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米国公衆衛生大学院の受験体験記


公衆衛生大学院とは

公衆衛生大学院(School of Public Health)は、公衆衛生分野での専門的な知識とスキルを提供するための高等教育機関です。公衆衛生は、コミュニティや社会全体の健康を維持・向上させることを目的としています。公衆衛生大学院では、以下のような内容を学ぶことができます。

  1. 疫学 (Epidemiology): 疾病の発生や分布、原因などを研究し、疾病の予防・対策方法を学びます。

  2. 生物統計学 (Biostatistics): 医療データや公衆衛生データを解析し、疫学研究や臨床試験などでのデータ解析手法を学びます。

  3. 環境衛生 (Environmental Health): 環境要因が人間の健康に与える影響を研究し、大気や水、食品の汚染などへの対策を学びます。

  4. 健康政策と管理 (Health Policy and Management): 公衆衛生政策の策定や保健システムの運営、健康プログラムの管理などを学びます。

  5. 社会行動科学 (Social and Behavioral Sciences): 健康教育や健康行動の変容、健康格差の問題など、社会的・行動的側面から公衆衛生を学びます。

  6. グローバルヘルス (Global Health): 国際的な公衆衛生問題や開発途上国での健康改善策などを学びます。

卒業後の進路としては、政府や地方自治体の保健機関、病院や医療機関、保険会社、製薬会社、国際機関(WHO、UNICEFなど)、非政府組織(NGO)、大学や研究機関などが挙げられます。卒業生は、疫学者、健康政策アナリスト、環境衛生スペシャリスト、健康教育者、感染症専門家など、様々な役割で活躍しています。

受験背景

私は中国・上海の医学部で英語で医学を6年間学んでいました。私は医学部入学時からグローバルヘルスに関心があり、将来的には国際機関やNGOなどで勤務することを目指しています。例えば、国連機関のポストの多くは、関連した職業経験や修士課程以上の学位が必要になります。そのため、私は医学部入学時から公衆衛生大学院への受験を決めて行動していたため、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受けながらも、大学での選択科目や課外活動など準備する時間が十分にあった方だと思います。今後、受験を検討されている方に少しでも参考になれば幸いです。

学部在学中に、大学院受験までに行ったこと

(*注意書き:受験者の背景はそれぞれ異なり、個人の経験なので再現性はあまり高くないため、ざっくりとした内容になっています。詳細の活動報告は、他の記事で書きます)
自分は何がやりたいかを知る、情報を収集し、実行してみる
⇒ 「本・人・旅」などを通して、自分を振り返りながら、好きなこと・得意なことは何か、やりたいことは何かに向き合うことが、まずは大事かと思います。本を読んだり、ウェブサイトを調べたり、先生や先輩に聞いてみたり、、実際に何かプロジェクトをやってみたり、どこか気になる場所に行ってみたり。。。私は、そういった小さな点がいくつも繋がって、最終的に行きたい大学院や、具体的に研究したい・学びたい内容がハッキリとしてきて、出願書類の内容にも繋がりました。特にパーソナルステートメントの一貫性のある充実したストーリーが描けるかに影響してくると思います。
大学の成績維持
⇒ 多くの大学院は、成績だけではなく、受験者を総合的に判断すると定めています。既に卒業されている方は、これまでの職業経験や研究実績の方が、重要なファクターになるかと思います。大学在学中の学生であれば、一部の奨学金申請はGPAを足切りにしていることもあり、高く維持しておくことをおススメします。(米国大学院の元入試担当者に聞き、私はGPA3.5以上を目安にしていました)
研究、論文、学会発表
⇒ 修士課程では、論文実績は必須ではないようです。とはいえ、一部の大学院は、かなり直接的に論文数や研究に携わった経験・期間に関する項目があったので、可能な限り、関連分野で研究の経験を積んでおくと良いかと思います。
ボランティア活動、インターン、課外活動、留学経験
⇒ 
私は課外活動が好きだったので、高校時代から様々なボランティア活動を行っていました。自分が将来専門にしたい関連分野で長期的な活動やリーダー経験があったことが、アピールポイントだったと思います。
サマースクール参加、オンラインコースの受講
⇒ 
私は特にコロナ禍だったこともあり、公衆衛生大学院への受験のパーソナルステートメントを書く上での材料が少ないことに悩んでいました。そのため、特に行きたいと考えている大学院の提供しているサマースクールや、関心のある分野のオンラインコースを受講しました。これらは受講証明書を発行してくれるので、CVのCertificateの部分にも書きました。
大学の部活動
⇒ 
私の場合、大学の部活動は、あまり強い押しポイントにはならなかったと思います。コロナ前は、競技ダンス部で全国大会や上海大会に参加していたので、一応CVに書きました。
・行きたい大学院の見学
⇒ 実際に行って、大学院や街の雰囲気を見て、アドミッションの担当者、在学生や卒業生の方とお話すると、とてもモチベーションがあがりますし、現地でしか得られない情報を得ることができます。自分に足りないことや、何を準備すればいいのかクリアになります。私は見学に行って出会った女性の医師の方で、大学院で研究されている先輩がカッコよくて憧れて受験しました。受験の際も、書類の作成でアドバイスを貰ったり、とても親身に助けてもらいました。見学の際のご縁がなければ、全く違った結果になっていたと思うほどで、感謝の気持ちでいっぱいです。

