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ねえ、IDaaSってなに?

こんにちは。安全確保支援士の勉強をしているカーシュン。です。
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毎日読むだけで知った気になれるIT日記、第17回はIDaaSについて。

PaaSやSaaSなどは聞いたことある人多いと思いますがIDaaSはご存知ですか?
私も安全確保支援士の勉強をして知りました。

今後とても大事になってくる知識ですのでぜひこの機会に知った気になっていってください。



Q. IDaaSってなに?

A. IDaaS(Identity as a Service)は、クラウドベースのサービスとして提供されるアイデンティティとアクセス管理(IAM)のソリューションです。

IDaaSは、ユーザーの認証、認可、シングルサインオン(SSO)、マルチファクタ認証(MFA)などの機能を提供することで、企業や組織が安全かつ効率的にアプリケーションやリソースへのアクセスを管理するのを支援します。

IDaaSの概要

IDaaSは、従来のオンプレミスのIAMソリューションとは異なり、クラウドベースで提供されるため、導入や管理が容易であり、スケーラビリティや柔軟性にも優れています。具体的には、以下のような特徴や機能があります。

  1. シングルサインオン(SSO): ユーザーは一度のログインで複数のアプリケーションやサービスにアクセスできるようになります。

  2. マルチファクタ認証(MFA): 2つ以上の認証手段を組み合わせることで、セキュリティを強化します。

  3. ユーザーとグループの管理: 組織内のユーザーやグループのアイデンティティを一元的に管理することができます。

  4. アクセスポリシーの管理: どのユーザーがどのリソースにアクセスできるかを定義し、管理することができます。

IDaaSの歴史と背景

IDaaSの背景には、以下のような要因があります。

  1. クラウドの普及: 2000年代初頭から、クラウドコンピューティングの普及に伴い、多くのアプリケーションやサービスがクラウド上で提供されるようになりました。これにより、従来のオンプレミスのIAMソリューションだけでは、クラウド上のリソースのアクセス管理が難しくなりました。

  2. モバイルデバイスの普及: スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスが普及することで、従業員がオフィス外からも業務を行うことが増えました。これにより、リモートからのアクセス管理の必要性が高まりました。

  3. サイバーセキュリティの課題: サイバー攻撃の増加やデータ漏洩のリスクが高まる中、アイデンティティとアクセス管理の重要性が再認識されました。

これらの背景から、クラウドベースで柔軟かつ効率的なIAMソリューションが求められるようになり、IDaaSが登場しました。

IDaaSは、クラウドの普及、モバイルデバイスの普及、サイバーセキュリティの課題などの背景から、IDaaSの需要が高まっています。

Q. IAMとは?

A. IAM(Identity and Access Management)について、詳しくわかりやすく説明いたします。

IAM(Identity and Access Management)とは

IAMは、アイデンティティとアクセス管理の略で、組織内のユーザーやシステムが持つアイデンティティを管理し、それに基づいてリソースへのアクセスを制御する技術やプロセスのことを指します。具体的には、ユーザーの登録、認証、認可、アクセスポリシーの管理などの機能を持っています。

IAMの主な機能

  1. ユーザー管理: 組織内のユーザー(従業員、顧客、パートナーなど)のアイデンティティ情報を一元的に管理します。

  2. 認証: ユーザーが誰であるかを確認するプロセス。パスワードや生体認証、ワンタイムパスワードなどの手段が使われます。

  3. 認可: 認証されたユーザーがどのリソースにアクセスできるかを決定するプロセス。

  4. アクセスポリシーの管理: どのユーザーがどのリソースにどのような操作を行えるかのルールを定義し、管理します。

  5. オーディットトレイル: ユーザーのアクセス履歴や操作履歴を記録し、監査や分析のためのデータを提供します。

IAMの重要性

現代のビジネス環境では、多くのアプリケーションやデータがクラウド上に存在し、リモートワークやBYOD(自分のデバイスを持ち込む)などの働き方が増えています。このような環境下で、正しいユーザーだけが適切なリソースにアクセスできるようにするためには、IAMが不可欠です。

また、サイバーセキュリティの観点からも、IAMは非常に重要です。不正アクセスやデータ漏洩のリスクを低減するためには、ユーザーのアイデンティティを正確に管理し、適切なアクセス制御を行う必要があります。

IAMの課題

IAMを効果的に実装・運用するためには、以下のような課題を克服する必要があります。

  1. スケーラビリティ: 組織の成長や変化に対応できるように、IAMソリューションはスケーラブルである必要があります。

  2. 柔軟性: 組織のポリシーや要件が変わることもあるため、柔軟に設定や変更ができることが求められます。

  3. ユーザビリティ: ユーザーが煩雑なログインプロセスや多くのパスワードを持つことは、生産性の低下やセキュリティリスクの増加を招く可能性があります。

IAMは、組織内のアイデンティティとアクセスを管理するための重要なソリューションです。クラウド時代やリモートワークの普及に伴い、その重要性はますます高まっています。

正確なアイデンティティ管理と適切なアクセス制御を行うことで、ビジネスの効率性を向上させるとともに、セキュリティリスクを低減することができます。

IAMの理解は、IDaaSの理解にも繋がります。IDaaSは、IAMの機能をクラウドベースで提供するサービスとして、現代のビジネス環境に適した形でアイデンティティとアクセス管理の課題を解決するためのソリューションとして注目されています。

