反乱軍A +
poemサイド
月の光
指し示す
時
月の熱
道照らす
時
金鵄に八咫烏は
砕かれた
月に住まう
鵠(クグヒ)の羽根を
知る者よ
神使の羽根と
知る者よ
これより先
進むべからず
この先
神使者禁猟区
何を願い
何を歌うか
イカロスの
声をもつ
旅人よ
〆
…っくれる!
うちの四駆ギリギリなんだ、そこ!
どいてくれるかな、悪いけど。
・
・
・
SS(ショートストーリー)サイド
・
…いや、さっきはごめんね。
この通りはミラー畳んでもギリギリなんだ。
ここまでは歩いてきた…わけないか、店長に送ってもらったってわけね。
予めこっちも大まかな話しは店長から聞いてるから安心して。
うちの整備工場はこの坂の裏手だから、今から一緒に行こう。
あの店長は元情報屋だから、さすがよね。
実は倉庫にプライベートジェットも所有してるって噂もあって、地中都市の元締め(束ね役)って感じの人よ。
そうそう、昔ながらの人で睨まれたら終わりなんだから。アタシもまだ出禁くらってる最中で…
・
そろそろ着くわ、ここがうちの整備工場。
まずそこ、座ってて。プロジェクターパネル操作は…大丈夫そうね。
急ぎって店長から聞いてるから、今参考資料幾つか持ってくる。
・
まず簡単な状況把握から、今までアタシ達が暮らしていた地上はもう酸素(空気含め)は今では僅かばかりなの。
それでアタシ達は、地球の地中に移り暮らしている…ここまでいいかしら。
それから数年が経った今、この地中も侵食されつつある。
なんでって、牛頭天王の影響に決まってるじゃない。
んー、見せた方が早いわ…プロジェクター見てて。
・
poemサイド(回想)
干魃に
泣く
地中都市
天と地の狭間
七人衆の心音
願わくは
象形文字を結ぶ
楔形連なるとき
なないろの想い
伸びた点は
線となり
松煙を分ち
架け橋と成る
天には
幸運の兆しを
地中には
不運の兆しを
もたらすほ
牛頭天王(こずてんのう)の
声
〆
・
ってなわけ…
だから、牛頭天王が目覚めちゃうの。
…早い話にすれば、牛頭天王は元を辿れば神社の祭神で疫病を防ぐ神とされるんだけど、地中では意味合いが真逆なの。
だから、アタシ達は反乱軍のアナタ達に賭けてんのよ。
それで整備士のアタシ達からアナタ達に飛行船を受け渡す。
それで、ここに来たんでしょ。
・
…何処を目指せって、決まってるじゃない。
以前に暮らしていた金鵄も八咫烏ももう居ないのよ、月に住まう鵠のところまで行くしかないのよ。
今はもう
いえ
今はまだ
月を目指すしかない。
・
アナタは確かパイロットだったわね、このカードキースキャンしてコックピット入って試運転まで進めておいて。
うちの飛行船、頼んだわよ。
言っておくけど副操縦士は、アタシだから。
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・
poem(プロローグ)
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・
Checked
V1/ VR / V2 /
Positive
Gear up
警戒レベル5
対象住民に
告ぐ
直ちに
避難せよ
繰り返す
793番目の地中都市
警戒音に人の群れ
足音は不協和音を轟かせ
雨を知らない
都市に嘆き
陽だまり背に
凌いできた
反乱軍の夜が
明ける
手綱をひき
梶をとるは
一人の
操縦士
コーパイの
(副操縦士)
横顔透かす
陽だまりの
色
地中から今
空へ
〆
・
・
・
地中都市・反乱軍A
end
あとがき
今回の地中都市のpoem・SS(ショートストーリー)の断片は以上です。
見つけてくださり、最後まで、ありがとうございます。
失礼します。
kabocya
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