なぜ米国なのか?

公衆衛生大学院は、世界中にあります。私の場合は、進学の候補国に日本・中国・アメリカ・イギリス・フランス・スイスの大学院を候補に入れた中で、最終的にはアメリカの公衆衛生大学院を見学し、受験を決定しました。決定に至った基準は以下の通りです。
① 国際保健分野において、国連など国際機関との連携が強い(共同研究・教員の経歴・インターンを送り出している人数・卒業生の就職先)
⇒ 国際機関で実際に働かれている先生方のお話を伺うと、国連との連携では、イギリスやアメリカが大学院が有名で、多くの卒業生が活躍しているとのことでした。
② 大学院の卒業後にどこで働きたいか
⇒ 私は将来的には国際機関で働きたいと考えており、キャリアを積むうえで、早めに国際保健の修士課程を通して、基礎知識・研究手法を身に着けること、フィールドワークの経験を得ておくことが目標だったことから、卒業後すぐの進学を決めていました。また、アメリカの大学院のSTEMプログラムは、卒業後3年間米国で働くことができます。私は医学を学んだバックグランドを、公衆衛生に活かすためには、臨床の経験がとても重要だと考えています。そのため、異なるバックグラウンドの患者さんを英語で診られる国際的な医師を目指して、アメリカで卒後臨床研修を受けたいと考えています。その準備もかねて、アメリカの大学院を最優先に受験することに決めました。

受験大学院をどのように選んだか

① 自分が学びたい分野のランキングをチェックしました。Excelなどを使って、気になる大学をリストアップしました。
② 気になる大学リストのHPをそれぞれ見て、プログラムの内容・特徴を把握。分からない点は、在校生・卒業生の先輩に聞きました。おすすめは、Facebookグループ海外公衆衛生大学院留学 School of Public Health Japanese Communityです。その他、必要に応じて、メールで行きたい大学のアドミッションオフィスに問い合わせました。(+自分の働きたい業界で、既に働いている方々に評判を聞きました)
③ 特に行きたい大学が力の入れている研究分野、指導を受けてみたい教授の論文やコースを調べました。PubMedから自分の興味分野を検索して、論文著者の所属先にどの大学が多いかなども参考にしました。
④ 調べた内容を総合して、プログラムの内容、クラス構成の人数、大学のリソース、学べる内容と将来のキャリアとの整合性、生活、立地、予算、インターンや卒論の要件、奨学金などを含めてスコアリングしました(以下にセレクションシートを添付)。

⑤ 特に行きたい大学は、サマースクールやCourseraなどのオンライン授業を受けてみたり、休みの期間で実際に見学にいきました。サマースクールやオンライン授業などは、自分の関心分野でクレジット(単位)が稼げて、成績が出るものがおすすめです。