Q. IDaaS導入の手順は?

A. IDaaS(Identity as a Service)の導入は、組織のセキュリティと効率性を向上させるための重要なステップです。

しかし、システムの知識を持っている人がいない場合、導入プロセスはやや複雑に感じるかもしれません。以下に、そのような状況を考慮して、IDaaSの導入方法やツールについて詳しく説明します。

1. IDaaSの導入の目的を明確にする

まず、IDaaSを導入する目的を明確にしましょう。以下のような目的が考えられます:

  • シングルサインオン(SSO)を実現して、ユーザーの利便性を向上させる

  • マルチファクタ認証(MFA)を導入して、セキュリティを強化する

  • クラウドサービスへのアクセス管理を効率的に行う

2. IDaaSのプロバイダを選定する

市場には多くのIDaaSプロバイダが存在します。以下のポイントを考慮して、最適なプロバイダを選定しましょう:

  • 機能: 必要な機能(SSO、MFAなど)が提供されているか

  • 価格: 予算内でサービスを利用できるか

  • サポート: サポート体制やドキュメンテーションが充実しているか

  • 評価: 他の組織の評価やレビューを参考にする

3. 導入計画を立てる

IDaaSの導入は、組織全体に影響を及ぼす可能性があるため、計画的に進めることが重要です。以下のステップを参考に、計画を立てましょう:

  1. 現状分析: 現在のアクセス管理の状況や課題を把握する

  2. 要件定義: 必要な機能や制約条件を明確にする

  3. 導入スケジュール: 導入のタイムラインやマイルストーンを設定する

  4. 関係者のコミュニケーション: 導入の目的やスケジュールを関係者に伝える

4. IDaaSの設定

IDaaSのプロバイダによっては、ウェブベースのダッシュボードから設定を行うことができます。以下のステップを参考に、設定を行いましょう:

  1. ユーザーのインポート: 組織のユーザーデータをIDaaSにインポートする

  2. アクセスポリシーの設定: どのユーザーがどのリソースにアクセスできるかのポリシーを設定する

  3. 認証方法の設定: パスワードやMFAの設定を行う

  4. テスト: 設定が正しく動作するかをテストする

5. トレーニングとサポート

IDaaSの導入後、ユーザーには新しいログイン方法や操作方法を学んでもらう必要があります。以下の方法を取り入れて、トレーニングやサポートを提供しましょう:

  • ユーザーガイド: わかりやすいユーザーガイドを作成する

  • トレーニングセッション: 実際の操作を伴うトレーニングセッションを開催する

  • サポートデスク: 問題が発生した際のサポートデスクを設置する

6. モニタリングと評価

IDaaSの導入後も、継続的にモニタリングと評価を行うことが重要です。以下のポイントを考慮して、モニタリングと評価を行いましょう:

  • アクセスログ: 不正アクセスや異常なアクセスパターンを検出する

  • ユーザーフィードバック: ユーザーからのフィードバックを収集し、改善点を見つける

  • 定期的なレビュー: 定期的にIDaaSの設定やポリシーをレビューする

IDaaSの導入は、組織のセキュリティと効率性を向上させるための重要なステップです。

しかし、システムの知識を持っている人がいない場合でも、上記のステップを参考にすれば、スムーズに導入を進めることができます。最も重要なのは、組織のニーズや目的を明確にし、計画的に進めることです。

Q. IDaaSのプロバイダは具体的にどういったものがある?

A. もちろん、IDaaSのプロバイダは多数存在しますが、以下はその中でも特に知名度が高く、多くの組織で採用されている主要なプロバイダの具体例です:

  1. Okta: クラウドベースのIDaaSプロバイダとして非常に人気があり、シングルサインオン(SSO)、マルチファクタ認証(MFA)、APIアクセス管理などの機能を提供しています。

  2. Microsoft Azure Active Directory (Azure AD): MicrosoftのクラウドベースのIDaaSソリューションで、Office 365やAzureとの統合が強化されています。SSOやMFAのほか、エンタープライズモビリティ管理などの機能も提供しています。

  3. OneLogin: クラウドベースのIDaaSプロバイダで、SSO、MFA、リアルタイムのアクセス監査などの機能を持っています。多くのアプリケーションとの統合が可能です。

  4. Ping Identity: SSO、MFA、APIセキュリティなどの機能を提供するIDaaSプロバイダ。オンプレミスとクラウドの両方の環境をサポートしています。

  5. Auth0: カスタマイズ性が高く、開発者向けの機能が豊富なIDaaSプロバイダ。SSOやMFAのほか、ソーシャルログインなどの機能も提供しています。

  6. ForgeRock: オンプレミスとクラウドの両方をサポートするIDaaSソリューション。デジタルアイデンティティのライフサイクル管理に焦点を当てています。

これらのプロバイダは、それぞれ異なる特長や機能を持っているため、組織のニーズや要件に合わせて選定することが重要です。

導入を検討する際は、各プロバイダの公式サイトやドキュメンテーションを参照し、詳細な情報を確認することをおすすめします。

Q. IDaaSを導入すべき業種やタイミングなど基準は?

A. IDaaSを導入する際の参考となる業種、会社の規模、成長タイミングなどの基準を示します。

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