第12回 日経平均リンク債の投資➁

前回の投資方法でも、極めれば十分に利益を上げることが出来ます。
ただ、下落の値幅が浅い時という前提のものである為、大幅下落のタイミングに遭遇した時は、一歩間違えたら大きな含み損という状況に陥ってしまいます。

それなら、もっとリスクが少ない投資をしたいと考える人もいるでしょう。
今回は、そういう投資法を説明します。
基本的な考え方は前回と同じです。

使うのは、日経平均の日足、週足、月足のボリンジャーバンドです。
更に補助指標として前回同様、騰落レシオ、RSI、移動平均乖離率を使います。
それぞれの移動平均は以下のとおりです。

日足ボリンジャーバンド(VB) 20日移動平均
週足ボリンジャーバンド(VB) 20週移動平均
月足ボリンジャーバンド(VB) 20月移動平均
騰落レシオ           20日移動平均
RSI             12日移動平均
移動平均乖離率         12日移動平均

≪条件≫
➀まず、日足VBが終値で-2σを下回ることが絶対条件です。
更に、週足VBのローソクが-2σにタッチしていることも条件になります。
週足VBが終値で-2σを下回っていれば、更に良いです。
但し、日足VBと週足VBの値幅に大きな違いが無いときは、この投資法は向きません。
なぜなら、このような現象は、相当期間持ち合いのトレンドが継続していたと推定できるため、下放れの動きがそう簡単には終わらないからです。

➁続いて騰落レシオは、70%を下回っていることが条件です。
60%近くまで来ていれば、更に良いです。
これも前回同様、日経平均が下げていても騰落レシオが高いときは、一部の主力銘柄だけが売られていて、全体が売られていない場合だからです。

➂更にRSIは20%以下があったことです。
ここで間違えてはいけないのは、RSIが20%以下今現在なっているのではなく、なっていたということです。
これは、現段階で20%以下から戻り歩調になっていることを意味します
つまり、RSIの逆行現象が出現しているということです。
週足-2σを下回るほど売られているのであれば、相当期間かなり大きく売られていると考えられます。
だから、かなりの確率で、RSIの逆行現象が出現しているはずです。

➃最後に、移動平均乖離率です。
-2%から-3%を下回る水準でダラダラしていると思います。
そんな状況で、ある時、乖離率が急拡大します。
-5%~-7%くらいになると思います。
そうなったら、目を瞑って買いです。
なぜなら、信用の投げ売りや強制決済が入っていると推定できるからです。
信用の投げが出ると、それ以上下がることがありません。
なぜなら、売る人がいなくなるからです。

さて、これだけの条件が整いました。
このような状況は、年に2回あるか、ないかでしょう。
これで買い準備が整ったわけです。

実は、この投資法は買いタイミングが明確です。
移動平均乖離率が急拡大するタイミングを狙えば良いのです。
また、この時はテレビのニュースでも教えてくれます。
最近では、日経平均が史上最高値を付けたことでニュースになっていますが、普段はニュース番組の最後に値を伝えるだけでニュースにはなりません。
ところが、大暴落になればニュースになるのです。

それも、経済系ニュース番組ではありません。
一般のテレビのニュース番組です。
更に政治家などが日経平均の暴落を危ぶむ声が出てくれば、反発局面は近づきます。

それでも反発しなければ、政治家は最後の手段に出ます。
そう、政治介入です。
景気刺激策をはじめとした日経平均が下げている要因を取り除くための方策を講じるようになります。

ただ、このやり方は、これから暫くは通用しないかもしれません。
それくらい今の相場は上昇圧力が強いからです。
それでも、下げ続ける相場が無いように、上げ続ける相場もありません。
下げ相場になった時に、このことは非常に有用になるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?