米国の公衆衛生大学院の受験のステップ

① 大学院を調べて、受験するコースを決めます。ASPPHにはパブリックヘルス関連のプログラムを探すためのサイトもあります。

ASPPHのAcademic Program Finder
このように自分の関心のある分野や大学名などからプログラムを検索できます


② SOPHASにアカウントを作成し、情報を登録します。

アカウントを作成


アップロードした情報の進捗が分かります。


③ SOPHASに受験したいコースを追加します。同時に、それぞれの大学の受験に必要な書類の準備を開始します。

【必要な書類】
★2024年受験時の情報なのであくまで参考程度になりますが記載しておきます。毎年、変更があることもあるため、受験される際は、ご自身で大学の公式HPなど信頼できるソースから、アップデートされた情報をご覧になってください。

・Personal Statement (それぞれの受験大学向けに) 
⇒ 一番大事といっても過言ではない出願資料です。私は全部で11校受験したので、非常に時間がかかりました。一番最初の書き始めのブレストに参考にしたのは、エモリ―大学のPS書き方ガイドです。10月から1月末は、ずっと唸りながら、エッセイを書いては修正してを繰り返していました。親切な先輩からPSを見せて貰ったり、Youtubeでトップ校合格者のPSの読み上げ動画を見たり、大学の入学希望者向けのオンライン説明会に出て書き方のヒントを得ました。多くの大学に出願される方はあまりいないと思いますが、SOPHASから早めに出願したい大学のエッセイの要項(文字数や内容など)を見ておくと、準備がしやすいと思います。自分が納得できるまで、書いては直して、添削業者・先生・友達・家族など色んな人に読んでもらうと、良いエッセイが書けます。
PS作成に、おすすめのウェブサイト『医師のMPH留学』
http://blog.livedoor.jp/mph_for_doctors/archives/14790079.html
・WES (成績証明書) 時間がかかるので注意 (2~3か月程度)
⇒ WES登録は、資料を集めて、提出して、評価を待っている時間がかかるので、SOPHASに登録したらすぐにアカウントを作成すると、ギリギリになって出願に間に合わないのではと焦らずに済みます。つらかったのは、待っているだけで、自分のアクションで解決できることが少ないプロセスな点です。(経験者は語る。想像の2倍くらい時間かかった)とはいえ、大学院側も留学生のWESの時間がかかることは熟知しているので、間に合わなさそうな場合は早めに大学院のアドミッションオフィスにメールで連絡を取っておくといいです。ただ、HPに厳しめに『締め切り重視!』と書いてある大学院もあるので、注意してください。
おすすめのウェブサイト『雪ナース』
https://yukinurse.com/wes/
・英語の推薦状 (2~)3通*
⇒ 
私のケースでは、3名の教授から推薦状をお願いしました。自分を異なる角度で、多面的に書いてもらえるような先生方に推薦状をお願いするといいよとアドバイス頂き、自分の所属大学の公衆衛生研究室の教授から1通、課外活動や研究でお世話になった教授から2通をいただきました。
(*大学によって、推薦者のバックグラウンドに指定がある場合ありなので注意)
・CV/レジュメ(英語版の履歴書)
⇒ 私はEmory大学のCV/レジュメ書き方ガイドを参考に書きました。他の大学もあるようなので、自分の受けたい大学のCVのサンプルがあれば、フォーマットを見てみると真似して書きやすいと思います。
・英語力証明 (
TOEFLIELTSDuolingoなど)*
⇒ 私はIELTS派なので、TOEFLやDuolingoは受験したことがないのですが、2023年4月くらいに受験したスコアを使いました。英語の語学力証明のスコアは2年以内有効なので、受験を予定している方は、出願したい大学の要求スコアを取得しておくといいです。TOEFLは大体どこも大丈夫なのですが、IELTSはダメな大学院も少数ながらあるので注意です。
(ちなみに、大学のプログラムが完全に英語で行われていたり、アメリカで学位をとっていたりすると、語学力証明は免除になることもあります)
・多くの場合、
GREはオプショナル (GREの代わりに、quantitative verification、analytical writing skillsやsample essayなどの提出が必要な場合あり)
⇒ 私はGREは受験しませんでした。GREは英語読解能力 (V:verbal reasoning)、数学 (Q:quantitative reasoning)、文章力 (AW:analytical writing) の3つの科目の試験です。私は疫学専攻を受験しているので、GREスコアありの場合は、数学 (Q:quantitative reasoning)のスコアが高いことが望ましいです。大学側もGREをオプショナルにする代わりに、出願要項にQuantitative Experiences, Verification of Ability, analytical writing skills, Publicationなどの提出が必須にしていることがあります。Quantitative Experiences、Verification of Ability、Publicationは、これまで大学院レベルの量的解析に関連した受講した授業とその成績、研究やインターンでの活動をナラティブに簡潔にまとめた文章の提出を提出します。論文のアブストラクト提出の要求もあることがあります。また、analytical writing skillsは、自分でエッセイや論文などを書いた経験から、大学院レベルの文章力についてアピールするものでした。

