クラシックデッキ然り、メガデッキ然り)。ただし、メインコンテンツである1v1マルチで頂上を目指すプレイヤーたちにとっては、カード育成とスキル習得のためのコストや時間を考えれば、1つのデッキをカンストさせ、そのデッキのスキル面を極めることこそが頂点への王道となってきました。

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クラロワが世界リリースされて、もう4年を経過しました。複数のカンストデッキを持つベテランプレイヤーが中堅トロフィー帯にもごろごろしています。ひところはしょっちゅう見かけた「宝箱開封動画」もめっきり減りました。課金することに抵抗はないけれど、メインデッキは育てきってしまったし課金のし甲斐がない、というのが本音といったところでしょう。

ゲームの運営上、こういう状況でよく採用される選択肢は「上限解放」です。(「新カード」も手ですが、増やすにしても限度がありますからね)。クラロワで言えば、キングLVもカードLVも13が上限ですが、ここに14を解禁するわけです。14所持者が増えてきたら今度は15、と段階的にインフレさせていく・・・。ゲームを飽きさせず、集金面でも利のある常套手段です。

しかし、Supercellのクラロワ開発陣はその道を選びませんでした。

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代わりに彼らが選んだのが、今回のクラン対戦2の新しいバトルモード「デュエル/Duels」という方向性です。「約100枚のカードの中から重複のない32枚で4デッキを組み、使いこなしてBO3で勝てること」に価値と脚光を当てていくことにしたのです。

よほどのことがない限り、クラロワにLV14が導入されるよりも、デュエルが1v1のマルチ(特に高トロフィー帯)へ導入されたり、フレンドバトルに導入された上でプロリーグに採用される日の方が早かろうと僕は予想します。

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まず1つのデッキで強くなること(バトル/PVP)。そして、その先の目標としてBO3で勝てるプレイヤーを目指そう(デュエル/Duels)

クラン対戦2に込められているのは、そういう新たな成長目標とゴールの提示なのです。


(余談。新たな目標を提示しゲームの寿命を延ばそうという意図は理解できますが、集金面での課題解決になってない点だけは老婆心ながら気がかりです。スキンやエモートなどの勝負に影響しない分野で、未発表の課金要素でも仕込み中なのであればよいのですが)


◆ ◆ ◆

「クラン対戦2」Supercellクリエイター対抗トーナメント開催中

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Supercell Creators Clan Wars 2 Tournament
https://royaleapi.com/blog/supercell-creators-cw2-tourney
Leaderboard
https://royaleapi.com/feature/supercell_creators_cw2_tourney

「クラン対戦2」の実装を記念して、クラロワではSupercellクリエイター対抗戦イベントが開かれています。1から新たにクランを立ち上げ、メンバーを集めて、クリエイター間でゴールの早さなどを競うというものです。その様子は各クリエイターがそれぞれにコンテンツ化しています。

筆者もSupercellクリエイターの端くれ(Code: kabutom)ということで、本イベントへの参加のお誘いを受けまして、うっかりのこのこ手を挙げてしまいました。Twitterで募集をかけたところたくさんの方に快く参加していただけて、不慣れなクラン運営に四苦八苦しながらも楽しめています。

本当にありがとうございます!

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9月9日現在、Week1・Week2共に開始2日でゴールと大変順調です。ただまあ、対抗戦の方は地域の16チーム中14位・14位で豪華報酬の圏外という残念な結果に。ある程度わかっていたことではありますが、ガチ勢のガチ度は本当に半端なく・・・。

とはいえ、残る3週も「勝敗結果問わず、ゴールまでは毎日4デッキ使いきろう」の方針で行けたらと思っています。どこにも書いてない細かいけど大事なルールが実はあったり、攻略法のテンプレがない中を各自色々試したりと、みんなで手探り手探りしていく感覚は今この時だけのもの。クラメンに恵まれ、いい時間を過ごせています。

なお、企画クランには現在10名ほどの空きがあります。「クラン対戦2」が実装された最初の月を記念に一緒に遊んでみたいという方は、期間限定クラン「クラン対戦2エンジョイ勢」(#YL0L8U0U)までご申請のほどを。


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「クラン対戦2」を2週間遊んでみて感じたこと

最後に、上記の期間限定クランや、LVの低いサブアカウントなどでこの2週間「クラン対戦2」を遊んでみて感じたことを書いていきます。


上から3つ:楽しめているところ

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1.競争相手のクラン船を壊したり壊されたりするのはいかにも「Clash」な世界観で楽しい。作戦をクランチャットで話し合ったり、背景にレース状況が見えるのも従来のクラン対戦に無い感覚で、クランがクランしてる感が大。戦闘員は戦闘員なりに、非戦闘員は非戦闘員なりに参加できるのもいい(ここはクランの運営方針によって変わるか。再編や移動も増えそうだ)

