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あちゃ!やらかした!巫女バイトがやらかした神社お寺のNG行為その③

こんにちは、観れば運気アップ読めば開運・お寺神社の情報サイト「巡縁」です。

「あちゃ!やらかした!巫女バイトがやらかした神社お寺のNG行為」は、新人巫女としてお勤めをさせていただいますSが、神仏と参詣者を繋ぐ日常から「なるほど!」と「びっくり!」のエピソードをお届けするシリーズです。

今回も『参拝者がやってしまいがちなNG行為』を楽しくご紹介していきたいと思います。ぜひ「良き参詣者」として神仏に好まれるお参りの参考にされてください。それではスタート!


「O・MO・TE・NA・SHI」の心で!

授与所からぼんやりと本殿を見ていると、老若男女、いろいろな方がいらしゃります。この頃やっと暖かくなり、桜も美しい季節となりましたので、平日でも花につられて足が向くのでしょう。境内で穏やかな表情で過ごされる皆様を拝見するのは、とても穏やかな気持ちになり嬉しいものです。

このところは海外からのお客様も多いのですが、授与所では英語の話せる先輩巫女が数名いらっしゃりますので、とても頼りにしています!

先輩がいらっしゃらない時や、英語以外で話したい方がいらした時には、自分でなんとかするしかありません。参拝者と協力しあった「思いやり」コミュニケーションが重要になります。もちろん、私は英語も話せません。

「思いやり」コミュニケーションとは、身振り手振りとアイコンタクト、冊子の指差し確認等の言語外コミュニケーションを指します。

(巫女)「OK OK!えーと、 This road go straight 、で、and turn right〜」
(フォーリナー参拝者)「まっすぐですか?uu~、straight〜」

「思いやり」コミュニケーション事例

このように、お互いの母国語がカタコトで行きかいます。
そして、最も重要なポイントは、満面の笑顔で会釈をして終了することです。前回の記事でチラと紹介した「アイコンタクトしない」は全く無視です。脳裏に東京オリンピック招致当時の流行語がよぎります。

「翻訳して貰えばいいじゃないの!最近いろいろあるんだからさ!」という、お声が聞こえてきそうです。全くその通りなのですが、とっさにWeb翻訳を使おうと思っても、次の参拝の方がいらして慌てていたり、こりゃさすがに違うなという翻訳になったりします。文明の利器は、使う側の能力が試されるものですね。

また、ある時は東洋のお顔をされた方に、大変流暢な英語で話しかけられ冷や汗をかいたことがありました。すると、慌てた私をみて、「ダイジョブです、日本語わかります。」と、こちらも流暢な日本語でお返しいただいたことがありました。どうやら、リスニングはできるけど、スピーキングは難しいという方でした。

参拝時のドレスコード

そんなこんなで、バックパックの参拝者の方も多いのですが、巫女になってから「目上の人に会った時も失礼に当たらない格好」が、神社仏閣に参拝する服装の目安と教えていただきました。

でも、「目上の人に会った時に失礼に当たらない格好」って、旅行中はなかなか難しいですよね。せっかく遠くからいらしているお客様に、あ〜カジュアルNGですよ〜と、心で思っているのも心苦しいものです。自分の中で腹落ちするよう、ちょっと考えてみました。

オフィスカジュアルと仮定した場合、私が勤めていた一般企業の「ドレスコード」は、覚えている限り次のようなものでした。

女性はスカート、またはスラックス等の清潔感のある服装、男性はスーツを基本とすること。
透ける素材のトップスや、ノースリーブは避ける。
無地を基本として、派手な柄や色は避ける。

うろ覚えドレスコードの一部

これらを基本としつつ、部署や支店の雰囲気で多少の差異がありました。
また最後に、「判断に迷う場合には、お客様の前で当社の品位を保ち信頼を与えられる服装であるか検討すること」という一文がありました。細かいことは説明し切れないから、最後は自分で考えろ、任せたよ。という意図であったと理解しています。
マルナゲ!?社員への圧倒的な信頼?!

