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24歳、鬱病になる。ー【119】淡々と…

私24歳にして、今年2023年の1月に鬱病と診断を受けました。

鬱病になった私に起きたことや、そこから立ち直れるにようになるまでの姿を、自分なりに整理して、書き起こしてみたいと思います。

自分のために、そして同じような境遇の人の何かの一助になればよいなと思っております。


前回の記事では、やっと聞いて欲しい人に退職話ができたことを書きました。今回は、その後の忘年会の様子を書き記したいと思います。

・・・

時刻は午前4時を回りました。それまで盛り上がりに盛り上がった余波の疲れと眠さで全員顕著に口が重くなっていたのですが、始発の5時まではお店にいなければいけませんでした。

あと1時間なんとか時間を潰す必要がありましたが、なんとそのタイミングで"ゴッドねーちゃん"がついに席を移動してしまって、私の隣から別のテーブルに行ってしまいました。まあ、それまでほぼ私が独占していた状態だったので、それは致し方ないことではありました。

私たちのテーブルでは、男の先輩がテーブルに突っ伏して寝てしまっていました。なので事実上そのテーブルは、私と、ほぼ面識のない女の先輩の2人となっていました。

正直、私としては気まずかったです。しかし先程まではしゃぎにはしゃいでいたのに、"ゴッドねーちゃん"がいなくなったからといって、そのタイミングで席を立って別のテーブルに行くのは失礼のように思えて、私はその席で粛々と再びウーロン茶を飲み始めました。

すると、対面に座っていた女の先輩が口を開きました。

「あたしもね、最初の仕事を3ヶ月でやめちゃったのよね」

それから私はその先輩の話に聞き入りました。

大学時代から精神的なバランスがおかしくなったこと、その後自分が頼りにできるパートナーを見つけたこと、そのパートナーの転勤が自分の入社3ヶ月のタイミングで決まり、その人に付いていくために仕事を辞めたこと…

転勤先は北海道の田舎だったこと、そこで色々なバイトをしたこと、その田舎では女の人は旦那を支えるためにしか存在していなかったこと…

そんな先輩は、最終的にはその北海道の田舎を出ることにして、出身大学のある京都に戻ってきました。その後、悪戦苦闘しながら最近ようやく再就職をすることができたようでした。

「まあ色々大変ではあったけどね」と、その先輩はあっけらかんとしながら話しました。その口調は、別にアドバイスをしようとしているわけではなく、淡々と事実を並べて言っている感じでした。だから私も、不快感を抱くことなく、1時間近くその先輩の話に耳を傾けていました。

「まあ、人生はなんとかなるようになるもんだよね。あなたはまだ若いから、何にも悲観的になる必要はないと思うよ」

そう先輩が言ったときに、「そろそろお席の時間です」と店員が告げに来ました。


記事のバックナンバーなどは、こちらのマガジンでまとめていきます。