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凸凹 と 個性 @リストラーズ

海外のひとから 「日本人って 謙虚だよね」という評価が よく聞かれる。

大陸が続く場所は 境界線でよく揉め事が起こる。
どこまでも続く大地に住む民族は、自分をハッキリ誇示しておかないと
相手に舐められるという意識が強いのだろうか。
 
もし
「いえいえ わたしなんて」を連発していれば、「こいつ大したことないな、やっちまえ!」などということになるのかもしれない。

 
しかし 日本国内に常時 住まうと 感覚は逆になり、「わたし こんなにできるんです!」をオモテに出せば、スポーツ選手や芸能人でも たちまち 叩かれている。

 
島国の日本は ほとんどひとつの言語に統一され、価値観の差もあまりない
文化が続いた。

そのなかで
みんな 横並びで 仲良く助け合って 農耕民族をやってきたのが 日本人。
が、そこには 「横並びなのだから 一人で突出するのは許さない」という
ちょっとした嫉妬や足の引っ張り合いも けっこう多いように思う。

 
ところで
リストラーズのメンバーは 全員が旧東工大出身。
そこに進学するには 早くから準備も必要だろうし、勉強も 普通の人より
チカラを入れて来られたと想像できる。


そして 彼らは それゆえに人生の早い時期から 「嫉妬」される側にいたのではないかと思う。
 

筆者のように
まったく理系に関心がなく 才能もなさそうだと思っていれば 理系秀才に
嫉妬することは 今後もたぶんない。

それは 勉強好きで スポーツには興味のない人間が、オリンピック選手を
見ても うらやましいと思わないことと似ている。

が、もし筆者が
走ることに自信があって 今後の方向次第では オリンピックも夢じゃないという位置にいれば、選手は あこがれでもあるが 嫉妬の対象にもなり得るのだ。
 
もっと小さなことで言えば 算数が出来る子同士は そこで競るだろうが、
筆者から見れば 「ふーん、へー。」の世界で終わること。

 
そういう嫉妬の対象になりたくなくて 日本人はどこか謙虚を強調するのではないかと思っている。

 
が、
ここで区別しておかないといけないことは 謙虚は「自己卑下」ではない
ということ。


本当は ある程度できているのに まだまだ努力を続ける姿勢が、「謙虚」。

努力しないまま 自分からあきらめてしまうのが、「自己卑下」ではないかと思う。

 
たとえば イチローさん。
何度も国民栄誉賞だかなんだかを勧められていらしたと思うが、受けてらっしゃらなかったのではないだろうか。
「人生の幕をおろしたときに いただきます」という言葉をおっしゃっていたように思う。


まだまだやるべきこと、できることが残っていると思うからこそ 簡単には
出来上がらず さらに努力を継続なさるのだと思う。

 
いっぽう 自己卑下のほうは 実例が数多く 巷にころがっている。
自分自身も そういう部分があるので あまり見つめたくはないのだが
あれも できない、これも ダメだと 自己評価をどんどん下げてしまう。

 
だが ひとには個性があって、
何かひとつくらいは ほかの人よりできることがある。


片付けが上手とか、お釣りの計算が速いとか、あるもので何とかの料理が
得意とか、誰かが凹んでいるのをいち早く見つけて そばに行ってあげられるとか。

また
有名画家になれるほどではないが 絵が巧くて子どもを喜ばせられるとか、DIYに 楽しく取り組めて 家族から感謝されるとか。

 
どんな分野でもいいと思うのだが、大切な個性の部分を忘れてしまい、
みんなと同じようになろうとして 「自己卑下」 が始まるのではないかと
思う。

 
学校教育が 一律平均を求める傾向が強いのも 影響はあると思う。
また 親や先生が しつけしやすいようにと ある平均値を求めることにも弊害があるのかもしれない。

 
しかし
よくよく自分を見てみれば 均一でも 平均でもないことに 否応なく気付く
はずだ。


その凸凹した部分に 光を当てて努力に転じたとき、目の前の扉が開き始めるのではないだろうか。


リストラーズは ひとり一人が 自分の個性を輝かせている
まじめな おとなが まじめに やるところも好きだ


リストラーズのメンバーで言えば
 
理系が得意。
それは ひとつの才能だ。
その上 音楽が得意。

そう思うと 天は二物以上をを与えるのかと ちょっと絶望する気分にもなるが、本当にそうだろうか。


片付けが得意なひとは 本当に それしかできないだろうか?
工夫や発想力にも 恵まれていて ほかに転じることもできるのではないだろうか?

 
つまり 彼らは 別の穴を掘ってみただけではないかと思う。

 
もちろん 多くの努力と失望と 嫉妬と羨望の渦に巻き込まれて 挫折しかけたこともあったのだろうと思う。

が、いま なぜ成功しているのかと言えば、「今も継続している」から。
極端な言い方をすれば それだけかもしれない。

 
途中で あきらめなかった。
やめておけという大人の声にも いつまでも学生のようなバカなことをするなという反対の声にも あきらめなかった。

 
アップル社の創始者 スティーブ・ジョブズの言葉がある。
「点と点は 最初からは結べない。あとから気付いて 結ぶことしかできないのだ」と。

 
それが 簡単なことだと言わない。
続けられるというだけで ひとつの才能ではないかと思うから。


が、好きな分野なら 少し得意なことなら、料理をおいしく作ろうとすることも 洋服を縫ってみようとすることも いつか可能になる。

 
子どもの頃から本を読むことが好きだったというだけの筆者だが それが
今 文章を書くことを楽しむようになっている。


もちろん ひと様が褒めて下さるかどうかは別問題だし、これで 稼げるか
どうかも まったく別の話になるが、受け身から発信へ移ることは けっこう大きな変化だったと思っている。

 
ともかく、多くの日本人の皆さま
できないことを数えるのは もうやめて、リストラーズの今を見ながら 毎晩 励まされてみませんか。


<  いろいろ言われて 凹んだこともあったけど
                 ひと と違うって いいことじゃないのかな >


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