これは一例ですが、企業がどのような形態であるか、扱っている商品によっても、品位を保ち信頼を得られるドレスコードは異なるでしょう。美容室であれば、個性を出したおしゃれな服装が求められる場合もあるでしょうし、保育園幼稚園では、動きやすく子供を傷つける心配のない服装が保護者の信頼を得られるでしょう。お茶の師範であれば、季節を先取りした柄や生地、茶会の格式によって着物が異なると聞きます。

また、コロナにより在宅勤務が常態となったことで、暗黙のドレスコードにも変化がみられているようです。ジーンズNGであった職場もOKになったり、リラックスできる服装での出勤がうやむやのうちにOKになっているといったWeb記事も見られました。

よ〜く、自分の頭で考えよう。失礼じゃない格好ってなんだろう。

近年、「生きる力」を育てる教育方針や、レジリエンス力の強化として「自分考え、自分できめる」重要性が、全年代でスポットライトが当たっていると感じています。

神社仏閣の「目上の人にあっても失礼にならない服装」の基準であっても、自分自身でよく考えることが重要です。参拝者の皆様それぞれの正解があり、神様仏様を敬う気持ちで着ていらした服であればどれも正解だと言えるのではないでしょうか。

ただ、毛皮や皮革製品でできた服装で参拝にいくことは、NGですね。動物を殺生して作った服装となるため、一般的には神社でもお寺でもNGとなります。

フォーリナーの方がよく知っていた

さて、毎回記事は先輩巫女に確認していただいています。今回もここまでの内容を確認いただいたところ「素足はまじでNGなのよ!」とのアドバイスをいただきました。

特にご祈祷あげる方は素足はやめた方がいいとのことです。

例えば、六本木にある出雲大社の七夕えんむすび祭りでは、普段来ない若い女性が本殿にあがるので注意を促しつつ、当日は靴下を販売してるそうです。

ご参列について
どなた様でもご参列いただけます。皆様お誘いあわせの上、お越しくださいませ。(中略)※ ご注意ください 暑い季節ですが、祭典にふさわしい服装でご参列をお願いします。いちじるしい肌の露出や裸足の方には、殿内参列をお断りする場合もございます。(浴衣・サンダルなどでお越しの方は、靴下をご持参ください。)

出雲大社東京分祀HP 令和5年七夕えんむすび祭 新着情報より

それほど本殿に素足で行くことは憚ることなんですね。

また、別の先輩からはこんなエピソードも教えていただきました。

「こないだ(参拝にいらした)外国の方が、ブッダを拝みたいけど素足だから入れないよね?って言ってたそうです。外国の方のほうが、そういう常識があるんだなってびっくりしました。」

どうやら、ガイドブックなどで「ジャパニーズテンプル、素足NG」といった掲載をしてくれているようです。

そうえば知ってる?本殿と奥の院の違い

本殿と奥の院の違いをご存知ですか?
言われは数多くありますが、一般的には奥の院はもっとも神聖な場所であり、縁の秘仏や祖師開山がお祀りされて場所だと言われています。

他にも、本殿に和魂、奥の院に荒魂をお祀りする場合や、奥の院で神様が夜休まれて、日中は本殿に神様がいらしゃることがあるそうです。

和魂(ににぎたま)と荒魂(あらたま)とは
時に穏やかな表情と、荒ぶる景色を見せる自然のように、神様には穏やかなお心と荒ぶるお心があられます。それぞれは和魂(ににぎたま)と荒魂(あらたま)と呼ばれ、信仰の対象となっています。

神様は15時まで人間界にいらしてお話を聞いてくださっていると言われており、後者の場合、15時には奥の院のお家に帰られるとのこと。奥の院はきっと神々の世界に繋がっているのでしょう。

そのため、夕方の参拝は奥の院でお願いするといいかも?休まれている神様へのお願いなので「すみません、お疲れのところ申し訳ないのですが、私こういうものでして・・・」とより丁重にお願いした方がいいかもしれませんね!

