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仏教との関係3

大東流の皆伝9か条の口伝に「孔雀明王の咒(じゅ)の伝の事」というのがある。

密教においては、その最大公約数的なものが大日如来である。人類が持った虚構の中で、大日如来ほど思想的に完璧なものは他にない。「大日如来は無限なる宇宙の全てであるとともに、宇宙に存在する全てのものに内在している。」と説かれ、そのものは太陽の中にも、昆虫の中にも存在し、舞い上がる塵の中にもひとつ一つ内在する。宇宙にあまねく満ち満ちている超越的なものである。この大日如来は智慧と慈悲という二大要素で出来上がっている。孔雀明王はその大日如来の化身として登場する。密教ではその化身の画像も作られ、「孔雀明王経法」という秘法も作られている。この秘法を修する修法(修験道)も成立している。

密教では「この仏母大孔雀明王をわずかに臆念(心に思い起こす)すれば、能く恐怖、怨敵(かたき)、一切の厄難も除く、何に訖(おわ)んや具足(そろい整え)して諳誦(あんしょう=そらで覚えて口に出す)し受け持たせんや、必ず安楽を獲ん」とまで、その効験力があるものと思われている。

この孔雀が密教で孔雀明王に昇華されてきたのは・・・、

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