大学の追加画面。
プログラムを追加すると、My Application > Program Materialsから、それぞれの大学の申請用のタブが見られるようになります。大学によって、エッセイの指定文字数などが異なるため、早めに確認して準備しておくと安心だと思います。


④ WES(World Education Services)に登録し、SOPHAS(指定があれば出願大学にも)に成績が届くように送付先を指定します。アカウントを作って、情報を入力し、アプライを完了させて、WESのReference numberを貰います。WESの指示に従って、大学の在籍証明書・卒業証明書、成績書など指定な書類をSOPHASに送ります。Course-by-Course Evaluationがおすすめです。

WESの画面 > Sign In
 
Create an account
流れ


⑤ WESの結果を待ちながら、その他の必要な書類を準備し、SOPHASにアップロードします。

⑥ ブログラムの締め切り日(大学によりけり、12月~2月頃が目安)までに、必要な書類をすべてアップロードし終えたら、支払い&サブミットします。出願費用は、大学や条件によっては、ウェイバーすることもできるみたいです。

⑦ 登録しているメールにSOPHASから受験完了の連絡がきます。しばらくして、大学からも「出願書類を受け取ったよ!レビューを始めたので、目安だけど、いつ頃結果でるよ!それまでにこれ(例:大学院の合格発表のポータル登録など)やっておいてね!」といった連絡が来ます。この時期は、大学からの宣伝メールなども届くため、ヒヤヒヤします。
⇒ 大学や専攻によっては面接があり、日程調整のメールが届くようです。私は受験した11校のうち、一つも面接がなかったのですが、Zoomで入試担当者と20~30分話す場合か、Kiraとよばれるシステムでレコーディング面接をするようです(コロンビアとイェールを受験していた学生で、Kira面接の経験者をちらほら目撃しました)。どうやら専攻だと、グローバルヘルス系やヘルスポリシー&マネジメント系は、面接がある傾向のようです。

⑧ 大学から合格結果の連絡がきます。結果の時期は、大学によりますが、提出後6~8週間で分かる場合か、一斉に2月下旬~3月上旬に結果発表でした(結果の時期も大学のHPのQAに書いてあったりします)。合格通知が届く時間帯が、日本時間だと朝3時や朝4時(アメリカの夕方あたり)のことが多く、気が気でなくて結果発表に時期は、どきどきして寝不足になりました。

米国の大学院の受験校と結果

私は主に2年制で国際保健×疫学のSTEMプログラムを中心に受験。カリキュラム重視。正直、受験したどの大学もキラリと光る部分があり、無限のお金と時間と体力があれば、受かったところに全部通いたいと思うくらいでした。★がついている大学は、特に志望度が高く、勝手な押しポイントを書いています。(受験日と結果が出た日も公表しているので、出願した方が結果を待つ際の参考になりますように)

