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何もないと思うのは、知らないだけかもしれない。#道東の未来

第一印象は「寂しい町」だった…


初めて釧路を訪れたのは3年前の冬。当時は東京-北海道間で夫と遠距離交際をしていて、半年に1回程度釧路に来ていた。釧路空港からバスに乗り、JR釧路駅で降りたときの第一印象は、「釧路駅暗っ!」だった。

夕方になると、物悲しい音楽なのかアナウンスなのかが流れ、その寂しさは倍増した。夜が更けると、外を歩いている人は、ほぼいない…(夫曰く、皆夜は飲みに行ってるから、お店の中は人でいっぱいだよ〜と。)

夏に再び訪問したときには、滞在中ずっと雨。シトシト雨があがっても、釧路特有の霧で、なんだか気持ちまで沈んだ。「どこか出かけよう」と、夫を誘うと選択肢は決まって『イオン』一択。無いものを数えればキリがない。とにかく、釧路で新生活を楽しめるかどうか不安になった。

札幌は言わずもがな、北海道の中心都市で、適度に都会で住みやすくもあるだろう。旭川は豪雪地帯で、生活するのは大変だろうけど、駅前は専門店もあるしご飯も美味しい。帯広も市内はお洒落なお店も増えていて、十勝平野も近く自然もいっぱい。

釧路の魅力とは?


じゃあ、釧路って何があるんだろう…と。(釧路の皆さんお許しください…)

そんなわけで、私は勝手に情報収集を始めた。地元ならではのフリーペーパーやガイドブック、そして個人の方のブログ、SNSの情報を読み漁った。

doto道東の活動を知ったのもSNS。noteでdoto道東の活動を知り、有楽町のふるさと回帰支援センターの北海道ブースへ行って、彼らのガイドブックを閲覧した。どの記事も取材者やお店への敬意や愛が感じられる内容で、「こんな素敵なお店があるんだ〜」、「ここも行ってみたい!」と新天地での生活を待ち遠しく、明るい気持ちにしてくれた。

きっと、私が何も知らないだけで、釧路には魅力的な場所がたくさんあるのだろう。お礼と期待の気持ちを込めて、早速クラウドファンディングで支援をしてみることに。↓↓


故郷から遠く離れて思うこと


一方で、なぜ私はこんなに「釧路」に執着しているのだろう?と思った。夫の職場があるからという繋がりだけで、縁もゆかりもない。

その理由は、「自分の故郷と釧路が似ているから」ではないかと。港町で、製紙工場がある、生まれ育った町によく似ているのだ。漁師町で、風が湿気を帯びていて潮の匂いを含んでいるところも。

帰省するたびにシャッター街が増えていって、空き家も多くなり、懐かしい思いよりも寂しさの方が募って、大学卒業後は東京で働くことを選んだ。そんな一度離れた故郷に、釧路を重ねていたんだと思う。自分にできることは、多くはないことは知っていても、なんとなく後ろめたさが残っていた。

東京での生活も10年以上が経ち、コロナの影響もあってか、地方で生活をしてみたいと少しずつ思うようになった。そしてこの9月に、1年間の別居生活を経て、夫について釧路に引っ越すことを決めた。

地域おこしの役に立つなんておこがましいことは考えていない。けれど、自分がこれから住むであろう地域を、少しでも魅力的な場所にする活動なら、微力ながらお手伝いしたい、と今このnoteを書いている。




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