未来人が見た昭和レトロはリアルなの?第826話・4.29
「君は、本当に未来から来たようだね。気に入ったよ」と、偶然入った居酒屋で知り合った常連の親父は、上機嫌に杯を口に運んだ。
ここは日帰り出張で来たある地方都市。無事に仕事は終わり、急げばその日のうちに帰られる。だが、「せっかくこの町に来たから」と一泊し、翌日帰ることにした。まあ翌日が休みということもあるのだけど。
こうして駅前ホテル近くで、ひとりで飲めるような居酒屋がないかと探していると、駅前から続くアーケードの商店街の中。
そこには時代から取り残されたような横丁があっ