何が言いたいのかと申しますと、神社仏閣は神様仏様のお家であり職場です。この角度からもドレスコード説は合ってそうですが、先に登場したドレスコードでは、「スカートの場合は必ずストッキングを着用すること」との掲載もありました。

「スラックスの場合の靴下着用」の記憶がないのですが、少なくとも短くない勤務年数のうち、「裸足で革靴」のかたを見かけることはありませんでした。

すごく汗のでる足の裏

体の中で汗腺が多く、汗をかきやすい場所は、額・背中・手のひら・足の裏だそうで、足の裏は多い時では両足で200mlの汗をかくとのこと。

では、先ほどの出雲大社東京分祀、七夕縁結び祭りを例に「本殿に素足で上がった時に汗はどれくらい塗りつけられるのか」仮計算してみましょう。1日300名の方が本殿に出入りし、全員が裸足であり、本殿滞在時間がひとりにつき30分とした場合、次にように、1日あたり1リットル260ccの汗が本殿にぶち撒かれる計算となりました。

① 200ml(夏場の汗の量1日分)➗24✖️60(1日を分に直す)≒0.14(本殿滞在が1分の1人当たりの汗の量)
② 0.14(本殿滞在時間の一人当たりの汗の量)✖️30(滞在時間30分)✖️300(仮のお祭り参加人数)=1,260ml=1リットル260cc

つまり、2リットルペットボトルの約半分の汗が、お祭りを通じて神様の職場に(以下略)

自宅や職場を想像すると悲しくなりますね。靴下や足袋を履けば、自分の汗を吸い取ってくれますし、汚れから足を守ってもらえます。出掛けに靴下を持っていくことを忘れそうなので、ぜひご参拝のおりには、素足で履く靴は避けてはいかがでしょうか。

あと、浴衣の際にはぜひ足袋を!
巡縁の運営会社である「福生」は、足袋を扱って数十年、お手頃価格で使いやすい夏用の足袋のご用意もございますよ!

まとめ「素足で参拝はやめとこう」

神社仏閣に行く服装の正解は、各個人によって異なるので、
神様仏様を敬う気持ちで選んだ服装であれば良い。
ただし、素足NG、毛皮や皮革製品でできた服装はNG
露出の多い服装も好ましくない。
※ 特に本殿に上がる時は絶対に「素足」NGです。

と偉そうにまとめつつ、例によって、新人巫女Sは過去にノースリーブで旅行中参拝に向かったり、バックが革製品で参拝をしたことがあったようななかったようなとうやむやな思い出にもやっとしています。相変わらず、残念!

「あちゃ!やらかした!あちゃ!やらかした!巫女バイトがやらかした神社お寺のNG行為」シリーズのご案内


全3回でお送りした「あちゃ!やらかした!あちゃ!やらかした!巫女バイトがやらかした神社お寺のNG行為」シリーズは、今回で終了となります。
1回目、2回目もぜひご覧ください。

別のテーマで新人巫女Sのちょっとためにになるかもしれない神社仏閣の日常をお届けする予定です、これからも「巡縁」をよろしくお願いいたします。

観れば運気アップ読めば開運・お寺神社の情報サイト「巡縁」コラムのご紹介

さて、観れば運気アップ読めば開運・お寺神社の情報サイト「巡縁」では、月2回不定期の大安日に、お寺神社にまつわるちょっと楽しい・参拝に行きたくなるコラムをお届けしています。

今回は過去コラムから一度は行ってみたい、吉野の桜の記事をご紹介します。巡縁コラムを一手に書いてくださっているライターさんは、四国八八ヶ所を2周半もされたことがあるという、自他ともに認めるお寺神社の専門家!金峯山寺の秘仏開帳や、吉野櫻の効率的な観光のしかたを教えてくれました。ぜひご覧くださいね。


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