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06-004|どくしょチャレンジ

コロナ禍の影響もあって、instagramで2020年4月にスタートした自分的積読解消プロジェクト #どくしょチャレンジ もなんだかんだ現在100冊以上と続いている。結構長文のものありどちらかというとnote的な要素が多いのでこちらにも転載していこうと思う。
因みにほぼ同時期に山にも頻繁に行くようになり、こちらは #山業 #K5登山くらぶ として、また途中より音楽紹介も追加となって、現在はこの3つのコンテンツを定期アップするのがルーティンとなっている。
フォローいただけるとうれしい。
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2020年4月19日


どくしょチャレンジ 004
平将門と天慶の乱
皇室の永続を運命づけた日本史の転換点

著:乃至政彦
発行:講談社現代新書
2019年4月20日発行

平将門というとみなさん、何をイメージしますか?
僕にとっては、平将門伝説を意識した深作欣二監督の「魔界転生」沢田研二演じる天草四郎の首がばーっと飛んでいく映像がトラウマのようにこびりついているので、つまりジメジメしてちょっと陰湿な、怖い、物怪の様なイメージ。その舞台となる平安時代の坂東(関東地方)も、戦で焼かれた住居など荒廃した無法地帯=怖いというイメージ。
でも、茨城の歴史をさかのぼっていくと、必ず 一時的ではあるけれどもこの地を治めた平将門に行き当たります。当然人間なわけですが、考えてみると どんな人だったのかあんまり知らないな とうことで手にした一冊。
結果、とてもオススメです。

序章は怨霊伝説を取り上げ、皆さんが持っているイメージを検証、取り払い、一章からは将門の“人間”像に迫っていく仕立て。将門が生きた平安時代にスっと入っていけます。
特に関東地方に生きる身としては、自然と地形や距離感が頭に入っているので臨場感のある物語としても読めてとても良かった。「皇室の永続を運命づけた日本史の転換点」というコピーもとても腑に落ちる内容。
ちょっとした決断が、大きなうねりになって周りに影響を与えていく時代背景。“血の繋がり”の価値観が今とは異なる作用を与えていたり、その後の武士や侍の在り様に少なからず影響を与え、図らずも皇室の永続を決定づけてしまった将門とその時代の雰囲気を知る手がかりになる一冊です。
日本史の年表片手にが正解。是非どうぞ。

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