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ロボットの活躍を見て気づいたこと

息子が奥多摩のプチ合宿で不在だった夜、夫と外食しました。
せっかくなので美味しいものを、と思ったらファミレスに行きたいそう。
ココスがたまらなく好きだそうです。

夫の大好きなココスは入り口にある機械に人数を入力すると「42番テーブルにお進みください」と表示と共に音声が流れました。テーブルで注文をタブレットで済まし、ドリンクバーに向かうとぴゃらぴゃらと遊園地でよく見かける子どもがまたがって足でボタンを踏むと進むぬいぐるみの乗り物が奏でるような音楽が聞こえます。目の前に料理を載せたロボットがわたしのことを邪魔そうに止まっています。どいてあげると表示されているテーブルに進んでいきました。ぶつからない様に音楽が鳴っているのでしょう。ドリンクバーからテーブルまでもロボットにぶつからないよう気をつけながら進みました。
当然わたしたちの注文したものもロボットがもってきて、よそのテーブルもしかり、耳障りな音楽がずっと鳴っていました。

全く人間が登場して来ないレストラン、料理は人が作っているのだと思いますが、味気なく感じました。具沢山でもないドリア、これで1090円か、サラダとドリンクバー付きで1600円。
お客さんが帰った後のお片付けは人間がしていました。ロボットにできない仕事は便所掃除だと昔聞いたのを思い出してしまいました。
明日からロボットがお客さん対応するので、あなたたちはお皿を下げる仕事をメインでお願いします、と言われたらどんな気分だろう。

やがてロボットの音楽が聞こえなくなりました。土曜の夜なのにがらんとした店内。

帰りは1時間くらいしか滞在していないのになぜかパーキングマシーンがお金を要求し、どうにもならずお店の人がお金を持ってきて出庫することができました。

意識したこともなかったけれど、かいがいしく働いていたファミレスの店員さんがいまさら恋しくなった食事の時間でした。

翌日は息子が帰ってくる日でした。
つい先日塩麹を作ったので、夕飯は鳥の手羽先を塩麹に漬けて焼こうと思い、駅近のデパ地下に買いに行きました。ひとり4本で12本あればいいかと頼みました。
「あら」と重さを測って値段のシールを出して嬉しそうな店員さん。
?と思ったら「999円なんです」とそのレア感を喜んでいました。
レジにそれを持って行くと、店員さんが「明日は肉の日なので、最近値上がりした肉が元の値段で買えるといった程度ですけど、それでも安いのでぜひいらしてください」と会計をしながら話しかけてくれました。

ロボットにぶつからないよう気をつけ音を我慢しサーブされて1食1500円の夕ご飯。
家族3人分のメインディッシュが999円。

健康志向で化学調味料無添加や無農薬にこだわったりしていますが、理想の食材で作られた食事でもロボットに用意してもらって食べるのと、添加物満載の食べ物を店員さんのスマイル付きのサービスで食べるの、どっちが心と身体に美味しいだろう。

コトリ、何かが心の中で動いた気がしました。

よかった、ありがとう。

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