1.★ジョンズホプキンス大学 (2年制MSPH IH GDEC STEM) 合格 
2024年1月29日に出願、2024年2月27日に結果
国際保健と言えば!の名門。MSPHは少人数、ファカルティのメンター付き。グローバルなネットワークと豊富な研究プロジェクト。
2.ハーバード大学 (1年制MPH GH) 不合格
2023年12月1日に出願、2024年2月28日に結果
憧れなプログラムではあったものの、一年と短くSTEMではなく、悔しい結果に。。HPにも書いてあるけれど、職歴があった方がいい。
3.★コロンビア大学 (2年制MPH Epi GH Concentration STEM) 合格
2024年1月14日に出願、2024年3月16日に結果
UN本部もあるNYCという最高の立地。6か月のプラクティカムも充実。
4.★エモリ―大学 (2年制MPH Global Epi STEM) 合格
Rollins Earn and Learn Award 12000ドル
頑張れば、CDCで働きながら、勉強できるという最高の環境。
2023年12月20日に出願、2024年1月24日に結果
5.★ワシントン大学 (2年制MPH GH STEM) 合格
ゲイツ財団の息がかかっている。ワールドデータをゴリゴリ解析するようなセンターもある。研究プロジェクトが豊富。少人数でお気に入り。
2023年12月1日に出願、2024年2月5日に結果
6.ミシガン大学 (2年制MPH GH Epi STEM) 合格
2023年12月1日に出願、2024年1月12日に結果
素敵な街。医学部も有名。
7.ジョージワシントン大学 (2年制MPH GH Epi STEM) 合格
奨学金 20000ドル
カリキュラムが学びたい内容とフィット。ワシントンDCの立地も魅力的。
2024年1月4日に出願、2024年2月2日に結果
8.ブラウン大学 (2年制MPH GH STEM) 不合格
2023年12月19日に出願、2024年2月24日に結果
データサイエンスに強めのコースが魅力だったけれど、あえなく敗退。
9.イェール大学 (2年制MPH Social and Behavioral Science STEM) 補欠
2023年12月13日に出願、2024年3月19日に結果
このコースだけ若干違う分野を受験。オシャレなキャンパスに憧れていたが、残念ながら補欠。
10.★ボストン大学 (2年制MS Populational Health GH STEM) 合格
奨学金 27000ドル ボストンという立地、フレキシブルなコース、400時間のリサーチメンター制度。興味のある研究センターも充実していて押し。
2024年12月19日に出願、2024年1月24日に結果
11.ニューヨーク大学 (2年制MS Epi Concentration STEM) 合格
奨学金 10000ドル
2024年1月6日に出願、2024年2月23日に結果
立地が良し。コースの柔軟性はちょっと惜しい。

海外大学院奨学金

私はロータリーグローバル補助金奨学生に合格することができました。ロータリー財団の奨学金に関しては、こちらの記事を参考にさせていただきながら、準備しました。詳細が書いてあり、とてもおすすめです。

奨学金は、他にも沢山あるため、海外大学院奨学金の情報はこちらから検索することをおススメします。
https://xplane.jp/fellowships-list/

受験してみての感想

私はとてもラッキーだったと思います。コロナのこともあり、思ったように動けず、そんなに成果をあげられなかったように感じていたので、正直どこも受からなかったらどうしようと不安でした。
推薦状を書いてくださった先生方、受験のことを親身に教えてくれたり、背中を見せてパブリックヘルスに憧れさせてくれた先輩方、色んな分野で一緒に頑張ってくれた友達たち、お金の心配をしながらも応援してくれた家族など、周りの支えあって、受験を終えられましたので、心から感謝の気持ちです。
ランキングに関わらず、自分のやってきたことや熱意、進学したい目的・大学院で何がしたいか(特にどうして他ではなくて、その大学院がいいのか)が明確に描けているか、将来的に何を目指しているかをマッチさせながら、書類を準備することが大事だと考えます。不合格や補欠だった大学院は、あとからパーソナルステートメントを読み返すと、なぜその大学がいいのかという点が弱かったり、CVでこれまでの経験・職歴や研究実績が足りていない点などが思いあたりました。イメージするならば、自分が選考担当者だったとして、選考プロセスで「この人をぜひ受からせて欲しい!」と他のメンバーに短い間でアドボケイトできるような印象に残る無敵の書類を準備できれば悔いがないと思います。
博士と異なり、修士の受験の場合は、そこまで合格のハードルは高くないと言われることが多いです。色々な角度から情報を集めつつ、一貫性のあるストーリーと着実な実績をアピールすることが一番の近道だと考えます。今後、米国の公衆衛生大学院の受験を考えている方に、少しでもお力になれれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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