2.デュエル(BO3)で互角の戦いができると、痺れる。敵味方からの紙吹雪もいいスパイス。手軽にプロ選手気分が味わえると言ったら言い過ぎ? 使えるデッキをもっと増やしたくなる。

3.報酬が豪華。1位はUR確定だし、日々のバトルも勝てばゴールドが大量にもらえるので、これまでよりカードLV上げがはかどる。トレード相手に苦労してきたプレイヤーには、「旅商人」の登場がすごく救いになる。


下から3つ:楽しめていないところ

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1.ワンサイドゲームなマッチングはNo thank you。弱い者いじめがしたい訳でも、されたい訳でもない。クラン再編を迫るにしても乱暴だし、プレイヤーをやる気にさせるにしては格差があり過ぎる試合がある。

2.猛者クランは1日2日でゴールしてしまって週の残りが暇。零細クランは進んでは船を壊され、直しては壊されでゴールがはてしなく遠い。マッチングと、ゴールに必要な「名声」値の合わせ技なので、複雑な課題。

3.現状、戦力の揃ったクランでは1日2日の短期決戦になっているが、各ゲームモードの場所がクランに1つしかないので待ち時間が発生してしまう。観戦もいいけど、会場を複数にできないものか。あと、船バトルの防衛戦も、ライブやリプレイで見たい。


もっとも気になったこと:理想と現実の距離

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「クラン対戦2」は、デュエルや船バトルといったまったく新しい遊びを用意し、クラロワが今後何年も遊ばれるゲームになるための大きなポテンシャルを持っています。ですが、いまのところ阻害要因が大きく邪魔をしてしまっています。

その最大の阻害要因は「マッチング」です。これは、クランのマッチング、プレイヤーのマッチングの両方に言えます。

5人 vs 50人のマッチングでクランを強くする気になれる”海賊王”や、LV8 vs LV13というマッチングで試合に燃えられる”戦闘民族”は、ごくごく限られた人たちです。勝ち目が4:6から6:4くらいの相手に勝ったり負けたりするから、「次こそは!」となるのが人情ではないでしょうか。

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クラントロフィーの増減で時間とともに解決される部分もあろうかと思います。それに、カードLVでマッチングしても、トロフィー数でマッチングしても不満を根絶することは不可能です。ただ、”弱い者いじめ”に等しいマッチングが発生する現状は是正すべきです。

期待度の大きかったアプデだけに落胆度の大きいプレイヤーも散見されます。早急なテコ入れ、もしくは開発陣とコミュニティとの課題の共有が必要です。クランリーグごとのLV制限の再検討も含め、一方的なワンサイドゲームにならないマッチング方法に知恵を絞って頂きたいです。

Supercellのクラロワ開発陣が思い描いた新しい遊びが刺激的なことは十分伝わってきました。あとは、それを一人でも多くのプレイヤーが体験できるように調整していくだけです。

もうひと踏ん張り、期待しています。■

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+ 関連SNS(YouTube・Blog)

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▽kabutom
(追記。目視で確認出来てはいませんが、Facebook連携をするとここにアイコンが反映される?らしいです)


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+ 関連攻略記事 ※2020.10.4追記

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▽らくだ

▽海外記事


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+ ゲーム情報

クラッシュ・ロワイヤル(Clash Royale)
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Yosoro!!



その後のうごき

追記1(2020.9.12)

Supercellのクラロワ開発陣は、クラン対戦2のテコ入れに着手したようです。コミュニティマネジャーが状況をRedditで共有してくれました。

そして、Supercellクリエイター対抗戦もいったんWeek3とWeek4をキャンセルする模様。Week5は賞品付きで再開する予定とのことですが流動的。


追記2(2020.10.7)

Supercellクリエイター対抗戦が終了。「クラン対戦2エンジョイ勢」のみなさん、お疲れさまでした!


追記3(2020.11.14)

11月14日、Supercellが「TVロワイヤル」にて、クラン対戦2の変更と改善を中心としたアップデートの内容を発表しました。実施は翌週の予定。

クラン対戦2の改善
・時差対策:10AM UTC開始
・参加上限:24時間に50人まで
・クラン対戦の成績に基づいてマッチメイク
・完走に必要な名声を調整
・週後半に名声ブースト
・リバーに新ゲームモード。毎週入替
・新階級レジェンドリーグIIとIII
・参加下限:最低10人必要
・クラン対戦やクランのUI改善


追記4(2021.2.25)

2021年2月25日のアップデートで、1v1(クラン対戦2の1v1やDuelも含む)のマッチメイキング方法に仕様変更が入りました。

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この変更によって、クラン対戦2の1v1やDuelでもキングタワーLVの近い相手とマッチングしやすくなりました。時間はかかってしましたが、事態はすこしづつ改善に向かっているようです。


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